社会学者の古市憲寿氏が14日、日本テレビ系「真相報道 バンキシャ!」に出演。政治家とのかかわりが次々露呈している世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題についてコメントした。

 岸田文雄首相は旧統一教会との関係があった7人の閣僚を交代させたが、改造内閣では新たに7人の閣僚が旧統一教会との関係が明らかになった。

 古市氏は「統一教会は数々の問題を起こしてきた団体というのは、その通りだと思う」と指摘。その上で「この国において政治と宗教がいかに向き合うかということを考えるきっかけになればいいと思う。(旧)統一教会に限らず、自民党も立憲民主党も各政党というのは新宗教、伝統宗教を問わずさまざまな宗教と関係があるわけじゃないですか。それをいったん全部公開した上で、どこまでがOKなのかというところまで議論をするのか? それぐらいまでしたほうが本当はクリアになると思う」と私見を述べた。

 さらに、欧米でも国によって、国家と宗教のあり方については差があることを指摘し「じゃあ日本は今後どっち目指すの?というのをちゃんと考えた上で議論していかないと、ただ、統一教会バッシングだけをしていてもあまり生産的ではない。むしろ統一教会の問題を踏まえた上でどんな宗教のあり方が日本にとって望ましいんだろうと考えることが必要だと思う」と訴えた。

 また、特に多くの関係が発覚している自民党については「説明が下手だ」とぴしゃり。「本当は自民党の議員も説明として『いちいち思想検査のように選挙ボランティアに来た人に、宗教を聞くようなことはしなかった』『その上で統一教会が問題だ』っていう説明をすればよかったと思うんですけど、なんか議論の仕方が雑なような気はします」と分析した。