穂高グラーベン(ほだかグラーベン)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 02:57 UTC 版)
「カルデラの一覧 (日本)」の記事における「穂高グラーベン(ほだかグラーベン)」の解説
穂高岳、槍ヶ岳付近にあったグラーベン。東西圧縮による屈曲で南北約19km、東西約6kmの南北に長く陥凹した地溝地形。この薄い地盤を地下のマグマが熱して軟弱となりマグマが噴出した。この成因とされる母火山の一つは「槍穂高火山」といい、約175万年前には丹生川火砕流堆積物(噴出量約300km3)や恵比寿峠-福田火山灰(噴出量約380-480km3)で知られる安山岩(穂高安山岩類)を西側に向けてカルデラを形成しながら大量に噴出した。その火山灰は「穂高-Kd39」で知られる広域テフラとして房総半島にまで及んでいる。現在の槍ヶ岳や穂高岳の岩峰はこのときの柱状節理を伴う主に溶結凝灰岩などから成っている。グラーベンは最大層厚3,300mで埋没しているため「穂高コールドロン」とも呼ばれる。現在は西から東にカルデラが傾斜している。
※この「穂高グラーベン(ほだかグラーベン)」の解説は、「カルデラの一覧 (日本)」の解説の一部です。
「穂高グラーベン(ほだかグラーベン)」を含む「カルデラの一覧 (日本)」の記事については、「カルデラの一覧 (日本)」の概要を参照ください。
- 穂高グラーベンのページへのリンク