「男が言い寄るのは性犯罪ではない」セクハラ告発運動の行き過ぎに警鐘 女優カトリーヌ・ドヌーブらフランス人女性100人が連名寄稿

フランスで女優カトリーヌ・ドヌーブさん(74)や女性作家ら100人が10日付ルモンド紙に連名で寄稿し、「男性嫌悪をあおる女権運動は認めない」と訴え、セクハラ告発キャンペーンの行き過ぎに警鐘を鳴らした。

寄稿は、米国を中心にソーシャルメディアで広がるセクハラ被害の告発運動「#MeToo(私も)」に対抗したもの。「暴行は犯罪だが、しつこく言い寄ることは性犯罪ではない」としたうえで、「膝を触ったり、軽くキスしようとしたりしただけで男性は制裁され、失職を迫られている」と現状を嘆いた。セクハラ告発の行き過ぎは「女性を保護が必要な子供におとしめること」と評した。

米国では昨年秋、ハリウッドの大物映画プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン氏が女優やモデルにセクハラで告発された後、加害者と名指しされた芸能人の契約打ち切りや、議員の辞職が続出。告発運動はフランスを含む欧州や日本にも広がっている。

ドヌーブさんは「シェルブールの雨傘」「昼顔」で知られ、フランスを代表する女優。寄稿には、「カトリーヌ・Mの正直な告白」の著者で作家のカトリーヌ・ミエさん(69)も名を連ねた。(パリ 三井美奈)

会員限定記事

会員サービス詳細

国際ランキング

  1. 米経済誌フォーブス、高市早苗首相を「世界で最もパワフルな女性100人」で3位に選出

  2. 中国訪日自粛に冷静対応 政府調査 キャンセル料、国内客で穴埋め…打撃は中国人の民泊に有料会員記事

  3. 中国、マチャド氏のノーベル平和賞を報道統制 天安門事件の学生は「世界の励み」と祝意

  4. 中国のドローン空母「九天」が初飛行 機内に小型無人機100機、敵地奥深くへの攻撃可能

  5. ロシア凍結資産による「賠償ローン」を日本は拒否か 米報道、EUウクライナ支援に冷や水

  6. ロシアへの領土割譲「ウクライナが答えを出すべき問題」英仏独3首脳、トランプ米大統領に

  7. 中国、高い人気の「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」の上映を延長せず

  8. 中国の卓球W杯で張本智和選手に大ブーイング 仏選手「彼の状況を見るのはつらかった」

  9. ノーベル委員長、中国とロシアを批判 反米左派のベネズエラ政権への武器供与で

  10. 変装し、小型ボートでベネズエラ脱出 ノーベル平和賞のマチャド氏「自由が訪れると期待」有料会員記事