自転車通学でヘルメット着用を 鴨方高生が啓発動画制作中

ヘルメットをかぶって下校中、車にはねられるシーンを撮影する鴨方高生
ヘルメットをかぶって下校中、車にはねられるシーンを撮影する鴨方高生
 鴨方高(浅口市鴨方町鴨方)で、自転車通学の生徒にヘルメット着用を訴える啓発動画の制作が進んでいる。2023年4月施行の改正道交法で、自転車に乗る全年齢層に着用の努力義務が課せられたが、岡山県内の高校で浸透していないとして、意識改革を促そうと県教委が企画した。25年2月ごろ、動画投稿サイト・ユーチューブでの公開を目指す。

 ヘルメットをかぶって下校中の生徒が車にはねられ、気を失ったが、ヘルメットのおかげで無傷だった―とのストーリー。演じるのは鴨方高生徒で、脚本も作った。県教委が県内の各高校に動画制作を呼びかけ、同校が手を挙げた。演出や撮影、編集は映像制作会社に委託。1分間と15秒間の2パターンをつくる。

 撮影は12月、校内の一角を車道に見立てて行われ、2年生の男女4人が出演。初回の12日は、ヘルメット姿で自転車に乗った2年渡辺結心さん(17)が車にはねられそうになったり、同級生に助け起こされたりする場面を撮った。19日は図書室や体育館で部活動している同級生の様子を収めた。

 渡辺さんは撮影を振り返り、「自宅から駅までは自転車で通っているが、ヘルメットは着用していなかった。これを機にかぶるようにしたい」。久常宏栄校長は「本校生徒もほとんどヘルメットをかぶっていない。自分の命を守るため、意識を改めてもらえるよう動画を活用する」と話している。

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