子育て家庭に「ハロウィーン」ブーム 百貨店販売も予想以上 大阪

 欧州が起源とされるお祭り「ハロウィーン」が、子育て家庭にブームとなっている。大阪府内の百貨店でも特設売り場を設けて、お祭りムードを演出。休日はグッズを選ぶ親子連れでにぎわい、売れ行きは昨年の1・5倍ペースと好調に伸びている。各地では関連イベントも開かれており、ハロウィーンムードはピークを迎えている。

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 ハロウィーンは、収穫を祝い悪霊をはらう古代ケルト人の祭りが起源とされ、カトリックの「諸聖人の日」前夜(10月31日)に行われる。米国では、子供が魔女などに仮装して近所の家を訪れ、お菓子をもらうといった民間行事として定着。日本でも宗教色は薄く、コスプレ祭りのような感覚で若者を中心に受け入れられている。

 大阪・難波の高島屋大阪店では、子供服売り場などのあるフロアに15日から、ハロウィーングッズの特設売り場を設けた。子供や赤ちゃん用の仮装衣装、部屋を飾るカボチャの人形などを販売。ハロウィーンの浸透を見越し、ミッキーマウスやシンデレラといった人気キャラクターの衣装も増やすなど、商品の種類を昨年より倍増させ、昨年の1・5倍ペースの売れ行きという。「予想以上の反響」と驚くのは、売り場責任者の清水俊邦セールスマネジャー。「高額な商品も、そうでない商品も売れており、それぞれのスタイルでハロウィーンを楽しむ家庭が増えてきたのでは」と話す。

 大阪市平野区の主婦、岩崎智美さん(32)は、長男の羽成(はなり)君(1)の服を選びに訪れ、「はやっているし、子供が生まれたので、今年からやりたくなった。カボチャの服を着せて夫の両親に見せたい」と話していた。

 国内最大級の親子のお出かけ情報サイト「いこーよ」を運営するアクトインディ(東京)の意識調査によると、子育て家庭の72%がハロウィーンに何らかのイベントを予定している。「子供の仮装」が40%で最も多く、次いで「家の中の装飾」(34%)、「ホームパーティー」(30%)だった。

 イベントの平均予算は3500円。100円均一ショップなどの商品が充実しているためか、手軽な費用で楽しむ家庭が多いという。ただ、1万円以上と答えた家庭も約1割あった。

 ハロウィーンに参加し始めた時期は「2~3年前」が24%と最も多く、今年からの参加が9%。ここ5年間で参加するようになった人が約6割を占め、ハロウィーンが急速に広まっていることを裏付けた。

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