【ワシントン=加納宏幸】トランプ米大統領は11日、米海軍の原子力空母カール・ビンソンを中心とする第1空母打撃群を朝鮮半島周辺に急派したことについて、「非常に強力な艦隊を送った。空母よりも強力な潜水艦も持っている」と述べ、北朝鮮が挑発に出た場合には軍事行動をためらわない決意を示した。米経済専門局FOXビジネスのインタビューに答えた。
トランプ氏は核・ミサイル開発を進める北朝鮮の金(キム)正(ジョン)恩(ウン)朝鮮労働党委員長に関し、「彼は間違ったことをしている」と非難した。
スパイサー米大統領報道官は11日の記者会見で、北朝鮮の挑発を「容認できない」と重ねて強調。その上で「大統領はシリア(攻撃)で示したように、行動しなければならない時には米国の立場を明確にするため決然と相応の行動をする」と述べた。
米メディアによると、朝鮮半島情勢が緊迫していることを踏まえ、在韓米軍のブルックス司令官は11日、今月中に米議会で予定されている公聴会出席のため帰国する計画を取りやめ、現地にとどまることを決めた。在韓米軍は声明で「同盟を重視し、即応性を維持するため」としている。