全日本プロレスの暮れの祭典「2020 世界最強タッグ決定リーグ戦」(18日、東京・新宿フェイスで開幕)がきな臭くなってきた。
参加8チームが出席した会見(13日)の直後に、優勝の本命「暴走大巨人」の諏訪魔(43)が大日本プロレスから初エントリーのアブドーラ・小林(44)に襲撃されたのだ。由緒正しき伝統のリーグ戦で、血の雨が降るのか…。
参加8チームによる会見と記念撮影を終え、諏訪魔は本紙のインタビューに応じた。世界タッグを保持する盟友・石川修司(45)と2年連続3度目の優勝を目指すとして「ただの優勝じゃないぞ。無敗の完全優勝。今年優勝したら来年からは決勝だけでいいだろ? 永久シード権をよこせ」などとジャイアニズムを炸裂させていた。
その様子を怪しく物陰から見ていたのが〝ミスターデスマッチ〟こと小林だ。関本大介(39)と組んで出場し、暴走大巨人とは公式戦最終日の12月7日の東京・後楽園ホール大会で激突する。
会見でも「PWFルールは5カウントまで反則OKなのでそれを有効に使います。全日本に〝ブラッド・レインメーカー〟が来るからには、ただではすみません」と不穏な予告を放っていたが、インタビューを受ける諏訪魔の背後にソロリソロリと忍び寄るや、ターバンを首に巻きつけ「食らえ、コノヤロー!」と襲撃したのだ。
しかしそこは3冠ヘビー級王座も持つ〝5冠王〟の諏訪魔だ。一瞬「ウガ!」と虚を突かれ目を白黒させたが、攻撃の第2波を狙う小林の右手からフォークを奪い「何すんだテメー、コノヤロー、オイ!」と反撃し、頭にぶっ刺した。
さらにはもみ合いになったが、騒ぎを聞きつけたそれぞれのパートナーが間に入り何とか収束。小林は「夜道と会社の行き帰りに気をつけろよ!」と叫びながら関本に抱えられ、その場を去っていった。
残された諏訪魔は、ダメージを受けるどころか暴走モードで「おもしれえじゃねえか。こういうの最近なかったからな。久しぶりに血が騒いできた」と舌なめずり。
その後に小林からも「全日本と言えば諏訪魔。だから襲ったまでだ。あと3冠は(アブドーラ・ザ)ブッチャーも巻いてないからな。リーグ戦で諏訪魔に勝って3冠も挑戦して取って師匠超えだ。そのためにも隙があれば襲撃してやる」との予告が届いた。
1976年生まれで同い年のベテラン2人の争いは血で血を洗う仁義なき戦いに突入しそうだ。