海外に出ると芽生える「日本人代表」としての意識【プレッシャー】

普通に日本で生活していると取り立てて意識する事は無かったのですが海外に出ると「自分は日本人だ！！」と改めて「日本人代表」としての意識が芽生えます。それは良い面もあるのですが、一方で私の場合「力み過ぎる」という良くない面もある様に思います。

 

そんな自分自身の行動について先日、ちょっと考えさせられる事がありました。

 

「日本人」である事を意識した最初のきっかけ

小学生の頃に父の転勤に伴いイギリスに行きました。英語も出来ないのに日本人のいない現地校に通ったので、最初の半年は何の授業をやっているかも全く分からない状態でした。それでも担任の先生が放課後に個別に英語を教えてくれた事、加えて優等生の2人を「KyuTA係」として任命してくれたので孤立する事もなく元気に通学していました。

 

このKyuTA係の2人は頻繁に私の母に手紙を書いてくれて「今日はこんな事があった」とか「明日は水泳があるから水着を持たせてね」とかを知らせてくれるデキル子達でした。

 

上級生に言われた謎の言葉

転校してから1か月弱だと思うのですが、上級生に「ヘイ！！フレンチボーイ！！」と話しかけられました。親し気に話しかけてくれたのですが英語もできないので大して会話になりません。家に帰ってから両親に「フレンチボーイって言われたけど何？」と意味を聞いたのですが両親も「フランス人の男の子以外に何か別の意味有るのかしら？」と謎の様でした。

 

翌日、学校へ行こうとした時に母が気付いたのですが、私が通学に使っていたバッグが「エールフランス」のロゴ入りの物でした。それでフランス人だと思われたのではと。。。笑

 

父が持ってきた物

数日後、父が何らかのツテを使って、日本航空のバッグをもらってきてくれました。お前は日本人なんだから、これを通学に使いなさいと。。

そして「お前の言動が日本という国の印象を決めてしまう可能性があるから、勉強を頑張る事、人には親切する事、ズルをしない事」と小学生相手に本気のプレッシャーかけてきました。その時から自分は海外では「日本人代表」と言う意識を持つ様になった様に思います。

 

香港に住んでみて感じる事

その後、社会人になって他の国の人と接する時、やはり自分が日本を知る切っ掛けになる可能性もあると思い、ちゃんとしないと・・・という意識は持っていました。

 

ただし香港に住んで実感するのが、香港人、既に日本の事をかなり知っているという事です。加えて香港（アジア）では外見だけで外国人と判断されることもないので、自分一人が頑張らなくても大丈夫かな？と、必要以上にプレッシャーを感じずに生活をしています。

 

それでも突如として「日本人代表」というアイデンティティーが沸き上がる瞬間があります。

 

• 列に割り込まれた時
• お店の対応が悪い時
• 飛行機で隣の人がハミ出てきた時

 

他にもあるのですが、この様な状況に出くわすと「日本人をなめるなよ！！」となってしまいます。自分が我慢するだけなら良いのですが、なんかこういう事をやり過ごすと、1億人を越える他の日本人の皆さんに申し訳ない様な気になり、必要以上に頑張ってしまいがちです。。。

 

別に自分が日本人だから対応が悪くされた訳でもないので、完全に独りよがりな「力み過ぎ」ですよね。。特に「お店の対応」なんて主観的ですし、日本のサービス業のレベルで考えると駄目だと頭では理解しています。 

 

最近、考えされられた事例 

そんな私ですが先日、獣医さんに犬の餌を飼いに行きました。獣医さんでしか買えない餌なので、数日前に電話をし、在庫が有るのを確認した上で近日中に行きますと伝えてありました。しかし行ってみると在庫無し。。しかも台帳を見せてきて「注文中って書いてるから未入荷だよ」と言い訳。数日前には有ると言っていたので、恐らくスタッフの誰かが取り置きを忘れて別の人に売ってしまったのかと思います。

 

当日対応してくれたスタッフ自身のミスでは無い様でしたが、ちょっとマズイと思ったのかオロオロする姿を見て「無い物は仕方ないよな、、、」と文句も言わず、入荷したら電話してね😉とイケメン対応で帰って来ました。

暑い中、無駄足では有ったのですが、気分、悪くなかったです。むしろ今まで何と闘っていたのかと言う気分でした。日本人としてしっかり主張しないと！ってずっと思っていましたが、言っても仕方の無い事を主張しても無駄だし、むしろ日本の印象を悪くするかもしれないと。。。香港生活も10年過ぎて、少し肩の力が抜けてきたのかなという気がしました。

 

これからは肩肘張らずに生きていこうと思いましたが、列の割り込みと飛行機の席のハミ出しにはこれからも日本人を代表し、厳しく対処していきます😆