手術
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レーシック手術は「5分で済みます」に要注意…そんなに早く終わるはずがない
「レーシック手術」とはどんなものか? それは、目の表面にある角膜をエキシマレーザーで1000分の1ミリ単位で角膜の形を変化させ、近視・遠視・乱視の矯正をする治療です。エキシマレーザーは、混合ガスを用いてレーザー光を発生させています。 ...
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膝が痛い! 「変形性膝関節症」手術を受けるときに押さえておきたいポイント
膝痛の原因で多くを占めるのが、40~50歳ごろから始まる「変形性膝関節症」だ。“椅子生活”が浸透してきているとはいえ、日本ではまだまだしゃがんだり正座をしたりといった機会が日常的にある。それが変形性膝関節症を悪化させ、ADL(日常生...
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前立腺肥大症の最新手術「WAVE治療」は負担が小さく合併症も少ない
前立腺肥大症の新しい手術法として、近年注目されているのが「経尿道的水蒸気(WAVE)治療」だ。日本では昨年9月に保険適用になっている。WAVE治療を導入している昭和大学江東豊洲病院泌尿器科診療科長の森田將氏に詳しく聞いた。 ...
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足腰が痛んでしびれる「すべり症」は80代でも手術で治せる
足腰がひどく痛んで歩けない--。中高年の女性に多いのが「腰椎変性すべり症」だ。近年は体への負担が少ない新しい手術法が取り入れられているという。総合東京病院脊椎脊髄センター長の伊藤康信氏に詳しく聞いた。 腰椎すべり症は、積み木...
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切らないで治す肩の治療 「PRP療法」ってどんなものなのか?
「切らないで治す」という言葉に引かれる人は多いのではないでしょうか。 “切らないで治す肩の治療”で、患者さんからよく質問を受けるのは、「PRP療法」。電車の駅のホームなどにある広告で目にしたり、またはスポーツ選手が受けたという記...
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舌がんは「舌を切らない手術」で治す! 治療の中心は切除だが…
若い世代でも発症するのが舌がんだ。20~30代の患者もいる。治療の中心は手術で、切除の程度によっては、「話す」「食べる」「味わう」といった舌の機能が損なわれることがある。 舌がんといえば、2019年にステージ4の舌がんを公表...
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新しい麻酔薬の登場とそれを使い慣れた麻酔科医の存在が重要
麻酔法の確立なくして外科医療は成立しなかったと言っても過言ではありません。 だって麻酔なしの手術を想像してみてください。 痛いなんてものじゃないはず。激痛です。患者さんも痛みに耐えかねて、じっと我慢していられないはず...
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大腸がん、小児の鼠径ヘルニア、包茎…新たな分野にチャレンジ
同じ病気であっても、患者さんによって症例のバリエーションはさまざまです。手術は入院を伴うもの一択ではなく、日帰りが可能なケースもあり、それによって得られるメリットがあることを、国、医療関係者、一般の方全てに伝えていきたいと考えていま...
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盲腸の根治的治療は手術 薬物治療だけでは再発する可能性あり
虫垂炎は、一般的には盲腸という呼び名で知られている病気です。 虫垂とは、小腸から大腸に切り替わるあたりに付属する管状の臓器ですが、ここに何らかの原因で炎症が起きることで虫垂炎になるわけです。 典型的な虫垂炎の症状とし...
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鼠径ヘルニアは放置するとヘルニア嵌頓や腸閉塞のリスク高める
鼠径ヘルニアの「ヘルニア」という言葉の意味は、腸や、卵巣、膀胱といった体の組織や臓器が、本来あるべき位置からはみ出した状態を指します。 そのため、鼠径ヘルニアといった場合は、足の付け根(鼠径部)に生じるヘルニアの総称となり、...
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脱腸手術は切開ではキズは3~5センチだが腹腔鏡なら3~5ミリ
現在、当院でもっとも多く行っている日帰り手術が鼠径ヘルニア(脱腸)です。足の付け根と下腹の間(鼠径部)の筋膜が弱って穴が開き、その穴から腹圧に押された腸が出っ張る病気です。手術の目的は、穴を塞ぐことになります。 かつては、糸...
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短時間で手術を終わらせるために患者さんの理解と協力も必要
日帰り手術の専門院である当院は、一般的な病院より「患者さんの時間を無駄にしたくない」という思いが強い。一方、大きな病院で時間も人手もかけて入院をするのが当たり前と考えている人にとって、日帰り手術と聞いても、いまひとつピンとこない方も...
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腹腔鏡手術の登場と麻酔薬の進歩で盲腸・脱腸手術が入院不要に
今回は、そもそもこれまでの手術と「日帰り手術」のなにが違うのかということを改めてお伝えしたいと思います。 現在日本では、盲腸や鼠径ヘルニア(脱腸)の手術を受けた場合の平均在院日数は5日前後とされています。その一般的な内容は、...
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白内障手術後に眼鏡をかけたくなければ「多焦点レンズ」を選ぶ
白内障は、カメラのレンズに相当する水晶体が濁り、視力が低下する病気だ。治療は、水晶体を取り除き、眼内レンズを入れる手術しかない。 白内障は、見え方に異常が生じる病気だ。放置すれば視力が低下し、失明に至る。 この白内障...
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脱腸・盲腸でも術後1時間で帰宅可能に コロナ禍で需要が増加
新型コロナウイルスの流行で変化したことはいくつもありますが、そのうちの一つが「日帰り腹腔鏡手術」の需要が増えたことです。 病院側の理由としては、コロナに感染した患者さんのための病床確保、医師・看護師など医療スタッフの確保、さ...
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注目される前立腺肥大症の手術「PUL」が保険診療に! 勃起機能維持に期待
前立腺肥大症は、50歳以上の男性に多く見られる病気だ。近年注目を集めているのが、外科手術のひとつ、経尿道的前立腺吊り上げ術(PUL)だ。この治療に使われるデバイス(機器)が4月1日に発売され、保険診療で行えるようになった。 ...
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白内障治療の最前線 眼鏡がほぼ不要になる「眼内レンズ」が登場
白内障は、患者の9割が65歳以上だ。加齢でリスクが高くなるため、だれでもなる可能性はある。世界トップレベルの白内障手術を行う東京歯科大学水道橋病院眼科のビッセン宮島弘子教授に、白内障治療について聞いた。 白内障は、カメラのレ...
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外科医には心身の調整とコミュニケーション能力が欠かせない
若手医師への手術指導は、まず基本的な手技と局所解剖についての知識をしっかり習得できているかどうか点検するところから始まる。前回はそんなお話をしました。 私がまだ若手だった時代、こうした技術や知識は日々の個人的な鍛錬はもちろん...
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デバイスを使うほど高度な医療を誰もができるようになるが…
前回、僧帽弁閉鎖不全症に対する「マイトラクリップ」が、治療の選択肢としてガイドラインに加えられたお話をしました。マイトラクリップは、先端にクリップの付いたカテーテルを下肢の静脈から挿入して僧帽弁に到達させ、ずれてうまく閉じなくなって...
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最先端の心臓手術であらためて痛感する「準備」の重要性
ここ3回ほど、最近の心臓手術についてお話ししました。検査機器や医療材料の大幅な進化によって、以前であれば手術できなかったり、手術できても身体機能の一部を失ってしまうようなケースでも問題なく手術できるようになっているのです。 ...
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佐藤弥生が乳房全摘した非浸潤性乳がん 若ければ経過観察も
乳がんの手術を受ける人のうち3人に2人は、乳房温存手術を受けています。乳頭と乳輪を残してがんを部分的に切除する方法です。全摘しないため、乳房の変形も比較的に軽度で済みます。 しかし、ステージ0の乳がんを全摘したことが話題を呼...
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進化する新たな技術を手術に応用できないか常に考えている
前回、60代の男性患者の手術についてお話ししました。弓部大動脈瘤でこぶが大きくなった動脈を人工血管に交換したうえ、3カ所の冠動脈バイパス手術をいっぺんに行ったケースです。 首の頚動脈に人工心肺装置をつないで脳の血流を維持しな...
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大動脈瘤に加えほかの手術を同時に行うケースが増えている
近年、増加している大動脈のトラブルの中に「弓部大動脈瘤」という疾患があります。動脈硬化などによって大動脈の一部が膨らんでできたこぶ=大動脈瘤が、大動脈弓部と呼ばれる部分にできたものを指します。 大動脈弓部は、心臓から頭や上肢...
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ハイブリッド手術は高齢患者の夢をかなえることができる
心臓手術の進化が患者さんの夢をかなえる――。先日、あらためてそう感じた手術を実施しました。 患者さんは88歳という超高齢の男性で、狭心症と大動脈弁狭窄症があり、全身も衰弱して生活に大幅な制限を受けている状態でした。手術の前に...
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マスク、術衣、空気清浄…外科手術は感染症との闘いでもある
前回、前々回と手術前の「手洗い」にまつわるお話をしてきました。それくらい、外科手術では感染症対策が重要です。 近年、外科医にとって最大の敵といえるのが、「MRSA」(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)と「VRE」(バンコマイシン...
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山本浩二さんは1年に4度がん手術 一がん息災が長生きの秘訣
野球やサッカーが開幕し、スポーツ界も少しずつ日常を取り戻しています。そんな中、ミスター赤ヘルこと、元広島監督の山本浩二さん(73)が1年2カ月ぶりに野球解説者として復帰。元気な姿が報じられ、話題を呼んでいます。 山本さんの復...
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先人が取り組んだ感染症対策が外科手術を大きく進歩させた
手術中の感染症を予防するためには、正しい手洗いが基本中の基本になります。医療者の手に付着している細菌が患者さんに感染して感染症を起こすと、命に関わるケースもあるからです。 いまは一般的なせっけん液で揉み洗いした後、アルコール...
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負担の少ないハイブリッド手術で高齢者を救えるようになった
これまで何度かお話ししてきましたが、医療の進歩によって、以前なら難しかった80歳を越えるような高齢患者さんの手術が今は可能になっています。 先日も、大動脈弁狭窄症と狭心症があった86歳の男性に対し、心臓血管外科と循環器内科が...
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白内障は手術しか治療法なし…タイミングは視力が低下したとき
白内障は、目の中のレンズである水晶体が年齢とともに白く濁って視力が低下する病気です。 水晶体は主にタンパク質と水でできています。濁る原因で最も多いのは加齢。いわば誰にでも起こり得る老化現象なのです。 通常の水晶体は透...
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脳梗塞は病院選びが肝心 最新の血栓回収療法ができるかだ
脳梗塞は、脳の血管が何らかの原因で急に詰まる病気だ。発症したとき、予後を少しでもよくするために知っておくべきことは? 聖マリアンナ医科大学東横病院脳卒中センター長の植田敏浩医師に聞いた。 脳梗塞を起こしても、今は後遺症なく社...