20年東京五輪に出たいんです!

 日本代表DF長友佑都(26=インテルミラノ)が8日、7年後に東京開催されることが決まった五輪出場を熱望した。ガーナ戦に向けた横浜市内での練習後に「出たいですね」とハッキリ宣言。現行制度のままでいけば、オーバーエージ枠(24歳以上)での出場となる。08年北京五輪に出場した際には、1次リーグ3戦全敗に終わった苦い記憶を拭い去るつもりだ。

 雲が光り、雷鳴が響く横浜の空の下、7年後のスポーツの祭典に思いをはせた。東京五輪の話題を振られた長友は、ニヤリと笑い、キッパリと言い切った。「出たいですね。(年齢的に)いけるでしょ?

 まだ。僕は身近にサネッティ(40=インテルミラノDF)とか見てますから。33歳ですか。それまで鍛えたい」。同僚のアルゼンチン代表選手の名を出しながら、20年東京五輪出場を熱望した。

 食事の席でも、話題は五輪で持ちきりだった。現行制度のままいけば、U-23(23歳以下)で構成される中に、オーバーエージ(OA)枠として3人まで24歳以上の選手が参加可能。東京五輪では「誰がOA枠になるのか?」。早くも代表選手たちも、興味をそそられていた。特に、現在の代表は08年北京五輪世代が中心。“あの”屈辱を、忘れていなかった。

 「北京での苦い思い出しかない。僕も(香川)真司も(本田)圭佑も。北京世代はみんなそうだと思う」と長友。反町ジャパンで臨んだ本大会で、OA枠は使わず1次リーグ3戦全敗に終わった。これは96年アトランタ五輪以降、初めての勝ち点ゼロ。「新たな目標をそこで持てた。でも、大会のイメージまで、いいものがない。そこを覆したい。可能性があれば」。13年越しのリベンジには、絶好の機会になる。

 世界を知るからこそ、今思う。「世界レベルを経験して、また違った気持ちでやれる。経験を伝えたい。しかも日本でやれるんだから。夢ですよね」。東京五輪が持つ可能性は、どこまでも広がる。【栗田成芳】