尖閣周辺の中国海警船航行、年間最多更新 沖縄・玉城知事「わが国固有の領土・領海」

尖閣諸島・魚釣島の警備にあたる海上保安庁の巡視船=今年4月、沖縄県石垣市(大竹直樹撮影)
尖閣諸島・魚釣島の警備にあたる海上保安庁の巡視船=今年4月、沖縄県石垣市(大竹直樹撮影)

尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で29日、中国海警局の船が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。第11管区海上保安本部(那覇)によると、尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは年間で計353日となり、平成24年の尖閣国有化以降の最多を更新した。海洋進出を強める中国が尖閣周辺での公船の「常駐化」を進めている。

今月27日の定例記者会見で、記者から最多更新についての受け止めを尋ねられた沖縄県の玉城デニー知事は「尖閣諸島に関しては、わが国固有の領土、領海であることは他言を持たない(言をまたない)。尖閣周辺では海上保安庁の巡視船が警戒にあたっている」と述べるにとどめた。

「尖閣周辺では海上保安庁の巡視船が警戒にあたっている」と語った沖縄県の玉城デニー知事=27日午前、那覇市(大竹直樹撮影)
「尖閣周辺では海上保安庁の巡視船が警戒にあたっている」と語った沖縄県の玉城デニー知事=27日午前、那覇市(大竹直樹撮影)

一方、11管の坂本誠志郎本部長は29日、「わが国の領土・領海を断固として守り抜くという方針のもと、わずかな変化を見逃さず監視・警戒を徹底し、関係機関と緊密に連携しながら、冷静に、かつ毅然(きぜん)として対応を続け、領海警備に万全を期していく」とのコメントを出した。

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