悩みを相談したいけど、打ち明けられる人がいない。そんなとき「自分のように親身になってくれる人がいたら…」「自分がもう1人いたらいいのに…」なんて思うことはありませんか?
そう、自分が自分の助けになるということは意外と忘れがちな視点かもしれません。
公認心理師・橋本翔太さんの著書『わたしが「わたし」を助けに行こう ー自分を救う心理学』(サンマーク出版)より、「自分を助ける力」とは何か、どう活かせるかを紹介します。
身の回りの問題は「自分を守るがゆえ」に起きている
「自分で自分を助ける力」は本来誰にでも備わっているもの。しかし、他人を頼りすぎたり、助けてくれる誰かを探し続けたりすることで、「自分で自分を助ける力」を忘れ、失っていってしまうと橋本さんはつづっています。
しかし、問題の本当の姿を見抜き、自分で心を落ち着かせ、自分で問題を解決できる力を身につけることができれば、いたずらに問題を怖がることがなくなります。自分自身を信じて頼れる感覚、つまり自己信頼が高まり、私は大丈夫なのだという自信につながります。
(『わたしが「わたし」を助けに行こう ー自分を救う心理学』17ページ)
意外なのが、自分の中で起こる問題、たとえば人間関係やパートナーとのトラブル、仕事やお金の行き詰まりなどは、「自分で自分を守ろうとするがゆえ」に起きているのだとか。
それは「もうこれ以上、自分が傷つかないように」と自分自身を守るための心の防衛隊が働いているから。
「さまざまな問題のほとんどが、自分自身の心を守る機能である『心の防衛反応』ゆえに起きている」と橋本さん。自分を守ろうとがんばっても、その不器用さがゆえに問題が起きてしまう、とも。
もし本当にそうなら、直面していた壁が急に低く感じられるから不思議です。
知りたいのは、誰もが持っているという「自分で自分を助ける力」の取り戻し方。さらに本書のページをめくってみましょう。