県議選で「県内随一の激戦区」といわれる藤沢市選挙区では、定数5に対し、7人(現職5、新人2)が出馬した。前回の10人に比べると減ったが今回も県内最多。主要政党がほぼそろい踏みした格好だが、与野党対決の構図に加え、前回衆院選の波紋も広がり、先行きが見通せない状況だ。
「政治に身を置く者にとって『火事は最初の5分、選挙は最後の5分まで』という言葉がある。それだけ一生懸命やらなければ勝てない」
新元号発表を翌日に控えた3月31日。菅義偉官房長官は自民党の現職・市川和広氏の決起集会に駆け付け、約20分にわたって応援演説を繰り広げた。重要閣僚が応援に入ることは激戦区を意味する。
4年前の前回、同選挙区で初めて3人の擁立に踏み切った同党だが、結果は2議席にとどまった。そのため、今回は公認を市川氏と国松誠氏の現職2人に絞った。4期目の挑戦となる国松氏は、出陣式に集まった支援者約150人を前に「力を貸してほしい」と頭を下げた。党関係者の一人は「2017年の衆院選12区(藤沢市、寒川町)で自民は負けている。票の掘り起こしを怠れば、2議席確保も厳しくなる」と危機感を口にする。
先の衆院選は、立憲民主党の阿部知子氏が告示1週間前の結党にもかかわらず支持を拡大。自民・星野剛士氏らを退け、念願の小選挙区当選を果たした。
その阿部氏が応援するのが、藤沢市議を2期務めた立民の新人・脇礼子氏だ。昨年6月に脇氏が党の第1次公認候補予定者となって以降は共に街頭に立つなど“二人三脚”をアピール。阿部氏は「安倍政権の横暴を止めるため、反自公で3議席を取る」と意気込む。
一方、同じ野党でも県議会副議長を務める現職・斎藤健夫氏の陣営は複雑な表情を浮かべる。前回は民主党唯一の候補として出馬し上位当選したが、旧民進党の分裂に伴い、今回は国民民主党から出馬。陣営幹部は「反自民の票を食い合い、共倒れになることだけは避けたい。組織票を固めるだけではなく、新規の票を開拓しなければ」と空中戦に注力する。
同選挙区は15年までの過去4回は、自民2、民主1、公明党1の“指定席”で、残り1議席はそのときの情勢で入れ替わるという状況が続いている。
それでも危機感を募らせているのが公明だ。現職・渡辺均氏は教育支援制度の充実などを訴え5期目を目指すが、「過去に比べて固定票が落ちている。厳しい状況」と陣営幹部。党国会議員らが応援に駆け付け、票の掘り起こしに努める。
また、前回は自民公認だった新人・松長泰幸氏は無所属でリベンジを狙う。3期務めた市議の実績をアピールし、保守層への浸透を図る。
前回は党躍進の風に乗って「残り1枠」に食い込んだ共産現職・加藤なを子氏も、議席維持を目指して党首級の応援演説などを予定している。
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