ドイツ空軍の戦闘機が28日、初めて日本に飛来した。戦闘機は「ユーロファイター」3機で、そのうちの1機は空軍トップのインゴ・ゲアハルツ総監が自ら操縦し、航空自衛隊百里基地に着陸。日本には30日まで滞在し、空自のF2戦闘機3機などと日本国内で初めて共同訓練をする。
シンガポールから約8時間にわたってゲアハルツ総監が操縦した機体は特別塗装が施され、放水車が放水で歓迎する中をエプロンに停止。ゲアハルツ総監はキャノピーが開くと手を振って出迎えた空自隊員らにあいさつした。
特別塗装で、右翼に大きく日の丸と後縁部付近に小さめの韓国の国旗、左翼には大きくオーストラリア国旗と後縁部に小さめのシンガポール国旗が描かれている。
これは8月から10月にかけて、ドイツ空軍が初めてアジア太平洋地域に戦力を展開する訓練を行っていることを象徴したもの。訓練にはユーロファイター6機、A400M輸送機4機、A330MRTT空中給油・輸送機3機が参加しており、日本にはユーロファイター3機、A400M輸送機1機、A330MRTT空中給油・輸送機1機が飛来した。A400Mも初来日だ。
記者会見したゲアハルツ総監は、「チーム一丸となって参加することを大切にしたいと思い、(自らも)飛行を決断した。総監として操縦して来日するのは、日本との関係を大事にしていることの証でもある」と意義を説明した。