ロシア国内で急増の犯罪とは? 専門家が指摘「軍事作戦、欧米の経済制裁で市民苦しく」

[ 2022年5月18日 17:13 ]

 ロシア政治を専門とするロシア情勢に詳しい筑波学院大の中村逸郎名誉教授が18日、フジテレビ系「Live News イット!」(月~金曜後3・45)」に生出演し、ロシアによるウクライナ侵攻の行く末を占った。

 南東部マリウポリでは、ウクライナ兵が投降し、事実上の陥落とみられる状態になったと伝えられている。中村氏は「これをきっかけにウクライナの反撃が強まるんじゃないかと見ています」と予測した。ロシアは200人を超えるウクライナ兵を捕虜として捕らえた可能性がある。中村氏は「最悪のシナリオとしては、捕虜を人間の盾として戦うんじゃないかということが懸念される」と指摘し、「そうした人たちを救いたいと反撃に出てくる可能性が高い」とウクライナ側の出方を推測した。

 両国間の和平交渉は現在、行われていないとしており、中村氏は「交渉はなかなか難しい状況になってきている」と分析した。

 また中村氏によると、ロシア国内で現在、ある犯罪が横行しているという。「今、社会の中で何が起こっているかといいますと、万引きが非常に増えているんです。2月24日に軍事作戦が始まったんですけど、これから4月にかけて、ロシアの主力紙が報じているんですけど、万引きが2~3割増えていると。一般市民の方々にも、今回の軍事作戦、欧米からの経済制裁でかなり苦しくなっている」。国内のムードにも変化があるようで、「反戦というよりも厭戦(えんせん)気分。“もうこの国で生きていくのもつらい”というところで、社会の底辺の部分でもプーチン離れ、戦争への嫌気というのが、万引きの増大にも結び付いているのかなと思います」と指摘した。

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