【5分でわかる】GTM(Googleタグマネージャー)の設定方法
インターネット広告
2024.11.28
最適なマーケティングの手法は顧客の行動に応じて異なりますが、顧客の行動そのものも時世や社会的できごとによって変化しつづけています。2021年の8月にNRI(野村総合研究所)が実施した「生活1万人アンケート調査」によると、「実店舗に行かずにインターネットだけで商品を買うことがある」と回答した人は2021年には約半数に達したそうです。また、シニア層のスマートフォン所持率も急増し、50代で9割、70代でも半数に達し、人々の購買が「インターネットでの情報収集」を起点とした行動に移行しつつあります。
では、現在のような「大ネットショッピング時代」における、適切なマーケティングとはなんでしょうか。本稿では一つの例として、PLAN-Bも取り組んでいる「インバウンドマーケティング」に焦点を当て、その特徴や基本的な考え方について解説します。
「インバウンドマーケティング」とは、HubSpotが2000年代後半に提唱したマーケティング手法です。インバウンドマーケティングを理解するためには、まずはインバウンドのコンセプトを理解するとよいでしょう。インバウンド(※)の思想についてHubSpot社は、数々の出版物で以下のように説明しています。
※マーケティングにおける「インバウンド」という思想自体、HubSpotが提唱したもの
インバウンドの思想とは、相手の課題を解決するような価値あるコンテンツをこちらから率先して提供し、良好な関係を築いて、結果として自社にもなにかしらの利益が返ってくる状態を目指します。
引用元:「インバウンド」なマーケティングの体現者であれ。HubSpotブログの裏側 | 株式会社才流 (sairu.co.jp)
インバウンドのコンセプトは「相手に必要とされる情報を提供し、まず役に立つこと」。
引用元:広告へのネガティブな印象を生まない。受け手に喜ばれる「インバウンドなオンライン広告」とは (1/3):MarkeZine(マーケジン)
インバウンドマーケティングのベースには「Providing value before extracting value(価値を相手から受け取る前に、こちらから価値を提供する)」という考え方があります。これは、見込み客が抱える課題やニーズに答える、価値のある情報を提供し満足していただいて惹きつけ信頼関係を築くという思想です。
上記をひも解くと、強調されているのは「相手に必要とされる情報(価値)」を「まずこちらから提供」し「相手と良好な関係を築く」ことです。では、これらの思想の下に展開される「インバウンドマーケティング」とはどのようなマーケティング活動なのでしょうか。こちらもHubspotのブログを参照してみます。
インバウンドマーケティングとは、価値あるコンテンツと顧客それぞれに合わせた体験を創出し、相手を惹きつけるビジネス手法です。望まれないコンテンツでオーディエンスの邪魔をしかねないアウトバウンドマーケティングとは異なり、インバウンドマーケティングでは、オーディエンスにとって望ましい形で信頼関係を構築しながら、オーディエンスが現在抱えている問題を解決できます。
インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの違いを簡単に言うと、企業側からユーザーに接触するか、ユーザーにから企業に接触するかの違いです。
アウトバウンドマーケティングとは、不特定多数の顧客に向けて、企業の任意のタイミングで情報を届けるマーケティングの手法です。従来は主流であった、いわゆる「プッシュ型」の手法であると言えるでしょう。一方で、インバウンドマーケティングは、特定の顧客に対して、顧客が必要とするタイミングで情報を届ける手法です。
アウトバウンドマーケティング | インバウンドマーケティング | |
情報を届ける対象 | 不特定多数の顧客 | 特定の顧客 |
---|---|---|
届ける情報 | 画一的 | 個別的 |
情報を届けるタイミング | 企業側の任意のタイミング | 顧客が必要とするタイミング |
インバウンドとアウトバウンドの差は「顧客に役立つよう最適化されているか否か」であると言ってよいでしょう。
コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって役に立つ情報を作成・配信して、特定のユーザーを引き寄せ、長期的な関係性を構築する戦略的なマーケティング手法です。インバウンドマーケティングとよく混合されてしまいますが、インバウンドマーケティングの1つの手法としてコンテンツマーケティングという集客方法があります。以下の記事では、コンテンツマーケティングについて網羅的に解説しています。コンテンツマーケティングについてより詳しく知りたいという方は、ぜひ読んでみてください。
インバウンドマーケティングが主流になった背景には、「顧客の購買プロセスの変化」があります。インターネットが普及するにつれ、顧客が自主的にアクセスできる情報が大量に増加したため、「Web検索やSNSでの情報収集を行い、購買を判断する」という行動が一般的になりました。顧客が任意のタイミングで情報にアクセスできるようになったため、一方的に情報を提供するアウトバウンドマーケティングの手法は以前ほど効果的でなくなったのです。それどころか不要な情報を受け取る可能性もあるため、アウトバウンドマーケティングはネガティブな印象を持たれることも増えました。
より具体的にインバウンドマーケティングのイメージをもってもらうために、インバウンドマーケティングの全体像と具体的な施策をご紹介します。以下の画像は、インバウンドマーケティングの全体像と各フェーズの代表的な施策を一覧にしたものです。画像で言及されているリードとは、一般的には「顧客になる可能性のある見込み客」のことを指します。
オウンドメディアの本来的な意味は「企業が自社で保有しているメディア」ですが、Webマーケティングにおいては当サイトPINTO!のように企業が運営するメディアサイトを指すことが多いです。自社が運営するブログでSEO施策を行い、ユーザーが検索結果画面で自社のメディアサイトのページを閲覧するように取り組みます。
また、SEOとは「Search Engine Optimization」の略で日本語では「検索エンジン最適化」のことです。GoogleやYahoo!などの検索エンジン上で、ユーザーにとって役に立つ情報を提供し、自社サイトの上位表示を目指します。SEO対策をすることで、自社商材の購買可能性があるユーザーを集客することが可能です。SEOについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ホワイトペーパーとは、ユーザーが興味を持つ情報を中心に構成された資料です。具体的には、業界の最先端の情報、独自の調査データ、自社ノウハウ、自社サービスの機能紹介といった情報をまとめています。ユーザーがホワイトペーパーをダウンロードをする代わりに、企業情報などをフォームに入力してもらうことでリード獲得が可能です。ホワイトペーパーについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
これまで、SEOやホワイトペーパーのリード獲得施策をご紹介しました。対して、メールマガジンの配信は、獲得したリードを購買や商談化に繋げるリードナーチャリング施策です。メールマガジンの内容としてはコラム、キャンペーン情報、機能紹介などがあります。メールマガジンについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
インバウンドマーケティングを成功に導くために、ツールを使用することも大切な手段です。ツールを用いることで、インバウンドマーケティングを行う際に起きそうな以下のような悩みを解決できます。
例えば、弊社PLAN-Bが提供しているSEOツール「SEARCH WRITE」を用いると、SEOの知識がなくても自社でSEOの効果検証や効果的な施策の実行が可能です。「SEARCH WRITE」の強みは一言でいえば「運用しやすいこと」にあります。SEOに取り組んでいるが思うような成果を得られていない企業の中には「SEOツールを導入しているものの、使いこなせておらず運用に乗っていない」というケースがよくありますが、意外なことに担当者自身も「ツールを使いこなせていない」という課題に気づいていないケースもあるのです。
インバウンドマーケティングの成功事例として、弊社PLAN-Bの事例を紹介します。今後インバウンドマーケティングの実施を考えている方や、インバウンドマーケティングの成果に伸び悩んでいる方は是非参考にしてみてください。
PLAN-Bは当メディアPINTO!を用いて、Webマーケティングのコンテンツ配信やホワイトペーパーの設置などを実施してきました。弊社のメインプロダクトである「SEARCH WRITE」のリードはほとんどPINTO!からのリードであり、今やPINTO!なしには事業が成立しない状態です。そんな弊社が、これまでどのようにインバウンドマーケティング施策を行ってきたのかを、以下の表に取まとめました。参考にしてみてください。
具体的には、まずSEO施策は効果が出るまでに時間がかかるため初期段階から始めます。そして、SEO施策のためのコンテンツ記事が一定量溜まった後、コンテンツ記事からのCVRを向上させるためにホワイトペーパーの設置やCVボタン設置のABテストを行います。次に商談数を増やすために、リードナーチャリング施策としてメルマガ配信やウェビナー開催をします。この3つの流れで安定的に顧客の獲得が望めます。更に短期的に顧客の獲得をしたい場合はアウトバウンド施策である広告の実施などを行います。
これまでインバウンドマーケティングの取り組み方や事例を紹介しました。では、実際にどのような企業がインバウンドマーケティングに向いているのか、その特徴を紹介します。以下のいずれかの特徴にあてはまる企業はインバウンドマーケティングに向いていると言えます。
購入までの検討期間が長い高価な商材を扱っている企業は、インバウンドマーケティングに向いていると言えます。何故なら高価な商材はユーザーが購入に至るまで、多くの情報を見て吟味するからです。購買のために必要な情報を充実させていれば、それだけユーザーが購入を検討してくれます。また、配信したコンテンツを元に、企業のファンとなるユーザーを作ることも可能です。実際に弊社PLAN-Bのお客様には「PINTO!を通じて、御社のことが好きになりました!」と仰ってくださる方が、ありがたいことに多くいらっしゃいます。
専門性の高い業種の企業や、歴史が長くノウハウが蓄積している企業もインバウンドマーケティングに向いていると言えます。他の企業ではユーザーに届けられない、オリジナルなコンテンツを配信して、ユーザーから信頼を獲得することができるからです。
インバウンドマーケティングは主にオンラインでの取り組みとなります。そのため、ユーザーがオンライン上での購買行動が可能な環境が整っていることが大切です。オンラインの販売チャネルがあれば、インバウンドマーケティングでコンテンツ配信をした時、コンテンツを見たユーザーがそのまま購買アクションを取ることが可能です。
インバウンドマーケティングは、顧客にとって有益な情報を適切なタイミングで届け、顧客と良好な関係を築くマーケティングの手法です。インバウンドマーケティングを成功させるためには、顧客の購買プロセスを理解し、各プロセスで顧客に対して適切なコミュニケーションを行う必要があります。これからインバウンドマーケティングに取り組む場合は、顧客の理解から始めるとよいでしょう。
以下の記事では、インバウンドマーケティングの代表的な手法である「SEO」について、ビギナーでも分かりやすく解説しています。既にSEOに着手しているが思うような成果が得られない方も、ぜひ参考にしてみてください。