大人の女児向けアーケードゲーム入門
取材・文/にゃるら
にゃるら(@nyalra)です。今回は「大人でも気軽に女児向けのアーケードゲームを遊んでもらいたい!」という、pixivの人たちの願いを叶えるため、女児向けアニメが好きそうで毎日暇な無職として呼びだされた僕が、実際に初心者を連れて秋葉原のゲームセンターへ行ってきました。
それにしてもpixivisionのキャッチコピーである「おもしろいもん観たいじゃん」の一文腹立ちますね。飲み会とかで調子乗った大学生が言ってそう感半端ないです。大人の女児向けアーケードゲーム入門
さて、本記事は「大人の女児向けアーケードゲーム入門」なる、大人なんだか女児なんだかなタイトルな訳でして、昨今の女児向けアニメブームに乗ってアーケードゲームまでプレイしてみたいものの、今一歩踏み出せないオタクのためへの記事です。
女児向けアーケードゲームの歴史を紐解いていきますと、流行のきっかけとなったセガの「オシャレ魔女❤ラブandベリー」などは、実際に目にした人も少なくないのではないでしょうか。男の子も「ムシキング」の隣に女の子向けの筐体があるな、と認識していたと思います。
現在アニメと連動している女児向けアーケードゲームとして、「プリパラ」「アイカツスターズ!」「リルリルフェアリルとジュエルペットの魔法のエプロン デリシャス!」がありまして、これに加えて非アニメ連動である「オトカドール」が独立してあります。
残念ながら「プリキュア まほうのパーティー」は終了。一時期は全く本編を遊ばずに、一気に数千円つぎ込んでは描き下ろしのカードを集めていたので哀しいです。数万かけた筈なのに結局本編を遊ぶことはありませんでした。
大体は単純なリズムゲームでして、それに何らかのオリジナル要素やカードのコレクション要素が合わさって、各ゲームに個性を出しています。
女児向けアーケードゲーム全体の約束事としては、「1プレイごとに交換する」「女児には優しく」程度でしょうか。常識と言われれば常識ですが、1プレイごとに後ろの人と交換する暗黙の了解(最近のゲームですと筐体からメッセージが表示されますが)は、全くゲームセンターに通わない人間だと分からないかもですね。
他にも、特に法的な問題がないとはいえ、大人が本来のターゲットである女児に混ざり続けるのも絵面や親御さんの心情的にも良くはないので、出来る限り未成年が店内から締め出される夜に遊んだ方が、通報される危険性も少ないなどもあります。単純に人が少なく長めに遊べるのもあるので、大人の方は夜の女児向けアーケードゲームを嗜むことを推奨します。
プリパラ
では、まず「プリパラ」のアーケードゲームから遊んでいきましょう。今回僕と初心者たちを連れてやってきたのは、秋葉原の中央にそびえ立つ「Hey」。
プリパラの特徴的な要素として「トモチケ」をスキャンすることで、お友達のマイキャラと一緒に踊ることができるわけですが、そのトモチケもHeyなら大量に置いてあるので、画面が寂しくなる心配はありません。知らない他人のマイキャラたちとライブを成功させましょう。
初プレイ時は「マイキャラ」の設定をします。はじめに名前決定後、年齢を3~17歳から選ぶのですが、おそらくこの記事の読者の大半を締めるであろう大きなお友達は、「18さいいじょう」と雑な括りが用意されていますので安心です。
他にもヘアスタイルや髪色、アクセサリーなど細かく設定できるのですが、この辺りはプレイしながら新たなデザインを入手し変更することもできるので、あまり深く悩む必要もありません。ただ「かおのパーツ」だけは、初プレイ時から変更できず、その上声優まで決まってしまうので、じっくり考えると良いでしょう。
プリパラは多数のパーツやコーデがありますので、既存の他アニメキャラたちを再現する事も可能です。イケメン顔に設定した後、褐色肌を入手し黒いジャケットを着せれば、マイケル・ジャクソン似のマイキャラに「かりすま~と GIRL ☆ Yeah !」を躍らせることだってできるのです。
このあたりでマイチケに印刷される用の写真撮影があるのですが、大きなお友達の9割はかわいいマイキャラと共に自分の顔面なんて写したくないでしょうし、ボタン連打のスキップで切り抜けましょう。連れてきた初心者の友だちも突然の撮影にビックリしていたので、初心者を連れて行くとカメラが苦手なオタクが慌てふためく様を観察もできます。
その後、初プレイ時はマイキャラを選べないので好みの既存キャラを選び、ゲーセンに置いてあるトモチケや友達のトモチケを読み込み、ゲーム開始です。トモチケがなくとも、らぁらやみれぃが駆けつけてくれるので安心です。基本はパキった友人とダンスする訳ですが、全く知らない他人のマイキャラに囲まれて踊るのも、厳しい芸能界の気まずさのような趣があって一興です。
初めはコーデなんて揃っていないので、寂しいですが練習用のシャツでのプレイ。真ん中に居るみれぃがプレイキャラなのですが、連れてきた友人が一切迷わず皆みれぃを選んだので迫力がありました。マイキャラまで委員長風でしたので余程なんでしょう。
その後は数種類表示された候補の中から気に入ったコーデを選びプリントします。コーデの簡単な説明も表示されるので安心。
単純に見た目が気に入ったコーデを選んでも良いと思いますが、レア度としてはSCR>MR>CR>PR>SR>R>Nという階級があり、1プレイ後に更にお金を入れ続けることで、レアが手に入りやすくなるシステム。このあたりはソシャゲと似たような課金制度ですが、女児向けの筐体で表示されると、ゆめかわな世界と金銭が重要な現実とのギャップが怖いですね。次からは出てきた最新のマイチケを読み込みプレイしていく形になります。
ざっくり説明するとこんな感じでして、ライブチケットなりメイキングドラマなりは、これからプレイを愉しみつつ覚えていきましょう! なぜなら、これ以上プリパラだけに文字数を割くと原稿料に見合わないから……。
アイカツスターズ!
人の多い「Hey!」から移動し、「東京レジャーランド」へ。ここは筐体の多さのわりに空席率の高い昔からの穴場です。覚えておいてね。
筐体から出てくるマイチケだけでデータが保存されるプリパラと違い、アイカツ!ではマイキャラの保存に別売りの「学生証」が必要となります。大学をすぐに中退して学生証を即返した僕も、アイカツ!のお陰で学生証を大切に誇る気持ちが分かりました。学生証はグッズに付属する場合もありますが、筐体かレジ付近に売ってありますので、先ず購入して四ツ星学園の生徒になっておきましょう。
さて、アイカツ!は元は横長の筐体だったのですが、最新のシリーズでは縦長に代わり、手元にタッチパネルがつけられました。お陰で直感的な操作性で言えば、女児向けアーケードゲーム随一です。
マイキャラの作り方などは、プリパラと概ね同じです。こちらも後にパーツが開放されて、どんどんオシャレできるようになりますので、序盤はあまり悩まず好みで選びましょう。
※編集部注:別売りの「学生証」は2017年7月現在でプレイに必須ではなくなっています。
プレイ開始です。今回は「ふたりで遊ぶ」モードでやっていきます。
学生証に記録されたマイキャラを使用しない場合、既存のキャラたちから選択することになるのですが、これは旧主人公組であるいちごちゃんたちが期間限定で使用できると楽しみにしていた友達が、実はある程度進めないと旧キャラは選べないことを知り一心不乱にタッチパネルを連打している様子です
トップスからボトムス、シューズ、アクセサリーまでのカードを読み込んだらプレイ開始。残念なことに自分は旧カードしか所持していませんが、これはユリカ様という600年の時を生きる麗しい吸血鬼アイドルが使用した衣装一式です。このゴスマジックコーデは僕が遊んでいた時代は最も価値が高く、最強の一角でした。自慢です。今でも一番好きです。
衣装は同シリーズや同属性で纏めるとポイントが高くなります。それと選んだステージが「クール」なので、クール属性の衣装にすると更に高くなりますが、今回は皆さんにかわいい服を着たローラを見てほしかったのでキュート属性の服にしました。
ちなみに旧アイカツ筐体は、ディズニーのアーケードゲームに使いまわされており、ゲーセンで見かけると、久々に会った友人が子供の頃の夢と全く違うバイトで暮らしているような、複雑な心境になります。
オトカドール
「オトカドール」は、アイカツ!やプリパラに続いて、コナミが打ち出したオリジナルのアーケードゲーム。
画像は人生で最も真剣になっている瞬間の僕です。
このゲームではマイキャラシステムでなく、既存の数キャラの中から選んでプレイします。
オトカドールの特徴として、リズムゲーに加えて、ゲージを貯めることで必殺技を打ちダメージを与えるバトル要素があります。上記画像はプレイ画面ですが、撮影者が遠目に撮った上に全て同じ角度なので、まるで僕が不動の存在のように見えます。
リルリルフェアリルとジュエルペットの魔法のエプロン
狂気に満ち溢れていたジュエルペットシリーズが終了し、サンリオアニメ枠はリルリルフェアリルに代わりました。それに伴って、元はジュエルペットのみだった本ゲームもリルリルフェアリルがメインとなっております。
そんな魔法のエプロン、通称まほエプですが、紹介した中では最も女児向けに特化していまして、内容もカードをスキャンした後にキティちゃんなどのサンリオキャラと料理を作っていくというシステム。大人がプレイするには少々苦しいものがあります。
しかし、カードイラストの出来はファンなら喉から手が出るほど素晴らしく、個人的にはこの
ローラ&人間態のルーアの百合百合とした限定カードのイラストは、毎晩寝る前に数分拝んでいました。いま見てもとても美しいです。人気の高いてぃんくるのイラストも美麗でして、混沌の限りを尽くしたサンシャインのカードも美少女然としていて笑います。
ということで、「大人の女児向けアーケードゲーム入門」でした。途中から遊び方よりも趣味語りが主となってしまいましたが、どうせプレイ方法は数百円で理解できますので、今回の記事ではプレイ方法以上に興味を示してもらえれば幸いです。それにしてもビックリするくらいpixivと関係ない記事でしたね!
因みに今回の記事に協力してくれた初心者の友人は、アイカツスターズ!であおい姉さんを使用するため、ゲーセン通いになりました。オワリ。