アゼルバイジャンのアリエフ大統領が29日、カザフスタンで起きたアゼルバイジャン航空の旅客機墜落を巡り、友好国ロシアに対し異例の厳しい言葉でいらだちをあらわにした。ロシア軍の誤射が墜落につながった可能性が濃厚となる中でアリエフ氏は「墜落から3日間、ロシアからはばかげた説以外は何も聞こえてこなかった」と不信感を隠さなかった。
アリエフ氏は29日、自国のテレビインタビューで初期調査の結果を説明。航空機が向かっていたロシア南部チェチェン共和国のグロズヌイ上空で地上からの攻撃を受けて機体後部が激しく損傷し、電子戦システムの影響も受けて制御を失ったのが事実だと強調した。
しかしロシアからは鳥との衝突や、ガスボンベの爆発といった説が提示され、アゼルバイジャン側を落胆させ驚かせたと紹介。「意図的ではないが、旅客機はロシアに攻撃されたのであり、誰もこのことは否定できない」と強調した。(共同)