連続発生した3つの台風が列島に迫っている。東北地方の東海上を北上していた台風11号は21日夜に北海道に上陸するとみられる一方、台風9号は22日昼ごろにも関東地方周辺に上陸する見通しだ。台風10号も合わせ、台風が連続発生した原因はフィリピン沖の海面水温と太平洋高気圧の配置にあった。気象庁によると、台風が互いに相乗効果を発揮し、湿った空気が列島周辺に停滞しやすいため、雨量が多く予想されるという。
台風が連続発生した原因の一つはフィリピン沖にあるとみられる。フィリピン沖の海面水温が平年より高い状態が続き、台風の元になる積乱雲が発達しやすい状況があった。
さらに列島を覆っていた太平洋高気圧が通常より北東寄りに位置し、高気圧の縁を時計回りに回る風で太平洋上の湿った空気が次々と流入、積乱雲が台風へと発達した。
一方、北海道では17日にも台風7号が上陸したばかり。北海道への直接上陸は平成5年以来で同じ年に2度続くのは「前例がない」(気象庁)という。連続発生した台風が、東北沖にある太平洋高気圧を回る風に乗り、次々と北海道を通る進路を取ったためだという。