20日の東京外国為替市場の円相場は対ドルで下落し、一時1ドル=157円台後半を付けた。日銀が19日の金融政策決定会合で追加利上げを見送ったことを受け、日米金利差がなかなか縮まらないとの見方が意識され、円を売ってドルを買う動きが勢いづいた。
加藤勝信財務相は20日午前の記者会見で「行き過ぎた動きには適切な対応を取る」と述べ、過度な動きをけん制した。市場では円買いドル売りの為替介入を示唆したと受け取られ、円を買い戻す動きもあった。
午後4時現在は前日比51銭円安ドル高の1ドル=156円97~99銭。ユーロは20銭円安ユーロ高の1ユーロ=162円84~91銭。
外為ブローカーは、1ドル=160円を心理的な節目として意識していると指摘。「為替介入への警戒感から、じわじわと円安が進む展開だろう」と見通した。