コンテンツ・デリバリー・ネットワーク(CDN)事業者対決
あらゆるビジネスでWebサイトの重要性が高まるなか、大量のデータを送信して営業を妨害するDDoS攻撃などのサイバー攻撃も深刻化する。その対策として注目されるのがCDNだ。世界のトップを行くCDNサービス2社の動向を見る。
ネット・インフラの安全性・高速化を陰で支える2大CDN
あらゆるビジネスにおいてWebサイトが担う役割は飛躍的に大きくなり、動画配信の増大や生成AIの進化、さらにはコロナ禍によるリモートワークの拡大などもあって、通信インフラ、ネット環境の安定性・安全性はますます重要な課題になっている。一方で、大量のデータを送りつけてサーバーをダウンさせるDDoS攻撃など多様なサイバー攻撃が、ビジネスを脅かす深刻な脅威となり、その対策も急がれる。そうしたなか注目されるのがCDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)サービスだ。
CDNは、コンテンツ配信元のサーバーに代わって世界規模で分散配置されたキャッシュ・サーバーから配信、元サーバーの負荷を下げるとともに、エンドユーザーと物理的に近い場所から高速で安定した配信を可能にするもので、この分散配置を活用してサイバー攻撃に対抗する。このため、CDNサービス事業者の存在感はますます高まり、競争も激化している。世界のCDNサービスのトップに君臨するのが、いずれも米国を本拠とするクラウドフレアとアカマイ・テクノロジーズだ。
クラウドフレアは2009年、サンフランシスコで設立された。創業者のマシュー・プリンスらは、スパム・メール追跡サービス「ハニーポット」を開発、これがネットの脅威も防止するファイアーウォール「クラウドフレア」に進化した。2014年には、当時市場最大規模とされたDDoS攻撃の防御に成功し、その後もメディアサイトへの大規模DDoS攻撃を防御して名をあげた。
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