ジリジリと蒸し暑くなるこの季節、食べ物が腐ったり、悪くなったりしやすいですね。せっかくの食材を無駄にしないためにも、冷蔵庫や冷凍庫を最大限に活用し、正しく保存することが必要。こちらでは、そのためのコツについて、まとめてみました。
Photo by Rubbermaid.1: 食材を安全に扱う
雑菌が付着した食材を扱うときは、注意しましょう。とくに、生肉や生魚を調理する前後は、必ず手をきれいに洗うこと。
2: 冷蔵庫・冷凍庫は適温に 冷蔵庫は華氏40度(摂氏約4.4度)、冷凍庫は零度以下に温度をキープしましょう。 3: 冷蔵庫には「適材適所」で保存華氏90度(摂氏約32.2度)以上の腐りやすい食材は、1~2時間以内に冷蔵または冷凍しましょう。食べ残しの消費期限は、4日以内が目安。ピザや調理済みの肉・鶏は3~4日、卵・ツナ・マカロニサラダは3~5日程度です(米国農務省のこちらの英文チャート参照)。ライフハッカーアーカイブ記事「食品にまつわる様々な期限~結局、いつまで食べられるのか?」では、主な食品の消費期限について、詳しく採り上げています。
食べ残しをきちんと食べきるコツとしては、ライフハッカーアーカイブ記事「『先入れ先出し』『適材適所』など、冷蔵庫を効率的に使うシンプル術」でも触れた、「先入れ先出し」方式がオススメです。最近調理したものを冷蔵庫の一番後ろに置き、それ以前に作ったものを徐々に棚の前に移す仕組みです。また、日付を容器にメモしておくのも一法です。
食材は、大きさの合った浅めの容器に保存しましょう。ガラス製容器なら中身が見えやすく、電子レンジでも使え、環境にもやさしいです。保存容器が多すぎるなら、必要なタイプのものだけ残して、適宜減らすように。では、代表的な食材の冷蔵保存のコツについて、もう少し詳しくみていきましょう。
野菜・果物の保存は意外と複雑。エチレンガスを発生させる果物は、野菜を悪くすることがあります。雑誌『Vegetarian Times』によると(英文)、アボカド、バナナ、桃、ネクタリン、洋梨、プラム、トマトは、エチレンガスを発生させるので、冷蔵庫から出しておくほうがよいそう。また、リンゴ、アプリコット、キャンタロープメロン、ハネーデューメロン、イチジクは冷蔵してもOKですが、野菜室の外に置きましょう。ちなみに野菜室は、野菜をより長く新鮮に保つために設計され、湿度や温度もこれに最適になるように制御されています。エチレンガスの影響を受けやすい野菜は、野菜室に保存しましょう。
なお、野菜・果物は、空気を通さない袋や容器では保存しないこと。腐るスピードが速くなってしまいます。ただし、野菜保存用袋なら、食材を長持ちさせることができます。米国では『Debbie Meyer Green Bags』といった製品があり、日本にも『愛菜果』や『P-プラス』といった専用袋が販売されています。
卵は、食中毒の防止に特にケアが必要な食材です。基本的に、殻に入った生卵は、3~5週間程度保存できますが、液体の卵は数日しかもちません。詳しくは、米保健社会福祉省のこちらの一覧表(英文)をご参照ください。
4: 冷凍しよう
冷凍焼けで食材の質が落ちないよう、密閉容器に入れて、冷凍庫に保存するのが基本。容器内の空気を抜くための専用グッズとして、『FoodSaver vacuum sealer』や『Reynolds Handi-Vac vacuum-sealing kit』といったものを利用するのも一法です。冷凍やけの防止策については、ライフハッカーアーカイブ記事「冷凍焼けを防ぐ、3つのTips」もご参考まで。
肉の冷凍は、ライフハッカーアーカイブ記事「プロ仕様! お肉に霜がつかないラップの仕方」でご紹介したとおり、フリーザーペーパーで肉を折り包んで空気を出し、フリーザーテープできちんと留めてから、冷凍保存するとプロ級。ペーパーを二重巻きにしたり、上からアルミホイルやサランラップでくるむと、なお安心です。
雑誌『Real Simple』によると(英文)、パンやその他ベイクト系食品は、冷凍バッグに入れる前に十分冷ますことがポイント。水分が中で凍ってしまわないようにするためです。この方法は、調理したての他の料理にも応用できます。
容器には、日付と内容物を明示しておきましょう。また、温め直しやすい量に小分けして冷凍するのもコツです。冷凍した食材の消費期限については、ライフハッカーアーカイブ記事「『冷凍した食材はいつまで美味しく食べられるのか?』19の代表例」で詳しくご紹介していますので、あわせてご確認ください。また、冷凍保存術については、「意外に知らない!? 主な食材のベーシックな冷凍保存法」や「冷凍の達人に聞く、食材・メニュー別の作り置き冷凍テク」もご参考まで。
安全に美味しい食生活を送るためにも、これらのコツを参考に、食材の冷蔵・冷凍の方法について、一度見直しておきましょう。
Melanie Pinola(原文/訳:松岡由希子)