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【レビュー】傑作!これは「鳥山明のロマン」の完全ゲーム化だ!『SANDLAND(サンドランド)』【PS5/PS4/XBOX/PC】

 

【公式】ゲーム『SAND LAND(サンドランド)』 | バンダイナムコエンターテインメント公式サイト

 

『SANDLAND(サンドランド)』のレビュー行くぜ!

俺がプレイしたのはPS5版ね。

 


パブリッシャー:バンダイナムコエンターテイメント

機種:PS5/PS4/XBOX/PC

ジャンル:アクションRPG

発売日:2024/4/25

価格:8910円


 

鳥山明の名作『SANDLAND(サンドランド)』を完全ゲーム化!元のストーリーを大幅に膨らませたアクションRPGで、広大なフィールドを様々なメカで大冒険する内容だ。

開発は株式会社イルカが担当している。

 

去年くらいからアニメ化にグッズ化にと展開の多かった『SANDLAND(サンドランド)』だが、映画のパンフレットによるとそもそもゲーム化の企画が最初だったそうだ。

そのせいかシナリオもプレイ感も非常に凝っており、国産キャラゲーでこのレベルのゲームはいつ以来だと唸るクオリティになっていたぞ!

 

ストーリーは最終版であるアニメシリーズをベースに大増量!


舞台はかつての大戦で荒廃した灼熱の大地サンドランド。

魔物と人間が共存するこの地は水不足に苦しめられており、保安官であるラオは水源を探す度に出る。ラオが力を借りたのは悪魔の王子であるベルゼブブと、とりあえず流れでついてくることになった魔物のシーフ。水を独占する国王軍との衝突もありつつ、強奪した戦車を活用しながら3人の旅は続く……というストーリーだ。

 

こういう水不足ネタは初期の鳥山明作品だとちょいちょいある印象。『Pink みずドロボウあめドロボウ』とか。『ドラゴンボール』でもナムさんがいたね。

 

『SANDLAND(サンドランド)』は「単行本1冊しかない原作」「原作をベースにした劇場アニメ版」「劇場アニメ版をベースに新エピソードを加えたアニメシリーズ」の3種類が存在する。今回のゲームはアニメシリーズを最初から最後まで収録した上で再構成。大幅にボリュームアップしているぞ。

 

 

なんせゲームオリジナルの敵幹部が3人も増えてるからな!誰だお前ら!?

チュートリアルでこれをやらせるなんて、ゆるされるとおもうか?

 

アニメの最初から最後まで丁寧にやるので、原作未見でも問題なし。

オープニングでは世界観説明の流れから「30年前の大爆発事件」の回想と戦車を操作するチュートリアルが挿入される。戦車を操作してピッチ人の兵器を破壊せよ!

 

原作ファンが絶句する瞬間である。

ウソでしょ……これをプレイヤーにやらせるのかよ……。

広大なフィールドを巡る「戦車と悪魔と人間のRPG」

 

オープンワールドではないんだが、2つの国と複数のダンジョンで構成された世界は広大。

メインストーリーを追ったり、寄り道してマップ埋めたりサブクエストこなしたりして進んでいく。移動には原作同様に車や戦車を使えるが、ゲームだけのメカも多数登場。イカした鳥山メカで荒廃した世界を巡ることが出来るぜ。

 

 

見渡す限りの砂の世界を爆走してるだけで気持ち良い~!「サンドランドの世界を冒険してる」って気持ちにさせるフィールドの空気感も見事だ。暑そう!水を独占してる国王への怒りが高まる!

 

 

各地にある電波塔を調べて修理すると、いちいち歩いて確認しなくても、その付近にあるものがすべてマップに表示される。オープンワールドゲームでは導線としてよくあるシステムだ。

 

とりあえず遠くにある塔を目指して進め!そっから収集物や集めやサブクエ探しだ!って流れね。ここ10年くらいのオープンワールドゲームの主人公は大体塔を目指してる気がする。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』でも『FINAL FANTASY VII REBIRTH』でも通った道!

 

 

サンドランドって砂ばかりで探索しても楽しくないのでは……?

と思うところだが、街や廃墟が色々あるし、分かりやすいランドマークも多数だ。圧倒的なスケールで砂が滝となって流れ落ちる、砂の大瀑布が絶景だ。フォトモード無いのが悔やまれる。

 


ジャンク漁りのならず者が集まるジャンカーマーケットも雰囲気バッチリ。山と積まれた鉄クズや何かのパーツ、マスクをつけたいかにも悪そうな連中、ドラムカン。なぜか俺の中の『メタルマックス』魂が騒ぐ!

 

 

原作ファンが遊ぶと、スタート地点の魔物の里の作り込みからテンション上がる。ちゃんとスライムが干からびてるぜ!

 

 

そして水を与えると原作と違ってスライムが復活!お前……そんなデザインだったのか……!?

 

 

原作に登場したあの場所から、原作で見たことが無い未知のエリアまで。

数十年前に墜落した巨大戦艦の内部や、各地に点在する小さな洞窟や遺跡など探索できる場所は多いし、移動中にパーティキャラが賑やかしに雑談をするのも楽しい。

 

さすがに何十時間も遊んでると同じ会話ばかり聞くことにはなるんだが、バリエーション自体は豊富。原作にあった会話から、原作にない箇所を掘り下げる会話まであるし、聞いてて脱力するユルい話も色々。人間と悪魔の珍道中に花を添えてくれる。

 

メカが非常に操作しやすくて動かしててストレスが溜まらないし、メカに乗ったままでも宝箱開けられるし「半径数十メートル以内の素材アイテムを自動で回収するスキル」がめっちゃ序盤で解禁されるのも素晴らしい。何に使うのかよく分からない素材がモリモリ集まっていく~!素材集め要素あるゲーム全部にこれ実装して!

 

探索の密度と快適性は申し分なしだ!環境は厳しいけどプレイヤーには優しいサンドランド。

 

 

オプションで色覚サポートや、画面揺れのON/OFFなども設定可能となっているぞ。

メカを手に入れ自然を越える。昔ながらのゲーム的なメインストーリー進行。

 

メインストーリーは「進めない場所がある」「新しいメカを手に入れて進もう!メカはどこだ!?」を定期的に挟む。

少々じれったいところもあるが、高いところに登るためのジャンプメカ、加速をつけて大穴を飛び越えるためのバイクなど。新しいメカで少しずつ行動範囲を広げていくのが、昔のRPGを思わせるワクワク感で良い。それで次々に出てくるのが鳥山明デザインのメカの数々なんだから、つまらないはずがない。

 

 

サンドランドだけでもボリュームたっぷりなのに、アニメ2部の舞台であるフォレストランドもしっかり作ってある。一気に風景がドラゴンボールみたいになるのがたまらん。ベジータが壊しそうな丘がある!

 

1部は平地が中心のサンドランドで様々なメカを手に入れる。2部はメカをフルに使ってフォレストランドの高低差が激しい自然を踏破する、という流れもしっかりしてるね。

こんな要素は原作に無いが……鳥山ワールドには存在するッ!

 

全体的に、原作の『SAND LAND』には無いけど鳥山明の世界にはあるんだよ!で押し切ってる姿勢が強い。さらっと「複数のメカを持ち運べる収納カプセル」っていう、ホイポイカプセルまんまのアイテムが出てくるけど、そんなの原作にもアニメにも無いからな!

 

 

なんでレッドリボン軍の戦闘メカを国王軍が持ってるんだよ!うんうんそれもまた鳥山明ワールドだね。

 

 

ブルマのバイクも使える!

金田のバイクみたいな言い方してしまった。でもこれブルマのバイクだしな……。悟空が運転して1話で即ぶっ壊してたやつ!もちろん『SANDLAND(サンドランド)』の原作にもアニメにも出てきません!

ゲームが進むともっとスゴいヤツらも色々出て来るぞ。

 

 

手に入れたメカは武装やフレームの入れ替え、チップの装着でどんどん強く出来るし、カラーリングや表面の質感の変更やデカールの貼り付けなど。見た目のカスタマイズも可能だ。

 

 

デカールは100を軽く超える数があり、『ドラゴンボール』の表紙イラストで見覚えのある丸い数字マークまで押さえてるのが最高。気配りの達人を超えて、もはや気配りの武天老師である。

単純だが「ロマンと数字で殴る気持ち良さ」が勝つメカバトル!

 

メカによる戦闘は単純で、炎上などの状態異常こそあるが、属性効果や弱点、部位破壊などの要素は無い。巨大なボスとのバトルでも同じ。経験値やミッションクリアでレベルアップを上げ、メカに強いパーツ付けてステータス上げて殴る!敵の攻撃はとにかく避ける!という単純明快さ。

 

 

じゃあ単調かというとそうではない。

最大5台のメカを手持ちに入れ、戦闘中に一瞬で切り替えが可能。戦車からバイクへ、バイクからジャンプメカへ、ジャンプメカからホバーカーへ!なんて操作をシームレスに行える。多彩なメカの多彩な攻撃方法で、敵を次々に倒していく爽快感に振った作りが最高!

 

 

空から迫る巨大翼竜を、二脚メカに積んだミサイルランチャー乱れ撃ちで迎撃ッ!

ボスがぶっ放してくる多弾頭ミサイルを戦車のブースト全開で振り切るぞッ!

バイクで巨大戦車の砲撃を避けて回り込み、素早く戦車にチェンジして砲撃ッ!

白兵戦を仕掛けてくる敵ロボには、こっちも格闘コンボができるバトルスーツで対抗ッ!

 

みたいな血液沸騰モノのシチュエーションがずっと続く。

各メカには一定時間経つたびにぶっ放せるオプション技を搭載可能で、ミサイルにレーザーに自動迎撃ドローンに格闘必殺技にと様々。ザコ戦でもボス戦でも大ダメージを与えられるからド派手に戦えるぜ。

 

仲間にスキルで援護してもらえる要素もあり、ラオがしばらく戦車で援護してくれたり、近くの敵をトンファーで倒したりするのは原作ファンが嬉しいポイント。

 

 

ボスの種類も多彩。

巨大恐竜に巨大ワニ、巨大サソリといったモンスターたちに、ゲームオリジナルの巨大メカの数々に加えて、原作で登場した強敵たちもすべて登場するぞ。キャラの再現度が凄いゲームだけど、虫人間の質感は特に見応えあるな……。

アレ将軍との戦車戦を自分の手で出来るところはやっぱり感動するぜ。

賞金首を倒してレアパーツを狙うハクスラ!バトルアリーナで最強を目指せ!

 

各地に潜む強力な賞金首を倒したり、本編ボスよりも強い奴らが並ぶバトルアリーナで最強を目指したりと、バトルしまくりたい人へのやり込み要素も充実してる。バトルアリーナは項目が多く、特定のメカじゃないと挑めないバトルもある。コンプ目指すとかなり歯応えあるぞ。

 

うおおおおおおおお~~~~ッ!賞金首は何度も倒せて確率でレアパーツ手に入るから、アリーナで勝つために周回しまくるぜ!

 

という感じになるのだが、戦車にハクスラ要素に賞金首退治、崩壊した世界でたくましく生きる人間たちにイベントの作り込みにと、やっぱりこのゲーム『メタルマックス』なのでは……?

 

俺は10種類以上あるメカを満遍なく鍛えてアリーナ制覇。疲れたけど楽しかった。

拠点を育てるサブクエストを最後まで見届けて欲しい

 

物語にはスピノ町という拠点になる場所があり、各地のサブクエストをクリアすることでどんどん人が増えて発展していく。これも達成感が感じられて良い要素。人が増えるとショップなどの施設が増えるし、街の見た目も少しずつ成長していく。

 

 

まず、保安官で正義感の強いラオ、文句言いつつなんだかんだ人助けに乗り気のベルゼ、横から茶々を入れるシーフという面子が、各地で頼みごとを受けていく流れにピッタリ。ラオの冷静で大人な応対がいちいちカッコ良い。

 

 

サブクエストもいかにもな水増しは少なく、目の見えない女の子に歌を褒められた魔物が、女の子の目を治す薬を欲しがってる。でも治ったら自分が魔物だとバレてしまう……みたいな。人情味のある「ちょうど良いサブクエスト」が中心。こういうので良いんだよ!こういうので!と頷き心が温かくなってくる。

 

とはいえ、サンドランドは戦争によって荒廃し、現在も情勢が不安定で治安が悪い土地。節々でその背景を痛感させられるし、選択肢の結果でビックリするくらいシビアなオチになるサブクエストもあるから気を抜けない。

 

 

サブクエストで出会うキャラたちは悪魔のベルゼもドン引きの変人から、荒廃した世界で傷ついた者、脛に傷持つ者、人間以外の者など数十キャラ以上!

「荒廃した世界でたくましく生きる人々」を個性豊かに描き、ほとんどが拠点に住み着くからサブクエストをこなしていくのが楽しい。

 

そしてスピノ町の発展を締めくくる最後のサブクエストはこのゲームの評価を一段引き上げるレベルで良かった。

本編やアニメとは異なる「人間と魔物が共に世界を巡り、絆を繋いで町を発展させる」という構成を活かしてるし、それでいて「主人公はベルゼだけど、シナリオの軸になるのはラオ」という作品の構造的にもマッチしてる。

独自の掘り下げと肉付けで、本編で描かれた普遍的なメッセージを改めて伝える、ゲームならではの最後の結末。見事と言う他ないぜ。

全部こなすのは結構大変だけど、ゲームを買ったら是非見て欲しいなあ。

『SANDLAND(サンドランド)』のシナリオの良さは言うまでもないだろ?


もちろんメインストーリーも文句無し。

原作も映画もアニメシリーズも全部面白い作品で、構成はやや異なるがそれをそのままゲームにしてるからな!エンタメど真ん中でアクション盛り盛りだけど、普遍的で胸にしみるメッセージもあり、それでも最後は気持ち良く終わる!

ちょっとしたセリフで一気に登場キャラに愛嬌を出すのが上手いよなぁ、と見る度に思う名作である。

 

その愛嬌の代表格であるアレ将軍。ポジション的に便利なのでゲームだとかなり酷使されており、苦労人キャラとしてまた株が上がってるぞ。

 

 

アニメシリーズでは2部から登場する新キャラのアンだが、ゲームだと序盤から加入してメインストーリーの一部に絡むのも面白いところ。歴史改変だ!

 

シーフのことを時折「おじいちゃん」と呼び、悪魔の王子であるベルゼと対等に話すメカニックの女の子。アニメシリーズで初登場のキャラだが、最初からパーティにいたかのようなハマりっぷりで可愛く、会話が一気に明るくなる。アニメシリーズと加入タイミングが違うため、ゲームの方がベルゼとの距離感が近いのも見所だ。

 

 

冒頭で描いたゲームオリジナルの敵幹部も存在感バッチリ。

ロゼッタ将軍はこんな重要な設定なのにゲームオリジナルなの!?って驚く立ち位置だし、クロワ将軍もこれは好きになるなぁ~というキザだが熱いセリフ回しで引き込むぜ。

 

 

見た目からして悪そうなエピ将軍はCV千葉繁!ねっとりした嫌味ったらしい口調で、直球の「悪い将軍」やってるのが見どころだ。

 

 

ゲームの元になってるアニメシリーズはディズニープラス独占配信なので、見てる人は少なそうだが……。

 

天使ムニエルは1部のゼウ大将軍に負けない悪役っぷりで、見た目は可愛く中身は憎たらしい良キャラ。新たな舞台であるフォレストランドでの冒険を描きつつ、確かにこれは『SANDLAND(サンドランド)』の物語だというところに着地する。登場キャラを満遍なく活躍させるファンサービスも抜かりなし。

 

『SANDLAND(サンドランド)』の続編とか蛇足にならん?

という懸念を吹っ飛ばす完成度なので見て欲しいぜ。

服装が『ドラゴンボール超』のプライドトルーパーズまんまの新キャラがいたのは少し気になったけども!

悪魔に〇〇をさせるなんて、ゆるされるとおもうか?

 

堪能したが見逃せない欠点としてはステルスパート。

敵に見つからないようにコッソリ隠れて進んでゴールを目指す。1回でも見つかったら手前に戻されてやり直し。メインクエストといくつかのサブクエストでやることになるが、そこそこ長くて面倒!

 

ステルス要素の無いゲームに強引にぶっこまれたステルスパートが面白かったことなど、歴史上一度もないのになぜ人は繰り返すのか!『SANDLAND(サンドランド)』本編でも語られた人間の愚かさを象徴している。なぜ人は学ばないのか!

 

敵を背後から攻撃で気絶させられるのと、チェックポイントの間隔が短いのが救いかな……。

 

 

レア武器を狙ってボスを何度も倒すハクスラ要素があると書いたが、余った武器は「二束三文で店に売る」か「捨てる」かの2択。店で売る時は1個ずつ清算なのでテンポ悪いし、メニュー画面から捨てる時はチェックしてまとめて捨てられるが、本当に捨てるだけ。

 

 

いらない戦車の砲塔やエンジンを1個1個店に売るのが面倒だから、そこら辺に何十個も捨ててやったぜ。どうだ!かなりワルだろ?

いや普通にワルだな……読者に共感されないタイプの……。

 

分解して素材化とか、レア度などで条件設定しての一括売却とかが欲しかった。全体的に快適性にとても気を使っているゲームなので、余計に気になった点だね。

 

サブクエストも基本的には出来が良いが、前述のステルス系の他に「世界のどこかにノーヒントで落ちてるペットボトルを10個拾ってくる」なんて芸術的なクソミッションが稀に混じってる。ペットボトルを拾って世界を綺麗にしたい、ってミッションだけど全然落ちてねぇ!世界は既に綺麗だった?そんなバカな!

 

実はスタート地点の魔物の里で6個くらい手に入るんだが、まずそれがノーヒントだからな……。各町に1個ずつくらい、たまにキャンプに落ちてたりもするのでそれを探そう。

手応えと取るか、面倒と取るかで賛否別れるマップの見辛さやメカの縛り要素

 

冒険中にメニューから見れるマップはマーカーやアイコンなど機能面は標準的。

ただ、地形の繋がりが少し分かり辛く、マップをしっかり見ても迷いがちだ。不便さはあるが、道の流れを注意深く見れば通り道が分かるフィールド構成で、爆走できるメカも充実してる。個人的には探索し甲斐があって良いと思えたな。

 

 

サブクエストで度々遊ぶことになるタイムアタック。

車系でコースを走ったり、ジャンプメカでピョンピョン飛びながら岩山を踏破するミニゲームだが、難易度は結構高め。高性能なパーツを集めても苦戦する。やり込み要素で全部のメカに使いどころを用意しよう!戦闘以外でも!という姿勢は評価できるが、もうちょっと簡単でも良かったと思う。

トロフィーコンプしたいヤツは攻略を見ろ!

 

上のスクショ、右の方に小さな虫メガネのマークが出ているのにお気づきだろうか。

こういう、マップに映らなければスキルでも見つからない収集物が世界中に何十個もあり、これをコンプしないといけないトロフィーがあります!攻略サイト見ないとやってられねーぞこんなの!

 

収集物はメニューで詳細が確認出来て、特定のキャラに持っていくと専用の会話がある。サブクエストの後日談や、世界観の掘り下げになっているものもある。凝ってるだけに勿体ない……。

結論:鳥山明のロマン全部乗せの傑作!

 

探索とサブクエのこなし具合で大きくブレるが、クリアまでは20~30時間。俺は面倒なところを攻略サイトに頼りつつ、60時間以上掛けてコンプリートまで遊びきった。

 

ここまで分かりやすく金と時間を掛けた国産キャラゲーを遊ぶの、いつ以来だろうか!戦闘、マップ、自由度、ボリューム……本作よりも凝ってるゲームは探せばあると思うが、「鳥山明のロマン」を軸にまとめ上げた本作の魅力は替えが効かない。

『ドラゴンボール Z KAKAROT』も探索が気持ち良かったけど、フィールドの密度は圧倒的に本作の方が上だ。

 

メインストーリーを進めないと探索範囲が広げられない、という縛りが強めな分、進んだ時に確かな達成感がある。全体的に「PS2時代のめちゃくちゃ面白いゲームを今の技術で作り直した」ような手触りがあって個人的にツボ。

 

ちょっと陰影がくどすぎる場面もあったが、原作キャラまんま動いてるグラフィックはハイレベルで、状況に合わせて変化する音響も臨場感があった。

 

本作を持って『SANDLAND(サンドランド)』は原作、映画、テレビシリーズ、ゲームのすべてが面白い最強コンテンツとして完成したと断言できる面白さ。

単独作品のゲーム化という枠を超え、「鳥山明のロマン」の完全ゲーム化として満足いく1本だったぜ。2024年イチオシ!

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