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インタビューに応じるソフトバンクの甲斐野央投手(撮影・長嶺麻子)
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インタビューに応じるソフトバンクの甲斐野央投手(撮影・長嶺麻子)
プレミア12では日本代表として好投し、初優勝に貢献したソフトバンクの甲斐野央投手=台湾・桃園国際野球場
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プレミア12では日本代表として好投し、初優勝に貢献したソフトバンクの甲斐野央投手=台湾・桃園国際野球場

 今季、ルーキーながら65試合に登板してプロ野球ソフトバンクの3年連続日本一に貢献した甲斐野央投手(23)=兵庫県西脇市出身。常勝軍団のセットアッパーを担い、日本代表も経験するなど、プロ1年目から存在を誇示した。充実のシーズンを振り返り、快速球の原点や来年の東京五輪への思いを語った。(聞き手・山本哲志)

 -ドラフト1位で入団し、新人王を同僚の高橋礼投手と争った。

 「(入団時は)だいたいみんな『狙う』と言うが、本当に新人王争いができるとは思っていなかった。結果的には取れなかったが、驚いている」

 -阪神の近本光司外野手や西武の松本航投手ら同郷の“ドラ1”も活躍した。

 「同じ兵庫出身の同期生の結果は気にするし、負けたくない。チーム内からも『兵庫県すごいな』と言われてうれしかった。その半面、僕ももっと頑張らないと」

 -開幕戦の延長十回からマウンドに上がり、初登板初勝利。

 「オープン戦でいい数字を残せていない中でも1軍に残してもらった。すごく緊張してマウンドでも頭は真っ白。まさか十回、十一回と西武打線を抑えられるとは。あれで勢いに乗って13試合連続無失点という(新人)記録をつくれた。最初がなかったら今の僕はいないと思う」

 -長いシーズン、体への不安は。

 「正直あった。大学とは試合数が違うし、移動がある。レベルの高さに加え、移動の負担という厳しさも経験した。3連投をさせないなどケアしてもらっていたので、来年は3、4連投でもできる体づくりをしたい」

 -最速158キロを誇る豪腕の源はどこに。

 「高校時代は足が遅かったので、大学で速くしようと思った。普通は『体を軽くしよう』とか『足の回転を速く』とかよく言うが、逆に太ったれと。瞬発系の練習をめちゃくちゃして、ウエートも。太ったら急に足が速くなって、球速も1年で140キロ後半、2年で150キロが出た。同級生の上茶谷(DeNA)と梅津(中日)とでいろんな情報をかき集めてやっていた。3人ともめっちゃ野球好きなんで、本当にいい関係だった」

 -プロでも貪欲に学び続ける。

 「押しつけはされないが、いろいろ教わった。壁当てをワンバウンドで投げたり、スタンドの階段を使って投げたり。投球にまとまりができ、回転数も少し上がった。『まだまだ伸びしろあるよ』とも言われたんで、それを生かすのも自分自身」

 -2年目に向けて。

 「防御率2点台。そうすれば50試合は投げられると思う。(大台の)160キロは投げたい気持ちはあるが、それで打たれたら意味がない。今年以上の成績を残した上で、自然と付いてきてくれたらうれしい」

 -東京五輪への思いは。

 「まずはシーズンが先に来る。リーグ優勝ができなかったので、チームが勝てるピッチングを第一に考える。でも五輪は一生に残る大会だし、次のオリンピックは(開催種目から)外されてしまう。入りたいという気持ちはある。選ばれれば日本の勝利のために貢献したい」

【かいの・ひろし】1996年生まれ。西脇市立黒田庄中から東洋大姫路高、東洋大を経てドラフト1位でソフトバンクに入団。ブルペン陣の一角を担い、登板65試合で8セーブ、26ホールド、防御率4.14。今秋の国際大会「プレミア12」でも5試合無失点で日本の初優勝に貢献した。187センチ、86キロ。右投げ左打ち。

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