面白きことは良きことなり 有頂天家族2 第十二話「運命の赤い糸」 感想
- 2017/06/26
- 20:34
京都の制空権を寿老人と奪い合う矢三郎の背に弁天の手が伸びる。「いいかげんになさい、矢三郎」。弁天におさえこまれ万事休すかと思われたそのとき、矢三郎の目に映った灯とは……。錯綜する陰謀と騒乱をごちゃ混ぜにした鍋が湯気をあげる。面白きことはよきことなり。
脚本:檜垣亮 絵コンテ:TeamP.A 演出:阿部ゆり子
作画監督:川面恒介、大東百合恵、秋山有希、杉光登、小島明日香
「京都の制空権は儂のものだ」
「京都の制空権は天狗のものだ。人間のくせに生意気な!」
こういう場面で自然と天狗を立てる矢三郎は、そりゃ二代目に友人になれないと言うのも納得する。
「矢三郎ったら、悪い子ね!」
窮地を脱する為に色々と世話になった二代目の家にバスを突っ込ませる矢三郎は波風を立てる天才。
それにしてもここの弁天様は可愛すぎである。
早雲はあれ、天満屋に掴みかかった理由が偽物の空気銃を掴まされた事だけじゃなくて海星が撃たれた事も一因なので嫌いになりきれない。
前世の因縁(カミーユとシロッコ)か、天満屋と一緒に地獄に堕ちた訳だけど続編で更にあくどくなって復活しそう。
「悔しかったら、強うなれ」
1期でもそうだったけど普段はだらしないながらも、締めるところは締める赤玉先生。
そもそも全ての発端が先生なのは言わない約束。
「しょうもない毛玉どもめ。生み増えるぐらいしか能がない。さっさと幸せになるがいい」
ここの赤玉先生の声は優しくて文句なく立派な人、ってか天狗だと思った。
「私と一緒にいると自慢の化けの皮が剥がれるのよ」
「なんとかなるだろ」
「……いいかげんなんだから」
「これもまた阿呆の血のしからしむるところで」
父と母の馴れ初めを知ってるとツチノコ探検隊に誘うのってプロポーズみたいなもんだよね。
原作と順番を入れ替えて祖母とのやり取りをラストに持ってきたスタッフはナイス。
弁天に必要なのは私ではない。狸であったらだめなのだと。
↑で終わると後味が悪いとまでは言わないまでも、切なくてなんだかもやもやしたものを抱えるが海星と一緒のラストだと爽やかさがある。
- 関連記事
-
- 新たな胎動 Wake Up, Girls! 新章 第8話「キツい時ほど笑ってナンボ」 感想
- 湯煙白熊殺人事件 Wake Up, Girls! 新章 第六話「1人でもWUG!7人でもWUG!」 感想
- 熾烈を極める業界 Wake Up, Girls! 新章 第五話「同じ夢を見てる」 感想
- 着実な進歩と芽生えた決意 Wake Up, Girls! 新章 第四話「美味しい時はうんめーにゃー!」 感想
- 挫折と模索 Wake Up, Girls! 新章 第三話「ポニーテールは本体です」 感想
- フードファイター爆誕 Wake Up, Girls! 新章 第二話「ここが私たちのホーム」 感想
- 少女達の新たな戦いが始まる Wake Up, Girls! 新章 第1話「私たち、Wake Up, Girls!でーす!」 感想
- 面白きことは良きことなり 有頂天家族2 第十二話「運命の赤い糸」 感想
- 「我々は狸だ。笑うべきでないときなどない」 有頂天家族2 第十一話「天狗の血 阿呆の血」 感想
- 「私に食べられるあなたが可哀想なの」 有頂天家族2 第十話「偽右衛門の決まる日」 感想
- 父親の影 有頂天家族2 第九話「それぞれの二代目」 感想
- 幼き頃よりの心馳せ 有頂天家族2 第八話「夷川海星の秘密」 感想
- 一つの別れ 有頂天家族2 第七話「金曜倶楽部、再び」 感想
- 因縁再燃 有頂天家族2 第六話「有馬地獄」 感想
- 天狗も時には落ちるもの 有頂天家族2 第五話「続・大文字納涼船合戦」 感想
- テーマ:有頂天家族
- ジャンル:アニメ・コミック
- カテゴリ:作品感想 ア行
- CM:0
- TB:0