鳩山氏、謝罪の次は「日本の軍事大国化懸念」宣言を発表 韓国世論を鼓舞

西大門刑務所跡地を見学する鳩山元首相=12日、ソウル市内(名村隆寛撮影)
西大門刑務所跡地を見学する鳩山元首相=12日、ソウル市内(名村隆寛撮影)

 【ソウル=名村隆寛】韓国を訪問中の鳩山由紀夫元首相は13日、日韓の首相経験者らが参加した国際会議に出席、「平和憲法を改定し、日本が軍事大国になることは決して歓迎されない」などとする「2015東アジア平和宣言」を韓国の李洪九(イ・ホング)元首相とともに発表した。12日には、抗日の象徴ともいえるソウルの西大門刑務所の跡地(西大門刑務所歴史館)で、ひざまずいて謝罪したばかり。14日の安倍晋三首相の戦後70年談話発表を控え、反日に傾く韓国世論を勢いづけているといえそうだ。

 韓国メディアは13日、西大門刑務所跡地での鳩山氏の謝罪を、大きく好意的に報じた。

 同日付の韓国各紙は、いずれも、追悼モニュメントの前でひざまずき、手を合わせ、ぬかずく鳩山氏の写真を1面に大きく掲載した。特にぬかずく姿については、韓国で最高の敬意や感謝を表す「クンジョル」と解釈、表現したうえで、評価し称賛している。

 鳩山氏が「クンジョル」を理解して、あのような行動に及んだのかどうかは分からない。ただ、韓国の伝統作法であるクンジョルとは明らかに異なっており、日本人の感覚からすれば、鳩山氏の行為は、どう見ても「土下座」だった。

会員限定記事

会員サービス詳細