yigarashiのブログ

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任せてる側があとから介入する時は丁寧すぎるくらいすり合わせよう

リーダー、マネージャーをはじめとして多くの人が仕事を任せる側になることがあるでしょう。それ自体は経験資源を配りながら自分の余裕を作り出せるもので、普遍的な良い取り組みです。委譲のレベルや立て付けをしっかりと決めて積極的にやっていくべきです。しかし、そうして仕事を任せた時にいつも全てが上手くいくとは限りません。時には支援的な動きを超えて介入が必要になることもあるでしょう。

この介入というのが、圧倒的にコミュニケーションが失敗しやすいポイントです。ここのコミュニケーションで失敗したことがないマネージャーはいないのではと思うくらいです。自分も失敗したことがあります。自分のメンティーも同様の経験をして会話をしたことがあります。頻出シチュエーションとして、いつでも引用できるように情報をまとめようと思います。

なぜ丁寧さが必要か

丁寧さが必要な理由は大きく4つ思い付きます。

  • 任されていた側の自尊心を深く傷付けうるから
    • これまで任されていたのに介入されるのは基本的にショックな出来事です。期待に応えられなかった、うまくやり切れなかった、そういう感情が自然と湧くものです。そこに誠実に向き合うのは委譲している側の責任だろうと思います
  • 自分が十分な情報を持っているとは限らないから
    • 委譲して間接的に情報をキャッチアップしている立て付けだと、細かい状況や意図までは掴めていないかもしれません。自分の論理で強く入り込んで実は違っていたというのは非常に気まずいので、注意深く取り組む必要があります
  • 介入が必要な状況は本来的に認知のギャップを伴うから
    • 支援的な動きを超えて介入が必要な場合は、任されている側のキャパシティを超えて状況がマズい傾向にあります。その人に見えていなかったり腹落ちしていないリスク、課題があるから介入をするわけです。考え方自体が違うことを念頭に置く必要があります
  • 介入が必要な状況はピンチなことが多いから
    • 介入が必要な時は、チームに嫌な空気が漂っていたりみんなが焦っていたり、場がネガティブになっていることが多いです。そこでさらに自尊心が傷ついたり、認知のギャップから紛糾したりするのは本当につらいものです。大変な時だからこそ、それ以外の負担を生まないように注意が必要です

丁寧にやるにはどうするか

上記のようなリスクを回避し丁寧に介入を行うには、すり合わせの対話を行うしかないでしょう。介入する側は、たとえば以下のような内容を伝え、それに対するフィードバックをもらうと良いでしょう。

  • 事実関係
  • できている部分に対するポジティブなフィードバック
  • 認識している課題
  • なぜ介入が必要と思ったか
  • 具体的に何をしてどういう状態にするか

しっかりと話を聞き成果を認めることで相手の自尊心を少しでも守りましょう。そして、自分が認識している事実や、それに対する分析をなるべく豊かに開示し、情報のギャップを埋めていきます。考え方の違いがある場合はどうしてもタフなコミュニケーションが必要なこともあるでしょうが、丁寧さ、誠実さは心強い緩衝材になると信じています。