【ワシントン=黒瀬悦成】米ジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト「38ノース」は23日、北朝鮮が閉鎖を発表した北東部豊渓里(プンゲリ)の核実験場について、多くの専門家が地盤崩壊などで既に使用不能だと指摘しているのとは裏腹に、実験場は「完全に稼働している」との分析を発表した。
同サイトによると、昨年9月の核実験以降、北側坑道は放棄されたとみられる一方、西側坑道は実験場として整備が完了したか、最近の対話機運を受けて掘削作業のペースを落とした可能性があるとした。また、南側坑道も将来の実験に使用できる状態だという。
同サイトは、豊渓里ではもはや核実験は実施できないとする分析は誤りだと主張した上で、西側と南側の坑道はより強力な岩盤に掘られており、平壌の指導部からの指示さえあれば「核実験を行うことができる」とし、北朝鮮が実際に実験場を閉鎖するかは米朝が検証可能な非核化で合意できるかにかかっていると指摘した。