【外国語学部】〈交換留学レポート〉留学を通じての学び(東地 秀斗さん)
2024.12.20
外国語学部ヨーロッパ言語学科イタリア語専攻 4年次 東地 秀斗さん
私は2023年10月から2024年7月まで、イタリアのシエナ外国人大学に留学しました。
シエナは人口5万人ほどの小さい町ですが、中世以来の長い歴史があります。私が交換留学することを決めた理由は、2023年3月に海外実習で同大学に3週間滞在し、更にイタリア語を上達させるため、より長期間の留学に挑戦したいと思ったからです。
留学と就職活動の両立
3年次の10月から4年次の7月までの留学だったので、就職活動への懸念もありました。しかし、この機会を逃すと次の募集は3年次3月から4年次1月ごろまでとなり、それでは留学が不可能になります(私は必ず4年間で卒業・就職したかったため)。3年次10月出発という最後の機会を逃して後悔したくないと思い、留学することを決めました。
そして結果的に留学と就職活動の両立に成功することができました。それについては後ほど述べます。
そして結果的に留学と就職活動の両立に成功することができました。それについては後ほど述べます。
授業と普段の生活
シエナ外国人大学では平日は朝9時ごろから遅い時は夜20時ごろまで授業があり、午前はイタリア語、午後はイタリア美術史、ヨーロッパ現代史、ライティングなどの授業でした。
その中でイタリアや他の国の友人と知り合い、一緒に昼食をとったり、出かけたり、家で映画を観たりしました。また、寮の友人と一緒に食事をしたり、テレビを観たり、カードゲームをしたり、旅行に行ったりしました。誰かの誕生日には寮のリビングルームや庭でパーティーもしました。
その中でイタリアや他の国の友人と知り合い、一緒に昼食をとったり、出かけたり、家で映画を観たりしました。また、寮の友人と一緒に食事をしたり、テレビを観たり、カードゲームをしたり、旅行に行ったりしました。誰かの誕生日には寮のリビングルームや庭でパーティーもしました。
苦手の克服
コミュニケーションで私がずっと苦手だったことはイタリア語の聞き取りで、留学して初めの数カ月は友人の会話を5割も理解できていませんでした。しかし徐々に話の内容が頭に入ってくるようになり、留学の半分ほどが経った頃には7、8割程度理解できるようになっていきました。そして留学が終わる頃には、お店などでの日常会話の9割程度を理解できるようになりました。
課題であった聞き取りを克服するために、イタリア人との会話の頻度を増やすことを意識しました。私は控え目な性格だったのでイタリア人と話す機会が作れなかった日もありましたが、その時はYouTube でイタリア語の動画を観ていました。その際はどのような種類の動画が学習に向いているのか、何度も試行錯誤を繰り返しました。
聞き取りの課題が改善されていった頃には、イタリア人と同じテンポで話せるように意識しました。同じテンポとは、発話のタイミングや話すスピードなどのことで、できる限りネイティブスピーカーのように話せるように試みました。そのためには、文法的に間違ってもいいので思ったことをすぐに口に出したり、止まることなく流暢に話そうとしたりしました。これも最終的には、ネイティブスピーカーレベルではなくとも留学開始時と比べると、かなり速いテンポかつ大きな文法的間違いをすることなく話せるようになったと感じています。
課題であった聞き取りを克服するために、イタリア人との会話の頻度を増やすことを意識しました。私は控え目な性格だったのでイタリア人と話す機会が作れなかった日もありましたが、その時はYouTube でイタリア語の動画を観ていました。その際はどのような種類の動画が学習に向いているのか、何度も試行錯誤を繰り返しました。
聞き取りの課題が改善されていった頃には、イタリア人と同じテンポで話せるように意識しました。同じテンポとは、発話のタイミングや話すスピードなどのことで、できる限りネイティブスピーカーのように話せるように試みました。そのためには、文法的に間違ってもいいので思ったことをすぐに口に出したり、止まることなく流暢に話そうとしたりしました。これも最終的には、ネイティブスピーカーレベルではなくとも留学開始時と比べると、かなり速いテンポかつ大きな文法的間違いをすることなく話せるようになったと感じています。
一番困難だったこと
一番困難だったことは、イタリア人と仲良くなることです。コミュニケーションの仕方や相手との距離感が日本人とは異なるので、それに適応することが一番困難でした。
彼らにとって自然な連絡の頻度やスパン、距離感は最後まで掴めず、悔しい思いをしました。相手の様子を見ながら連絡の頻度や距離感を調節していましたが、このような問題を乗り越えるためにも、語学力以外の高いコミュニケーション能力が必要だと痛感しました。
彼らにとって自然な連絡の頻度やスパン、距離感は最後まで掴めず、悔しい思いをしました。相手の様子を見ながら連絡の頻度や距離感を調節していましたが、このような問題を乗り越えるためにも、語学力以外の高いコミュニケーション能力が必要だと痛感しました。
チームでのコミュニケーション
イタリア留学の最後の2カ月くらいは、現地の友人とコートを借りてサッカーやフットサルをするようになり、それも良い経験となりました。試合中に指示や声かけをしながらプレーすることは、ただ談笑したり一緒に出かけたりする時のようなコミュニケーションとはまた違った難しさやコツがあり、それを身をもって学ぶことができました。試合中の動きの中で指示や声かけを行う際は、速く短くかつ分かりやすく会話することが必要で、難度の高いコミュニケーションでした。初めは上手くできませんでしたが、数回試合を繰り返すうちに段々と試合中の意思疎通が容易になっていきました。
帰国する1カ月ほど前には学生団体が主催するフットサル大会に参加しました。大会は本格的で、前回大会のチームがそのまま参加し、審判も素人ではありませんでした。試合中は怪我をするくらいの激しい接触が常にあり、暴言なども頻繁にありました。私はその大会に、日本人の友人と一緒に個人として参加し、その日初めて会ったイタリア人、エジプト人、アルゼンチン人と即席チームで出場しました。すでに試合中の指示やコミュニケーションに割と慣れており、高校時代にサッカー部に所属していた時以来の本気の試合だったのでとても楽しかったです。何より、試合を重ねるにつれてプレーヤーとしてチームメイトから認められ、それを直接言葉で伝えてくれたことが一番嬉しかったです。
帰国する1カ月ほど前には学生団体が主催するフットサル大会に参加しました。大会は本格的で、前回大会のチームがそのまま参加し、審判も素人ではありませんでした。試合中は怪我をするくらいの激しい接触が常にあり、暴言なども頻繁にありました。私はその大会に、日本人の友人と一緒に個人として参加し、その日初めて会ったイタリア人、エジプト人、アルゼンチン人と即席チームで出場しました。すでに試合中の指示やコミュニケーションに割と慣れており、高校時代にサッカー部に所属していた時以来の本気の試合だったのでとても楽しかったです。何より、試合を重ねるにつれてプレーヤーとしてチームメイトから認められ、それを直接言葉で伝えてくれたことが一番嬉しかったです。
留学中の就職活動について
冒頭に書いたように、私は留学開始時に3年次生で、大学を4年間で卒業して日本企業に就職することを考えていたので、留学中に就職活動も行っていました。
オンラインでの会社説明会やインターン等に参加し始めたのは11月初旬で、留学を始めて約1カ月経った頃でした。その後は色々な企業や業界について調べたり、自己分析等を続け、3、4月ごろから本格的に選考に応募し始めました。選考の序盤の段階ではオンラインが多かったので、イタリアにいても問題なく選考を受けることができました。ただし時差による負担は大きく、イタリア時間の夜中に面接をすることが基本になるので、体調や授業を考えてあまり詰め込みすぎないようにする必要はありました。
大体の企業は最終選考のみ来社で行うことが多いので、留学中に最終選考の前の段階までオンラインで行い、最終選考のみ帰国後に行えるようにしました。その場合は、最終選考が帰国後になるように応募するタイミングを逆算して考えました。
7月初めに帰国した後、4社と対面での面接を行いました。そのうちの3社は最終面接で、留学中からオンラインで面接を行っていました。そして8月末に、製造業の企業に就職することが決まりました。
オンラインでの会社説明会やインターン等に参加し始めたのは11月初旬で、留学を始めて約1カ月経った頃でした。その後は色々な企業や業界について調べたり、自己分析等を続け、3、4月ごろから本格的に選考に応募し始めました。選考の序盤の段階ではオンラインが多かったので、イタリアにいても問題なく選考を受けることができました。ただし時差による負担は大きく、イタリア時間の夜中に面接をすることが基本になるので、体調や授業を考えてあまり詰め込みすぎないようにする必要はありました。
大体の企業は最終選考のみ来社で行うことが多いので、留学中に最終選考の前の段階までオンラインで行い、最終選考のみ帰国後に行えるようにしました。その場合は、最終選考が帰国後になるように応募するタイミングを逆算して考えました。
7月初めに帰国した後、4社と対面での面接を行いました。そのうちの3社は最終面接で、留学中からオンラインで面接を行っていました。そして8月末に、製造業の企業に就職することが決まりました。
まとめ
留学するか迷った時もありましたが、行ってよかったと思いました。日本人にはない価値観や文化を持つ人がいる中に身を置くことで、こんな人がいるんだ、こんなことがあるんだ、と今まで出会わなかった経験ができ、その結果として人としての幅も広がったと思います。
この経験を仕事や今後の人生に生かしていきたいです。
この経験を仕事や今後の人生に生かしていきたいです。