宇都宮市などが導入を目指すLRT(次世代型路面電車)の整備計画を協議する「芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」の第6回会合が1日、市役所で開かれ、LRTの潜在需要把握のために行った生活行動実態調査の結果に基づく需要予測などが公表された。需要が最少の場合は1日当たり1万5229人、年間収入は9億6500万円と試算。「採算がとれる可能性が高い」と結論づけている。
調査は宇都宮市など県央14市町を対象にした。平日にどんな人が何の目的で、どんな交通手段を使いどこからどこまで移動したかなどを調査し、調査対象の29・2%に当たる約3万4千世帯から回答を得た。
これによると、1日当たりの予想需要は1万5229人~2万3200人。最少の場合で9億6500万円、最多の場合で15億3700万円の年間収入が見込めるとした。これに対し、民間軌道事業者の実績などに基づき試算した年間の支出額は最少で7億1500万~9億7600万円、最多で8億3200万~11億円。最少の場合で1100万円の赤字が出る可能性は残るが、「調査地域外の利用者や、調査対象外となっている休日の沿線施設利用者からの収入で十分に補える」としている。
同市などは今後は、こうした情報を提供した上で事業主体を公募する。