曽根氏「女系天皇誕生なら新たな王朝」皇位継承ヒアリング 専門家らの主な意見

首相官邸=東京・永田町(酒巻俊介撮影)
首相官邸=東京・永田町(酒巻俊介撮影)

安定的な皇位継承策を議論する31日の政府有識者会議に出席した専門家らの主な意見は以下の通り。

君塚直隆氏「男系男子にのみ皇位継承資格を与えるという現行制度を改定し、女性皇族にも皇位継承資格を与えるとともに、現行の男性皇族と同様に、婚姻時もしくは適切な時期に宮家を創設し、ご自身、配偶者、お子さまを皇族とすべきである。皇位継承資格を女系に拡大することには賛成である」

曽根香奈子氏「女系天皇という言葉が間違っていると思う。もし、現在いわゆる女系天皇と定義しているものが誕生すれば、それは天皇ではなく、新たな王朝を開くこととなる。皇室の歴史が終わり、ひいては日本の歴史が終わり、新王朝の下、新たな国家を開くことになる」

橋本有生氏「女系継承は(「皇位は、世襲」と規定し「皇室典範の定めるところにより、これを継承する」とした)憲法2条に違反するという学説がある。女系継承を認めるとしたら、改正が必要とされるのは下位の法である皇室典範のみであって、憲法は含まれないものと考える」

都倉武之氏「古代より父方だけの血統をつなぐというルールで継承されたことが、天皇の家族が別格扱いされる稀有(けう)な珍しさであり、歴史上も、各時代の日本の同時代の一般的な家の継承のあり方と必ずしも軌を一にしてきたとはいえず、その特殊性こそが別格扱いの根拠となっている」

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