トピック
アウトドア系バッグをビジネス・普段使いにも 丈夫で背負い心地も快適
2024年9月11日 08:20
登山などの過酷な環境にも耐えることができ、機能的に使えるようにつくられているアウトドアメーカーのバッグ。近年はタウンユースやビジネスなどで日常的に使っている人が増えており、そのニーズに応えるように、どのメーカーも普段使いを意識したシリーズやモデルがラインナップされています。
そこで今回は、アウトドア系のアイテムが豊富に揃うエルブレス新宿店のマネージャー、遠藤利雄さんに日常的に使える売れ筋やおすすめのアウトドア系バッグについて聞きました。
「アウトドアメーカーのバッグの特徴としては、どんなフィールドにも対応できる丈夫さ、そして機能性と安定性が挙げられます。縫製が弱く軟らかいデイパックだと、PCやタブレットなど重量のある電子機器を入れると持ちづらく、置いた時などの衝撃により破損してしまうこともあります。アウトドア系のバッグであれば重いものを入れても安定感があり、背負い心地も快適で一体感がある。さらに耐久性や剛性もあるので、その辺りを重視して購入される方が多いという印象です」
「ザ・ノース・フェイス」のバックパックはあらゆる世代に人気
人気ブランドとして遠藤さんがまず紹介してくれたのはザ・ノース・フェイス。通勤や通学にも使える利便性と圧倒的な知名度であらゆる世代に人気があるそうです。なかでも売れ筋は10L台から30L以上までサイズを展開しているショットシリーズ。
「シリーズの代表格となる『ホットショット』は、ビジネス、レジャー、アウトドアとオールマイティーに使えるのが魅力です。ザ・ノース・フェイスはアルピニストも使用するブランドなので信頼性がありますし、ネームバリューもある。機能的にも背骨への負担を軽減し、通気性も確保できる背中のパッドを採用しているほか、形状や厚さにこだわった体にフィットするショルダーハネースなど、快適に背負うことができる工夫が満載です。試し用の重りを入れて背負われたお客様の多くは、その背負いやすさに驚かれます」
サイズは30.5×50×20cm(幅×高さ×奥行)、重さは約920g。価格は22,770円。ザ・ノース・フェイス定番のクラシカルなデザインで、素材強度と機能面を充実させた多機能デイパックです。
ザ・ノース・フェイスからもう1型セレクト。アウトドアテイストが残るショットシリーズに対し、少しタウンユースに振ったモデル「ジェミニ」です。
「ホットショットと同じような機能を備えながらもシンプルでスタイリッシュなデザインに仕上げています。ループなど機能的な部分はすべて隠れるようにレイアウトしているので、見た目はスッキリ。さらにめちゃめちゃ軽量なので、重さが気になる方やシンプルなデザインをお好みの方は圧倒的にこちらがおすすめ。荷物を入れると膨らみますが、重心が下に来ないような設計になっているのもうれしいところです」
サイズは25.5×46×12cm(幅×高さ×奥行)、重さは約745g。価格は19,250円。本体と同系色のロゴをあしらい、ポケットをスタイリッシュに配置したシンプルなデザインは、スタイルやシーンを選ばずに活躍してくれます。
幅広い世代に人気のグレゴリーとアークテリクス
次に紹介するのは、登山家を含めて人気と信頼性の高いアメリカのバックパックメーカー、グレゴリーの「ルーヌ」です。直感的に使用できるオーガナイザーと革新的なエアークッションを搭載しており、デイパックに必要なニーズを満たしています。
「このモデルは普段使いにもビジネスにも使えると、幅広い年齢層に人気があります。メッシュパットが付いていたり、ハーネス自体が使いやすかったりと、快適に使えるように様々なテクノロジーを盛り込んでいるのが特徴。剛性があるパット、底に付かないスリーブがPCをしっかりガードしてくれるのでケースがなくても安心です。メイン収納はフルオープンになりますが、全開にしても荷物が脇から落ちないようデザインが工夫されています」
サイズは33×48.3×19cm(幅×高さ×奥行)、重さは925g。価格は28,600円。収納力と剛性に長けた軽量のバッグは前掛けにした時も荷物が取り出しやすく、使い勝手も良好です。
続いては、若い世代に人気でインバウンド需要も高いアークテリクスのバックパックをご紹介。無駄のないシンプルなデザインに、優れた耐候性と耐久性を付加して実用性を追求した「グランヴィル」は、シティユースに最適と評判です。
「このモデルは止水ファスナーを使用し、テーピングシームで裏側からもコーティングを施すなど防水機能に優れているのが魅力です。高額のシリーズとスペック的には変わらないのがウリで、10万円超のバッグと同じような機能が搭載されているのがすごいところ。メイン収納も容量が大きく、ストレッチメッシュのノートPC用スリーブも搭載しています。細かなセッティングをしなくても快適な背負い心地やフィット感が得られるようにつくられていて、実際に使っている人からも好評です」
サイズは23×47.4cm(幅×高さ)、重さは760g。価格は34,100円。カラバリはグレージュっぽい「ルーン」のほか、黒もあるのでビジネスでの使用も可能。表地のマットな風合いも好評です。
コーデュラナイロンを採用し、耐久性に優れた丈夫なモデル
海軍の特殊部隊や森林消防などヘビーな環境でも使われていて、その耐久性からファンの多いアメリカのブランド「ミステリーランチ」。なかでも「ディストリクト24」は17型のノートPCが収納でき、ポケットも豊富で細かい荷物の整理にも役立ちます。
「フラップとサイドジッパーで使い勝手のいい大型フロントポケット、パッド付きでフローティング構造のPCスリーブ、キークリップ付きのトップポケットにサイドポケットと、ユーザーのニーズを網羅している機能性に優れたモデルです。丈夫で環境にも配慮したコーデュラナイロンを採用しているので、重いモノを入れても型崩れなし。また、ある程度重量が入った時に体とバックパックの距離をバランスよく取って、どんな状態でも一体化して重さを感じさせない背負い心地を実現しています」
サイズは30×47×25cm(幅×高さ×奥行)、重さは1.2kg。価格は26,950円。背負い心地や耐久性は折り紙付きで、通勤やちょっとしたお出かけ、出張や旅行にもぴったりです。
続いて登場するのは、山岳バッグを豊富に展開するミレーが、ビジネスやタウンユースを意識してつくった「EXP」シリーズです。登山用でも使用される丈夫なコーデュラナイロンを採用しているため、毎日使っても安心の耐久性を備えています。
「山岳バックのイメージが強いせいか『ミレーにも日常使いができるバッグもあるんですね』というお客様もいらっしゃいますが、それだけに信頼度が高いブランドといえます。一番の特徴はメイン収納を拡張できること。ファスナーを開くと容量が8Lほど増えるので、通勤や普段使いではスリムに使って、荷量が増えた時には拡張する、といった使い方ができます。メイン収納はスーツケースのように開くので旅行にも便利ですし、前ポケットには文具などの小物を収納できる取り外し可能なオーガナイザーを採用。さらに使う時だけ拡張できるサイドポケットなど、機能が盛りだくさんのバッグです」
サイズは25×46×10~18cm(幅×高さ×奥行)、重さは890g。価格は19,800円。登山用品開発で培った背負い心地や耐久性などをふんだんに詰め込んだ、こだわりの多用途バックパックです。
アウトドアとしては変化球のブランドにも売れ筋モデルが
次に遠藤さんがピックアップしたのは、日本のブランド「KiU」のデイパック。「Wpc.」などの傘ブランドを展開するワールドパーティによるブランドで、防水性に優れたリーズナブルなバッグが人気です。KiUはフェスなどにも出店していて、カラフルでユニークなデザインのポンチョも展開しています。
「遊び心のある色・柄がラインナップされているのも魅力ですが、一番は水に強いにもかかわらずお手軽価格で購入できること。表地は撥水、裏地は防水加工を施しているのに6,000円を切る価格は最強のコスパといえます。日常やレジャーで使うなら個性的な柄を、ビジネスで使うなら黒ベースのものを、とシーンによって選ぶことができます」
サイズは26.5×45×15cm(幅×高さ×奥行)、重さは600g。容量は16.5L。価格は5,940円。この価格であれば、雨の日用にひとつ持っていてもいいですね。
「デイパックだけでなく、同シリーズのポーチなどもあるので揃えて購入される方もいらっしゃいます。ウエストポーチはデイパックと同じ仕様で止水ファスナーまで採用しているのに3,000円を切る価格なので、合わせてチェックしてみてください」
ラストはスウェーデン発のブランド、スーリーの人気モデル「Accent バックパック28L」が登場。高性能な電子機器をしっかり守ってくれるバッグは高額なものが多いですが、スーリーはコスパがとてもよく、指名買いされるお客様も多いそうです。
「ビジネスでPCを常備する上に出張も多い、という方におすすめのモデルです。電子機器の保護性能が高く、さらに容量が30L前後のものを探している方には圧倒的に人気。スーツケースに取り付けることができ、メイン収納はファスナーがちょっと斜めになっていて荷物がこぼれ出ないように工夫されています」
「なかでも特徴的なのが、上部にあるハードケース付きのポケット。スマホや眼鏡を取り出しやすい場所に収納でき、ケースを外せば隠しポケットもあるので海外への旅行や出張にもおすすめです。また、ノートPCやタブレットはサイドからもアクセス可能なので、バッグを置いた時にも楽に取り出すことができます」
サイズは31×52×27cm(幅×高さ×奥行)、重さは1.1kg。価格は23,100円。裏地には淡いブルーの生地を採用し、視認性がいいのもポイントです。
最後に、遠藤さんに購入時の注意点を聞いてみました。
「バックパックの場合、お客様には必ず実際に背負ってみることをすすめています。店内には荷物を入れ替えることができるデスクがあるので、ご自身がいつも持っている荷物を入れた状態で簡単なセッティングができます。それだけでまったく違った背負い心地になるので、実際に試してみたお客様からは『意識が変わった』と言われることも。購入の際は実際に背負って、自分の体に合っているか確認してみてくださいね」
なお、記事内の価格は取材(8月23日)時点のものです。