温泉好きのお湯

関東近郊を巡る、静かな温泉旅。今度はどこへ行こうかな。

8月某日静かな温泉旅 静岡県・大仁温泉と、山梨県・下部温泉へ('24)

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2024年のお盆期間、ちょっとぜいたくに、2泊3日の温泉旅を計画しました。

旅の計画

お盆の時期は、予約には割と苦労します。宿の宿泊料が大幅に上がったり、予約できない宿が多かったりで。

ただ今回は、上手く宿を取れた気がします。

まず、伊豆の静かな温泉地「大仁(おおひと)温泉」の素朴な感じの宿を予約。

最初は1泊2日のつもりでしたが、その前の日もどこかに泊まりたくなって、山梨県は下部温泉の宿も予約。

ところが直前になって、台風がやってくるかも、というニュースが。

台風の進路図を見ると、伊豆地方が影響を受けそうで、山梨県はさほど影響がなさそう、という風に見えます。

そこで出発の前日に、予定を変更したのでした。

  • 変更前:1泊目が山梨県(台風影響なし?)→2泊目が静岡県(台風影響〇?)
  • 変更後:1泊目が静岡県(台風影響なし?)→2泊目が山梨県(台風影響△?)

今回もマイカー温泉旅の予定で、変更したのは宿の予約だけで済みました。

この台風や、少し前にあった九州の地震の影響で、運転を取りやめた列車も結構あったので、もし今回が電車の旅だったら大変だったろうなと。

1日目(柿田川→大仁温泉)

出かける前、静岡県内で用事があったので、その後で国道1号線を東に進みます。

カーナビにセットした行先は「柿田川公園」。

少し前に伊豆方面に出かけた時、この柿田川公園へ行こうとしたのですが、アクシデントで行けなかったので、今回こそは、というわけです。

柿田川公園は国道1号線沿いにあります。

知名度の割に?駐車場は小さめで、満車だったので少しだけ待ったものの、回転が良く、さほど待たずに駐車できました。

車の外は夏の猛暑。お土産屋さんやカフェを横目に、遊歩道を目指していきます。

ここ柿田川。もともと戦国時代に小さな城があったとか、晩年の徳川家康がこの場所を気に入って隠居場所の候補になったとか、そんな歴史があるようです。

猛暑日でしたが、林の中に入ると涼しく、何とかしのげそうな温度に。

多くの観光客に紛れ込みつつ、展望台から透き通った水を眺めて、最後は冷たい湧水をごくり、車に戻りました。

ここからさらに南下して、伊豆の国市を目指します。

途中から有料道路に入ります。道はまっすぐスムーズですが、ETCが使えないので、料金所で現金払い。

大仁温泉に着いたのは、チェックインの時間より1時間ほど前。

ひとまず宿の駐車場に車を置かせてもらいます。事前に宿に電話して、OKはいただいていました。

早いねえ、こんな暑いのにどこに行くの?と、宿のおかみさんに聞かれ。お昼がまだなので、食べに行くわけです。

車を置いて、1キロほど炎天下を歩く。。

お目当ては、地元チェーンの寿司屋さん。Googleマップに案内してもらったところ、電車の踏切を抜けて、田んぼのあぜ道を通れと言われ。

寿司屋さんに到着。地魚の種類が豊富で、ネタも大きく、地酒と一緒にいただけるので、お気に入りなのです。

ただ、いつも混んでおり。今回も15組待ち。ただ、ランチのピークから少し後だったので、すぐ案内されました。

お寿司と地酒でお腹いっぱいになって、宿に戻ります。お酒を飲みたかったので、先に車を置いたのでした。

お部屋に入り、汗だくなのでまずは温泉で汗を流して、着替えます。

さいわい宿に洗濯機があったので、お借りして、さっき着ていた服を洗ってしまいます。洗っている間、布団でごろり。

少しずつ夕方になってきました。宿の夕食はつけていないので、また近くに食べに行こうと思います。まだお腹はすいていません。

近くの飲食店をネットで調べたところ、大仁駅のすぐ近くにある焼き鳥屋さんが美味しいとのこと。歩いて駅まで行ってみることにします。

大仁駅は無人駅のよう。電車は割と頻繁に行き来していて、駅のホームには若い人たちをよく見かけます。

ネットで見つけた焼き鳥屋さんは駅の反対側、線路のすぐそばにありました。電車を見送って踏切を渡ります。

店構え的に、初めて入るのは少し緊張しそうな感じでしたが、えいや、で入店。すでに常連さんっぽいお客さんが何人かで飲んでいます。

カウンター席に案内され、店内に貼られたメニューを見て、食べたい串などを紙に書いて注文。

出てきた焼き鳥はとても美味しく、お昼にお寿司を食べ過ぎたのを少し後悔しました。ごちそうさまでした。

踏切を渡って宿へ戻ります。途中、閉店間際の古びたお菓子屋さんを発見。入ってみました。

普段ケーキはあまり食べないのですが、素朴な感じのチョコレートケーキがおいしそうで、買ってみました。

宿のお部屋へ戻り、電車の音を聴きつつ、お茶とケーキをいただいてから、おやすみなさい。

2日目(大仁温泉→富士川町→下部温泉)

目が覚めると、また電車の音。「いずっぱこ」こと、伊豆箱根鉄道線は電車の本数が多いのです。

熱めの朝風呂でしゃきっとしてから、8時前に食堂へ。他のお客さんはいませんでした。

宿の朝食ってやっぱり好きで、普段はしないご飯のおかわりまでしました。そのあと、おかみさんがコーヒーを入れてくれました。

おかみさんが親切で、昭和な感じの良き宿でした。お世話になりました。

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一人旅は気ままでいいねぇ、と言うおかみさんに見送られ、また車に乗ります。

前日に通った有料道路を走り、その後、沼津から新東名高速道路に入り、今度は西へと。

2つ目の新清水インターで高速道路を降ります。清水と言いつつ、かなりの山奥。少しくねった山道を登って降りて、山梨県に入ります。

中部横断道沿いには道の駅がいくつかあるので、それらに寄りつつ、地元の野菜や果物を買うのを楽しみしていました。

ただ、この日は野菜も果物も、あまり売られておらず。台風が来る予報だったからでしょうか。普段は豊富にあるのですが。

それでも、3つ目に立ち寄った道の駅「ふじかわ」で、生で食べられるとうもろこし「甘々娘(かんかんむすめ)」を見つけます。

旬は過ぎていますが、とうもろこしは好きなので、買っておきました。夜に食べるつもりです。

あとは近くの地元スーパー「オギノ」で、もう少しお惣菜とか飲み物とかを買って、この日に泊まる下部温泉へと向かいます。

高速道路代がもったいないので、一般道路で富士川沿いを下っていくと、道沿いに資料館を発見。

ちょっと寄ってみることにしました。駐車場も、ガラガラです。

富士川は、山梨県から南に下り、駿河湾へとつながっている川ですが、昔は川の流れを利用して、船で荷物や人を運んでいたそう。

それに関する資料館のようでした。入館無料とのことなので、入ってみます。

スタッフのおじさんが来て、いろいろと説明してくださいます。

富士川は大きな川で、江戸時代に徳川家康の命令で整備されます。山梨県側でお米を載せた船は川を下り、静岡県側で塩を載せ、川を上って帰ってきたといいます。

帰りは川の流れに逆らうので、人の力で引っ張られて富士川を上っていったそう。これは大変!

という、なかなか面白い資料館でした。ありがとうございました。

車に戻ってもう少し南下し、半年ぶりの下部温泉に到着。

まずは車を止めることにします。

宿からは事前にメールが来ており、指定された駐車場に止めてくださいとのこと。その多くが宿から離れています。

その中で、下部温泉駅からそこそこ近い場所に止めました。どうやら、廃業したほかの旅館の駐車場のようです。

お店のいくつかある、下部温泉の駅まで歩いていきました。ここでお昼にします。

下部温泉駅前でお昼を食べられる場所といえば、

  • 大きなホテル「下部ホテル」の、温泉水でゆでたボロネーゼパスタ
  • 日帰り温泉施設内にある、レストラン「パセリ」(健康機器メーカー「タニタ」監修!)
  • 丼や「ほうとう」がそろう「丸一食堂」
  • 鉄板焼レストラン「藤川」

とあります。

この時はパスタの気分で、下部ホテルに歩いて行き、スタッフさんに聞いてみると、今日のパスタランチは営業終了とのこと。

なので、その向かいにある「パセリ」へ行ってみました。

「パセリ」は、最近オープンした日帰り温泉施設「しもべの湯」の中にあります。

靴を預けて、バーコードのついたハンドストラップを受け取ります。これで清算するみたいです。

まだあまりお腹が空いておらず、タニタ監修のヘルシーメニューも食べられそうになかったので、甲州ワインとおつまみを少しいただきました。

あとは、今日の宿まで歩いていきます。

何度か泊まったことのある宿で、以前は普通の宿だったのが、今は完全セルフサービスという、ちょっと変わった形で営業を続けています。

チェックインもセルフ。事前に送られてきたメールに書かれたお部屋に入りました。目の前は下部川がごうごうと流れています。

お部屋に荷物を置いて、さっそく岩風呂へ。

宿のスタイルは変わっても、遠く武田信玄の時代からわき続ける冷たい下部温泉は変わらずです。暑い季節に、静かに体を包んでくれました。

長風呂をしてお風呂から上がると、ほのかに体が温まっています。

まだ空は明るいのですが、少し早めの夕食にしましょう。完全セルフの宿なので、宿の夕食はありません。

先ほど道の駅やスーパーで買った諸々が登場です。

  • とうもろこし「甘々娘」と、地元産きゅうり
  • 市川三郷町のクラフトビールと、勝沼の甲州ワイン
  • 道の駅で買った、よもぎの天ぷら
  • 煮貝ごはん。山梨県は海なし県ですが、煮貝が名物です。

食べ終わってひと眠りしてから、夜にもう1度お風呂へ。

誰もいなかったので、静かにのんびり入れました。じっと横になっていると、いつしか、かなり遅い時間に。

3日目(下部温泉→南部町)

朝になりました。川の音で、下部温泉に来ているのを思い出します。

もう一度、温泉へ。下部温泉の温度はだいたい30度くらいで、気温の下がっている朝はより冷たく感じます。

なので寒い季節の朝風呂は足を入れるのも大変ですが、8月なので、そこまででもありません。

小一時間じっくり浸かり、朝食の時間になったので、部屋に戻ってから1階の食堂へ向かいました。

この宿は、基本的に何でもセルフサービスなのですが、最近になって朝食付きのプランが加わったので、どんなメニューだろうと、朝食をつけてみたのでした。

用意されていたのは、ビジネスホテルの朝食をさらに簡素化したような感じの食事でした。ちょっと驚いてから、静かにいただきます。

最後はチェックアウト。これもセルフでした。

階段の近くにたまたまスタッフさんがいて、鍵をくださいとのことで、渡してそのまま宿を出ます。お世話になりました。

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朝の温泉街を歩いて、駐車場へと向かいます。

特にこの日の行き先は決めてなかったのですが、とりあえず、下部温泉早川インターっから、中部横断道へ。

前日に立ち寄った、道の駅「なんぶ」へもう一度行ってみると、前の日はほとんどなかった野菜や果物が多く売られていました。週末だからか、晴れたからか。

それで、少しぶどう等を買います。

ここのレシートを持って、近くの日帰り温泉「なんぶの湯」に行くと割引になるそうなので、そのまま車で数分の「なんぶの湯」へ。

先ほど下部温泉の朝風呂に入ったばかり、あまり温泉に入りたい気分ではなかったものの、「なんぶの湯」は広い施設で、ここでゆっくり過ごしました。

数千冊の漫画があり、読むスペースも広々しています。

ここで、お昼をいただいて帰ることにしましょう。

今回の旅のまとめ

テーマ、というほどではないにしろ、今回の温泉旅は「水」に縁のある旅でした。

1日目の柿田川公園の、きれいな湧き水。

2日目の下部温泉も、胃腸に良いという温泉水で有名です。

もともとこの辺は、富士山に蓄えられたきれいな水に恵まれた地域ですしね。

1泊目の大仁温泉は、伊豆長岡温泉と修善寺温泉との間にある、ちょっとマイナーな温泉地です。静かな町で、温泉も良かったです。

ミスタージャイアンツこと長嶋茂雄さんが、現役時代にここ大仁で自主トレをしていたそうですね。

昭和風の街並みが残りつつ、コンビニや全国チェーンの飲食店もあるので、素泊まりでも食事には困らなそうです。

2泊目の下部温泉へは、もう何度も通っています。暑い季節に30度前後の冷たいお風呂は気持ちがよくて、癖になる。

下部の温泉街、以前はいろいろなお店があったのですが、今はその多くが店を閉めてしまったようで、それは少し寂しくもあります。

ただ、下部温泉駅のあたりに行けば、新しい日帰り温泉施設もありますし、下部ホテルでパスタランチもやっています。

なくなってしまうお店やサービスがある一方で、新しいお店やサービスもあるので、情報収集しつつ、上手に利用して温泉旅を楽しんでいければと思ったのでした。

さて、今度はどこへ行こうかな。