「エモい写真ってよくわからない...」「どうやったらエモい写真が撮れるの?」
本記事ではこのような疑問をお持ちの方に向けて、エモい写真の特徴や、エモい写真の撮り方を紹介します。
エモい写真とは
エモいとは、言葉に言い表せないような感情が強く動かされた状態を指します。つまり、エモい写真とは、簡単に言えば「心に訴えかけてくる写真」「感情が揺さぶられる写真」です。
もともとは感情的な音楽性が特徴である音楽ジャンルの「エモ」から来ており、エモいという言葉が一般的に認知される2016年~2017年頃よりも前から、音楽シーンではエモの特徴が強い楽曲は「エモい」と言われていました。
しかし、現在一般的に使われている「エモい」は音楽シーンで使われてきた「エモい」とは意味が異なっています。
そのため、現在一般的に使われている「エモい」の語源は、音楽ジャンルとしての「エモ」からではなく「エモーショナル」から派生したという説や、何とも言い表せないという意味である「えもいわれぬ」から派生したという説もあります。
定義がなく、非常にあいまいな表現でもあるので「エモい写真」というのは各々の感覚によって異なります。
エモい写真の特徴
前述したように「エモい写真」は各々の感覚によって異なりますが、一般的にエモいと言われる写真は、以下のような特徴があります。
- ノスタルジックな写真
- 哀愁がある写真
- レトロな雰囲気の写真
- しみじみとした写真
- キレイな写真
- オシャレな写真
たとえば以下の2枚の写真は、どちらも学校の教室の写真ですが、雰囲気が大きく異なります。
人によりますが、右の写真のほうがノスタルジックで哀愁があるため「エモい」と言われる傾向にあるようです。
また、以下の2枚の写真も「海で走っている」というシーンは同じですが、雰囲気が異なります。
こちらも人によって好みはあるかもしれませんが、一般的には右の写真のほうがオシャレで「エモい」と言われる傾向にあります。
エモい写真の撮り方
以下の方法で撮影をすると、よりエモい写真が撮りやすくなります。
- 「光」に注目する
- 「ぼかし」を取り入れる
- 「動き」に注目する
「光」に注目する
写真を撮影する際に、光に注目するとよりエモい写真が撮りやすくなります。たとえば以下の写真は、背景の光によってオシャレな雰囲気が出ています。
このように写真は光を意識して撮影すると、対比となってより被写体が目立ち、独特の雰囲気が出るようになります。
また、カメラの「露出調整」を使うと、より上手に光を取り入れられるようになります。「露出調整」はカメラに入ってくる光の量を調整する機能です。
光を背景にして撮影をする際に、光が明るすぎる場合は露出を減らし、光を目立たせたい場合は露出を増やしましょう。
なお、写真撮影後でも編集機能を使ってコントラストを調整することで、光を抑えたり目立たせたりできます。また、フィルターによって光を足すことも可能です。
「ぼかし」を取り入れる
このように「ぼかし」を取り入れると被写体が目立ち、よりエモい写真が撮影できるようになります。
また、場合によっては被写体をぼかすというのも一つの手です。被写体をぼかすことで抽象的な雰囲気となり、写真を見ている人の想像をかきたてて、より感情を揺さぶることができます。
なお、ぼかしはスマホの「ポートレート撮影」という機能を使うと簡単に取り入れられます。
より、高度にぼかしを取り入れたい場合はマニュアル撮影で自分でピント調節をしましょう。
スマホのカメラはデフォルトではオート撮影モードになっており、シーンに合わせて自動的に被写体にピントを合わせて撮影します。マニュアル撮影モードにすると、ピントを自分で調節できるためより被写体がくっきりし、被写体以外をぼかすことができます。
また、写真撮影した後に編集でぼかしを入れることも可能です。
「動き」に注目する
被写体の動きに注目して撮影するのも一つの手です。被写体の動きが激しいシーンではシャッタースピードによって写真の雰囲気が大きく異なります。
たとえば下の写真はシャッタースピードを速くしているため、被写体の動きが止まっているような雰囲気となっています。
このように激しい動きの中の一瞬を撮影すると、時が止まっているような感覚になり、エモい雰囲気ができやすくなります。
反対にシャッタースピードを遅くするとスピード感のある写真を撮影できます。
場面に合わせてシャッタースピードを切り替えて、エモい写真を撮影しましょう。
フィルターを使うのもおすすめ
写真撮影後に、フィルター機能を使って写真の編集をすると、雰囲気を変えられます。
以下のように、同じ写真でもフィルターを使うと雰囲気が変化します。
フィルター機能は写真撮影後に行うため、じっくり選ぶことができます。さまざまなフィルターを比べて、よりエモいと感じられる写真に仕上げましょう。
なお、フィルター機能はスマホのカメラアプリ・写真アプリにも用意されていますが、写真編集アプリをインストールして、より多くのフィルターを選ぶことも可能です。
エモい写真の加工方法
撮影時は平凡だった写真も、撮影後に編集・加工することでエモい写真にできます。写真を編集・加工する方法は主に以下の2つです。
スマホアプリ
アプリの種類によってできることは異なりますが、主に以下のような機能があります。
- ぼかし
- エフェクト・フィルター加工
- 切り抜き
- 明るさ・彩度調整
なお、スマホによっては画像加工の機能が標準搭載されており、新しくアプリを導入しなくても、上記のような編集ができる場合もあります。そのため、最低限の編集で良いなら、スマホに標準搭載されている編集機能を使っても問題ありません。
よりバリエーション豊かに加工をしたいならアプリを導入しましょう。
エモい写真に加工したい場合は、特に以下のポイントを確認してください。
- 色褪せフィルターがある
- オブジェクト・背景除去機能がある
- フィルムカメラ風の加工ができる
- 光エフェクトを追加できる
- ぼかし機能が充実している
色褪せフィルターがあると、よりノスタルジックな雰囲気を出せます。オブジェクト・背景除去機能は、不要なものが写真に写ってしまったときに、自然に消すことができます。
フィルムカメラ風の加工ができると、一昔前に撮影したような質感のある写真にできるため、レトロ感を出したいときに便利です。先ほど紹介したように、光エフェクトやぼかしもエモい写真を撮る際に活躍します。
なお、機能は同じでも、アプリによって質が異なるため、よりエモい写真を撮影したいなら、複数のアプリを使って比べることをおすすめします。
画像加工ソフト
スマホと比べると手間とお金がかかる場合もありますが、より高度な加工をしたいときはパソコンの画像加工ソフトを使って編集するのも一つの手です。パソコンの画像加工ソフトは、スマホアプリよりも機能が充実しており、より高度な編集ができます。
たとえばパソコンの画像加工ソフトとして有名な「Photoshop」には以下のような主な機能があります。
- 2枚の写真を重ねて幻想的な雰囲気にできる
- 写真の傾きを直して水平にする
- 写真の色を自然に変更する
- 被写体の角度を変える
また、パソコンの画像加工ソフトの多くはRAW形式で撮影した写真を綺麗に編集できます。RAW形式とは、撮影時に得た情報をそのまま保存する撮影形式です。
スマホにもRAW形式の写真を編集できるアプリは一部ありますが、一般的にはスマホの画像加工アプリはJPEGやPNGなどのすでに画像として保存されたものを加工します。
カメラというのは、カメラから見える映像そのものを切り取っているのではなく、撮影時に得た情報を画像として書き込むことで写真にしています。
一般的な撮影で使われるJPEG形式は、撮影時に得た情報をその場で画像にして保存しています。RAW形式での撮影は、画像ではなく情報保存するので、より高度な編集が可能です。
手軽に使えるおすすめアプリ5選
スマホで気軽に写真の編集・加工をしたい方は以下のアプリがおすすめです。
- PhotoDirector
- Photoshop Camera
- Focos
- Picsart
- KUNI Cam
PhotoDirector
対応OS |
iOS,Android |
主な機能 |
AIアバター作成、ぼかし、オブジェクト除去、 小顔機能、背景置き換え、 明るさ、コントラスト、暖かさ、彩度調整 |
料金 |
無料 |
PhotoDirectorはAIアバター作成やぼかし、オブジェクト除去など、非常に多くの機能を持っている写真加工アプリです。そのため、エモい写真に加工するうえで必要な機能はほとんど満たしています。
数ある写真加工アプリの中でも特に機能の多さに優れているため、各機能に大きなこだわりがない場合は、PhotoDirectorさえあればほとんどの画像加工を行えます。
これだけ機能が充実していながらも無料で使えるため、これといった欠点はないと言って良いでしょう。
Photoshop Camera
対応OS |
iOS,Android |
主な機能 |
フィルター加工、自動色調補正、 ポートレートの自動補正 |
料金 |
無料 |
Photoshop Cameraは自動補正機能が充実している編集アプリです。写真に適した編集を自動的におこなうため、より簡単にエモい写真に加工できます。
パソコンの画像編集ソフトとしても有名なPhotoshopのアプリということもあり、機能の質は非常に優れています。
また、Photoshop Cameraは最初からすべての機能を無料で利用でき、課金要素はオンラインストレージのみです。多くの画像編集アプリは、課金によって機能が解放されるため、無料で使うと煩わしさを感じることもありますが、Photoshop Cameraならそのような心配はありません。
Focos
対応OS |
iOS,Android |
主な機能 |
ぼかし |
料金 |
無料 |
Focosはぼかし機能が特に充実しているアプリです。高度なAIエンジンによって被写界深度を自動的に計算し、自然に綺麗なボケのある写真にできます。
ボケの範囲は自分で設定できるので、背景だけでなく手前にあるものをボケさせて被写体を目立たせることも可能です。また、ボケの強さも変更可能です。
ぼかし機能が充実したアプリを探しているならFocosを利用しましょう。
Picsart
対応OS |
iOS,Android |
主な機能 |
背景削除、ぼかし レタッチ エフェクト・フィルター加工 |
料金 |
無料 |
Picsartはエフェクトやフィルター加工が充実しているアプリです。特に近未来的・デジタルな雰囲気のエフェクト・フィルターが多く、独特な雰囲気の写真に加工できます。
また、背景削除機能があるため、被写体を目立たせたいときにも重宝します。デザイナーフォントを使えば、SNSへ投稿する際に写真にオシャレな文字を追加することも可能です。
KUNI Cam
対応OS |
iOS,Android |
主な機能 |
フィルター |
料金 |
無料 |
KUNI Camはフィルムカメラ風の加工ができる点が大きな特徴で、どんな写真でも簡単にノスタルジックでレトロな雰囲気に仕上がります。
粉塵の表現や光の表現なども自分で調節できるので、写真から感じる年代も編集によって変えられます。写真にレトロな加工をしたいときはKUNI Camを利用しましょう。
まとめ
感情が揺さぶられる写真を「エモい写真」と言います。感情が揺さぶられるというのは人によって異なるものの、特にノスタルジックで哀愁を感じられる写真だと「エモい」と言われる傾向にあります。
エモい写真を撮影したいなら「光」や「ぼかし」を取り入れてみましょう。スマホ撮影時に意識するとより良いですが、撮影後に編集アプリを使って加工をするのも一つの手です。
撮影方法や画像編集を工夫して、エモい写真を撮影しましょう。