【パリ=三井美奈】デンマークのフレデリクセン首相は15日、国防費を国内総生産(GDP)の2%にする目標の達成を急ぐため、祝日を1日減らす方針を表明した。
フレデリクセン氏は3月、ロシアのウクライナ侵攻を受け、国防費を2033年までにGDP比2%まで増やす方針を表明していた。地元メディアによると、15日の記者会見で、実現目標を3年早めて、2030年とすると発表した。キリスト教の祭日「祈禱(きとう)日」をなくして企業活動を促し、財源を捻出する計画。「欧州では戦争が起きている。国防を増強するため、みんなが少しずつ貢献する必要がある」と国民に理解を求めた。
デンマークでは11月の議会選を受け、フレデリクセン氏が率いる中道左派与党「社会民主党」と中道右派「自由党」などによる大連立政権の発足が決まった。「GDP比2%」目標の前倒しは、新政権の合意で決まった。