自民のヘイトスピーチ抑止法案原案判明 相談、教育、啓発に取り組み 「第2の人権擁護法案」の異論も

 自民党が今国会への提出を目指すヘイトスピーチ(憎悪表現)を抑止する法案の原案が28日、分かった。「不当な差別的言動の解消に向けた取組を促進する」などとしながら、党内の反発に配慮して具体的な禁止事項などの例示は避けた。29日の公明党との協議で示す。

 ヘイトスピーチについては「国際社会におけるわが国の占める地位に照らしても、ふさわしいものではない」と強調。相談体制の整備、教育の充実、啓発活動に取り組むとしている。

 民進党など野党は、ヘイトスピーチ規制法案(人種差別撤廃施策推進法案)を提出済み。取り調べの可視化などを盛り込んだ刑事訴訟法改正案の参院審議前の審議を求めており、審議促進のため与党として対案提出を目指す。ただ、自民党内には「第2の人権擁護法案」(若手議員)と異論もあり、調整が難航する可能性もある。

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