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たった3,900円で防水性能も!? ワークマンの新作ミッドカットシューズを徹底的に使い込んでみた

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良コスパでおなじみの<ワークマン>が、市場の常識を打ち破るミッドカットの登山靴を開発!その価格はなんと3,900円。それでいて防水機能まで備わっているんだとか。

「でも本当に登山で使えるの……?」

ということで、実際に山で使い込んでわかったメリットやデメリットを解説!細かな機能や購入方法も紹介します。

目次

出典表記のない画像の撮影:筆者

ワークマンの進化が止まらない!超コスパのミッドカット登山靴が……!!

ワークマン女子 店舗

撮影:YAMA HACK編集部

低価格と品質を両立した商品が魅力のワークマン。なかでもファッション志向を強めた店舗「#ワークマン女子」は、デザイン性も重視したラインナップにより、2020年の始動以来、飛び鳥を落とす勢い。ショッピングセンター内に店舗を構えるなど、女性でも入りやすい空間とユニセックス商品やレディース向けアイテムなどの豊富な取り扱いが特徴です。

そんなワークマンから、2024年春、ショッピングセンターの「ワークマンプラス」 「#ワークマン女子」の店舗だけで買える、新作登山靴が登場しました。

※店舗によって取り扱いがない場合もございます

それが「トレックシューズアジム」、まさかの3千円台!

ワークマン トレックシューズアジム

カラーはミストグレー(写真)とブラックの2色展開

ワークマンでは、2020年にローカットタイプの「高耐久シューズ アクティブハイク」が発売されて以降、毎年アップデートされた新作が話題になりますが、今回登場した登山靴は初めてのミッドカットタイプです。

そしてその価格は税込み3,900円(※2024年4月購入時の価格)。

リーナブルなミッドカットの登山靴でも10,000円以上する市場において、この価格設定は破格とも言えます。

ミッドカットは初心者におすすめのバランスに優れた登山靴

登山靴のカット 種類

ちなみにミッドカットとは、足首のくるぶしの上まで覆う高さの登山靴のこと。

その他にハイカットとローカットがありますが、ミッドカットは中間の高さで、両者のメリットを兼ね備えていることが特徴。「一番最初の登山靴はミッドカット」と言われるほど、入門者にもおすすめとされています。

登山靴 カットごとの特徴

とはいえ、今回のトレックシューズアジムは、価格が価格なだけに「正直どうなの?」というのも気になるところ。

ということで、早速入手してみました。

コストを抑えながらも、細部の工夫が光る

ワークマン トレックシューズアジム 横からのディテール

ディテールをチェックしたところ、3千円台とは思えないしっかりしたつくりが印象的でした。

トレックシューズアジムの重量は片足で約420g(26cmサイズを実測)。ミッドカットの登山靴は平均で500g程度なので、軽量の部類に入ると言えます。

また筆者は普段25.5〜26cmのサイズを選ぶことが多く、今回は26cmを履いてみました。幅広甲高な設計ですが、サイズ感はちょうどよかったです。選ぶ際はいつも履いているサイズかワンサイズ小さいくらいで良さそうです。

接地面から6cmまでの高さは濡れの心配なし!

ワークマン トレックシューズアジム 防水機能の説明

まず注目したいのが、「6cm防水」と呼ばれる接地面から6cmの高さまでの防水機能が備わっていること。

独自の高機能素材が濡れと蒸れを防ぐ

ワークマン トレックシューズアジム 靴の内側

この防水性を生み出しているのが、靴の内側に配置されているワークマン独自開発素材「イナレム」です。同社のレインウェアにも採用されている防水透湿素材で、水の侵入を防ぐだけでなく、汗による蒸れも軽減してくれます。

ワークマン トレックシューズアジム 水滴が付着している

またアッパーには軽さや取り扱いの手軽さが魅力のメッシュポリエステルが使われています。表面には撥水加工が施されており、水を吹きかけると、アッパーやタンの表面もしっかり水を弾いていました。

タンに水が流れ込むようなシーンは注意

ワークマン トレックシューズアジム タンの隙間の説明

注意点とすると、6cm防水なので、それより上は防水処理がされていないこと。上写真で指しているように、タンとアッパーの接合部は内部に貫通しているため、例えば雨などがタンに流れ込んでくると、そのまま内部に侵入してくる可能性もありそうです。

細かい部分まで考えられたソール機能がいい感じ

溝に泥が詰まりにくいアウトソール

ワークマン トレックシューズアジム アウトソール

アウトソールにはラバー素材を採用。ブロックパターンと比較的浅めの溝により、登山中の泥などが自然に落ちやすい「セルフクリーニング」の機能が備わっています。

クッション性に優れたミッドソール

ワークマン トレックシューズアジム ミッドソール

ミッドソールにはテントマットなどにも使われている発泡素材「EVA」が使われており、指で押すと低反発のクッション性が感じられます。

そして、ミッドソールを横から見ると、かかと部分がかなり分厚いのが目に付くでしょう。ここまで厚みがあると履き心地が気になるところですが、実際は外見ほどの厚みはなく、内部は違和感のない高さに調整されています。

ニオイ対策もバッチリなインソール

ワークマン トレックシューズアジム インソール

インソールには、ワークマン独自の抗菌防臭機能「DEOPUT」が備わったものが採用されています。低価格ながらもこういった細かいところにも目が行き届いているのは嬉しいですね。

ここからは実際にフィールドで使ってみたレビューを紹介します。

低価格でも本格派。ハイキングなら文句なしの実力

ワークマン トレックシューズアジム 歩く人

今回、近所の里山や2,000m級の本格的な登山などでトレックシューズアジムを使用しました。その感想とすると、「穏やかな地形の中低山ハイキング・トレッキングであれば十分すぎるほどに活躍できそう!」です。

その一方で「ここは気になった」というシーンもあったので、それをしっかり理解して使うことが大切でしょう。

まずは長所からみていきましょう!

湿ったシーンでも足を快適な状態に保つ

ワークマン トレックシューズアジム 濡れた草地を歩く人

まず、この登山靴の長所を挙げるとすると、真っ先にくるのが「イナレム」素材による防水透湿性が備わっていること。

「6cm防水」と聞いて、最初はどうなんだろう?と思っていましたが、雨の登山や深い水たまりを歩くようなことがない限り、そう簡単には内部に水が侵入してくることはなさそうです。

ワークマン トレックシューズアジム 水たまりを歩く人

例えば、天気が良い日でも、登山道がぬかるんでいたり、ちょっとした水たまりがあったり、朝露で濡れていることもよくあります。そういったシーンでも、トレックシューズアジムなら靴の濡れを気にせずガンガン進んでいけるのが嬉しいところ!

また透湿機能により靴内が蒸れにくいのも良かったです。抗菌防臭のインソールにより、ニオイにくいことも高ポイントでした。

軽やかな足運びで動きやすい

ワークマン トレックシューズアジム 履き心地

ここもいいな、と思ったのが軽快な足運びができること。

さすが軽量な登山靴だけあって、歩行中も靴の重さが気になることはなく、サクサクと足を進められました。

ワークマン トレックシューズアジム 階段を歩く人

ソールもほどよくしなってくれるので、自然な足運びができます。くるぶしはしっかりホールドされていますが、それでいてローカットシューズを履いているかのようなフットワークの軽さで、とくになだらかな地形での歩きやすさが印象的でした。

ワークマン トレックシューズアジム 石の上を歩く人

乾いた路面や乾いた石の上においては、滑ることなくしっかりグリップも効いていました。ただし、グリップ性については気になる点もあったため、後ほど紹介します。

外れにくい設計のフック

ワークマン トレックシューズアジム 靴ひものフック

上部のフック(写真のオレンジの部分)は、靴ひもを引っかけるとカチッと食いこむ仕様になっており、ひもが緩んでも外れにくくなっています。

気づかぬうちに解けて垂れた靴ひもを踏んでしまうと、転倒する危険性もあります。そういったリスクの軽減にもなりそうですね。

サクッとメンテナンスできるのも嬉しい!

ワークマン トレックシューズアジム 下山後のアウトソール

下山後にアウトソールの汚れを確かめたところ、セルフクリーニング機能のおかげか、泥などがあまり付いていない感じがしました。土などが付着した部分もブラシでサッと擦るとすぐに落ちてくれました。

ワークマン トレックシューズアジム タンとアッパーの一体構造

一体構造になったタンとアッパーにより、土や砂などの異物が靴内に侵入しにくいのもいいところ。登山後の内側のクリーニングも簡単に済みそうです。

またくるぶし周りのパッドは耐久性とクッション性に優れており、足の擦れでも破れにくくなっています。

すぐに壊れることはなさそう

ワークマン トレックシューズアジム 使用後の耐久性

けっこうハードな使い方をしましたが、今のところ問題なし。岩などに接触しやすい部分は補強されています

短期間の使用のため、耐久性がどこまであるかは今のところわかりませんが、数回の使用では、破損や剥がれ等の問題はなし。合成素材なので寿命はそこまで長くないでしょうが、すぐに壊れることはなさそうです。

続いては、使って感じた短所をみていきましょう。

湿った岩や根っこ、急勾配の地形は注意

ワークマン トレックシューズアジム 濡れた石の上を歩く人

標高2,000mほどのあまり整備されていない山で、降雨後に使ってみたところ、グリップ性や前足側のフィット感などで気になる部分もありました。

なだらかな地形では歩きやすい印象が強かったのですが、こういったシーンではまた違った評価になってきます。

湿った場所は滑りやすい

湿った木材の上でグリップを確かめてみた

上の長所でも伝えたように、乾いた路面であればしっかりグリップは効いていました。しかし、降雨後の湿った登山道で使った際は、正直なところかなり滑りやすかったです。

勾配のきついところでは、登りでも落ち葉でズルッとなったり、石の上や木の根、階段の木材などはツルッといってしまったりすることも。普段以上に慎重な下山となりました。

アウトソールの形状からみても、接地面のラグがフラットなので、濡れると摩擦がかかりにくい印象を受けます。

動きの多いシーンでは靴の横ズレが気になる

ワークマン トレックシューズアジム 濡れた道を下る人

トレックシューズアジムは幅広甲高な設計になっています。

そのため、勾配のきつい下りや、根っこなどで凸凹した場所では、靴の中で指先側が横ズレするような、あまりホールドされていない感覚がありました。

これは人それぞれで足の相性もあるかと思いますが、やはり足を包み込んでくれるような感覚はアウトドアメーカーの登山靴と比べると少し弱いように感じます。

足先のフィット感を向上させる対策として、インソールを変えて見るのも良いかもしれませんね。

用途はあくまでハイキング・トレッキング用

こういった点からも、トレックシューズアジムは

・なだらかな中低山
・4時間程度の長すぎない行動時間
・岩や根っこの少ない、比較的整備された登山道

など、ハイキングやトレッキングといったシーンに向いていると言えそうです。

「登山をやってみたい」という人は買って損なし!

ワークマン トレックシューズアジム イメージ写真

これまでの登山靴にはない驚くべき価格を実現し、そこに防水性や歩行性、使い勝手の良い機能など、ユーザーにとっても嬉しいスペックを備えたトレックシューズアジム。

デメリットこそあるものの、なだらかな中低山のハイキング・トレッキングでもしっかり使える、入門に買っても損なしの一足だと感じました。

トレックシューズアジム|おすすめの使い道

・これから登山を始めようと思っている人の、お試しの一足として
・キャンプなどのアウトドアで気軽に使える濡れに強い靴として
・すでに登山靴を持っている人のサブの登山靴として

この価格で買えるのは、まさにワークマンだけ!ぜひ一度、店舗で足を入れてみてください。

トレックシューズアジムの購入方法は?

2024年春夏シーズンは、「ワークマンプラス」 「#ワークマン女子」のみでの限定販売でしたが、大好評につき2024年秋冬シーズンは、オンラインストアを含むワークマンのすべての業態にて9月初旬より販売されるそうです。

しかし、物価高騰の影響で価格が3,900円から4,500円に値上がりするとのこと。それでもトレッキングシューズとして破格なことには変わりありません。

ワークマン トレックシューズアジム(ブラック、ミストグレー)

撮影:YAMA HACK編集部

トレックシューズアジム
商品コード:53575
サイズ展開:24.5〜28cm(27.5cmのサイズはなし)
カラー:2色(ブラック、ミストグレー)

※店舗によって取り扱いがない場合もございます

店舗へ在庫の問い合わせをする場合は、商品コードをお伝えするとスムーズです。今回の売れ行き次第で、通常流通する可能性も。今後の展開にも期待しましょう!