それ、僕が図解します。

世の中のビジネスモデルやいろんなものの複雑な仕組みを、できるだけわかりやすく説明してみたいと思います。主な話題はネットビジネス、不動産、オタクネタ、時事ネタなど。中途半端な説明や、図を使ってないものもあるかもしれませんが、温かい気持ちでお許しください。

ドラクエ1のiPhoneアプリが無料でもらえる理由が頭良すぎる件

11月28日午前0時(つまりこのエントリーの3時間後)に、ドラゴンクエストIのiPhoneアプリのダウンロードが開始されます。しかも、通常500円のところ100万ダウンロードまで無料!これはダウンロードするしか無い!

 

ダウンロードはここから。
iPhone iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 ドラゴンクエスト ポータルアプリ

Android ドラゴンクエストポータルアプリ - Android Apps on Google Play

 

本日深夜24:00から!iPhone/Android版ドラゴンクエストⅠアプリが無料で100万ダウンロードまで配信されるぞ!

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しかし、ドラゴンクエストといえば、ファイナルファンタジーシリーズと並んで、スクウェア・エニックスの超巨大看板タイトル。なんでそれを無料でダウンロードさせるんでしょう。

  • ダウンロードにともなう機会損失は3å„„5千万円だが、広告費はゼロ
    500円×100万人ですから、5億円ですが、AppStoreの手数料が30%かかりますので、3億5千万円がスクウェア・エニックス社に入るはずだったわけですが、それをなくすわけです。一方、「ドラクエが無料!」というインパクトは大きく、ニュースになり、かつ、数量限定なので、ソーシャルでバズる要素は満載です。実際、僕も友達から教えてもらって知りました。かなりの伝播力がありますが、それにかけるコストはゼロです。

  • 無料アプリランキングで1位をGetできる
    機会損失してまで得たい結果はもちろん無料アプリランキング1位でしょう。一定時間以内に広告を集中投下して、一気にダウンロードを稼ぐことを「ブースト」といいます。いま、ゲームカテゴリで無料トップを狙おうと思ったら、だいたいブースト広告を300−500万程度投下しないといけないと言われています(※金額は状況とアプリによって大きく変動します)。数量限定であることや、実施直前に発表することで、爆発的にダウンロードさせることが出来ます。広告費ゼロで「無料トップ」が奪取できます。しかし、ブースト1回数百万としても3億5千万元を取ろうと思ったら、結構な回数が必要ですよね。実はもう一つ、コスト上のメリットが有ります。

  • 『ドラクエが好きな』『iPhoneを持ってる人』100万人にリーチできる
    ドラクエを好きなiPhoneを持ってる人100万人にターゲティングして広告出そうと思ったら結構大変です。この特殊なセグメントへの配信で1人200円(安!)使うとしても、2億円かかります。しかし、一度ダウンロードしてもらったら、今後は「プッシュ通知」でお知らせをすることができるようになります。計算上、2回やれば3億5千万回収できる計算です。実は、ドラクエシリーズが続々とアプリで配信されることが発表されました。今後2,3とリリースするにあたって、そのたびに広告するよりも、ココで100万人囲っておくほうがメリットでかいです。まあ、「100万人」て「限定」をうたうには多すぎる数ですよね。ようはファンはみんなとりこみたい、ということです。

しかし、この戦略は、考えられてもなかなか実行に移すのが難しいもの。まあ、ドラクエI といえばそんなに長い物語ではないです。左回りに回って行ってロトのよろいをとって右回りに回ってりゅうおうに会って世界の半分をもらうまでわずか数時間(最速だと42分らしい)。しかもすでに何度も移植され、使い古されてるもの。また、1人獲得350円は割安なものの、全部で3億5千万の機会損失やらせてくれって、なかなか言えない。いやあ、考えて、実行した人、すごいなあ。ちゅうことで、リスペクトしつつ、今晩のダウンロード開始を待ちたいと思います。

 (追記)アンドロイドの人もできるみたいです。Â