立憲民主党の寺田学衆院議員は28日の衆院法務委員会で、外国人の送還や収容のルールを見直す入管難民法の改正案を巡り、与党から引き出した修正案が成就しなかったことに無念さをにじませた。「わずかな修正でも在留資格が与えられる人は生じた。助けられた人が助からず、入管庁(出入国在留管理庁)に過大な裁量を残したことで、無垢(むく)の人が迫害を受けるなら、責任を背負いたい」と述べた。
寺田氏は与党との修正協議に臨み、不法滞在の外国人の子供に在留特別許可を付与し、難民認定を判断する「第三者機関」の設置の検討を盛り込む方向で合意していた。立民の主張が反映された形だが、党執行部が法案への反対を決めたため、この修正内容は見送られた。28日の同委は与党と日本維新の会、国民民主党が提案した修正案を可決した。
寺田氏は、旧改正案が廃案となった2年前の自身の質疑についても、「改善しようというより、入管庁をたたき、戦うことを目的にした。話を伺う相手も、一方的なままだった」と述べ、反省を口にした。