今年度より文化政策・まちづくり大学院大学設立準備委員会との連携による寄付講座『特別講義Ⅰ(文化経済学)』が始まりました。5月24日(火)、新宿キャンパスに経済学博士で文化政策・まちづくり大学院大学設立準備委員会代表の池上惇さんが来校し、教壇に立ちました。池上さんは当講義で使用しているテキスト「文化資本論入門」の著者でもあります。
この講義では、1990年代に日本学術界に紹介された「文化経済学」を教科書によって体系的に理解し、日本の学界の状況や、実社会において実践されている現状を踏まえつつ、学んだことを日常の仕事や生活に生かすことを目指します。講義内では、文化経済学、文化経営学、文化政策それぞれの「コンセプト」と「基本キーワード」を学び、理解を深めます。
この日の授業では、文化資本の経済や経営を世界で最初に提起したJ.ラスキンや、「文化資本の経営」を提起した二宮尊徳について、このような思想や行動が誕生した理由が説明されました。時折、日本の自動車産業の事例や、ウクライナ問題、建築と街づくりの事例として「森ビル」などに触れ、学生たちが身近に感じるテーマで解説がされました。
本講義を担当する戸崎肇教授は「“文化資本”という新たな視点から経済を学び、高度で先進的な内容に触れるのがこの授業の特徴。今後は市民講座としても開講することを目指している。学生たちには、難しい内容にも好奇心を持って挑戦してほしい」と話しました。
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