準公共財
準公共財
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 14:29 UTC 版)
厳密には純粋公共財ではないが、非競合性あるいは非排除性のいずれかを有する広義の公共財を準公共財という。 非競合的かつ排除的な財は、「クラブ財」と呼ばれる。たとえば、有線放送のようなサービスは、放送用のケーブル網の敷設や番組制作などには費用がかかるが、これを100人の消費者に供給する代わりに150人の消費者に供給することによってもそれらの費用は余り増加しない。排除可能性は高いが、競合性が低い例となる。 非排除的かつ競合的な財は、「コモンプール財(共有資源)」と呼ばれる。たとえば、一般道路や橋などは、ある程度までであれば利用者全員は問題なく便益を受けられるが、利用者が増えるに従って混雑費用が高まり、競合性は高い。個々の限界便益に他者へ与える外部費用が含まれていないためである。しかし利用者全員に実際に課金するためのコストが高く、排除性は低い。そのため市場に任せると過剰消費がなされる傾向にある(共有地の悲劇)。
※この「準公共財」の解説は、「公共財」の解説の一部です。
「準公共財」を含む「公共財」の記事については、「公共財」の概要を参照ください。
準公共財と同じ種類の言葉
- 準公共財のページへのリンク