認証局の技術は、暗号技術の中の「公開鍵暗号」という方法を用いています。公開鍵暗号という技術は、以下のような特殊な特性を持っています。
- 対となる2つの暗号鍵を作成します。この対の鍵を仮に鍵Aと鍵Bと呼びます。
- 鍵Aで暗号化した電子情報は、鍵Bでしか復号できません。逆に、鍵Bで暗号化した電子情報は鍵Aでしか復号できません。
- 鍵Aと鍵Bのうち、どちらかは本人のみが扱えるように厳密な管理の上で保管しますが、もう一方の鍵は誰でも使えるようにインターネット等に公開します。
- 厳密に管理された鍵を「秘密鍵」、公開された鍵を「公開鍵」、と呼びます。(ここでは、鍵Aが秘密鍵、鍵Bが公開鍵とします)
この作成される鍵のうち、秘密にする鍵Aは「電子証明書」と呼ばれていて、多くは厳格な管理をするために、IC(Integrated Circuit:集積回路)チップ内に格納されています。昨今のクレジットカードやキャッシュカードに金色のチップ(ICチップ)が付いていますが、そのチップが付いたカードがICカードです。
イメージにすると次のようになります。