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「謎の日本人サトシ」を追うゲームが14年の時を経て解決。その軌跡を追うドキュメンタリー『謎の日本人サトシ~世界が熱狂した人探しゲーム~』がNHK BSで1月21日22時に放送へ

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 NHKは、実際にあった14年間解決しなかった「人探しゲーム」を題材にしたドキュメンタリー『謎の日本人サトシ~世界が熱狂した人探しゲーム~』を1月21日(金)夜22時から放送する。

 チャンネルはNHK BSプレミアム、NHK BS4K。放送時間は22時00分から23時00分。またNHKオンデマンドでも1月22日(土)より配信する。

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(画像は謎の日本人サトシ~世界が熱狂した人探しゲーム~ – NHKより)

 『謎の日本人サトシ~世界が熱狂した人探しゲーム~』は、イギリスの代替現実ゲーム『Perplex City』にて提示されながらも14年間誰も解くことができなかった日本人サトシを探す」という問題が2020年末に解決へ至るまでの軌跡を追ったドキュメンタリーだ。

 ことの顛末自体は、このサトシを追い続けたファンサイト「findsatoshi.com」にてまとめられており、現在でも読むことができる。

※以下の記述は、詳細や結末に触れています。

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(画像はPerplex Cityより)

 発端はイギリスのゲーム会社Mind Candyが2004年(※)に展開したARG(代替現実ゲーム)『Perplex City』だ。

[1/18 14:45アップデート](※)複数のWebサイトの記載から、記事公開時は発売年を暫定的に2006年としていましたが、「ARG情報局」編集人でゲームクリエイターの石川淳一氏の情報提供により、ARG、カードの各展開時期を正しい年に修正しました。

 このゲームはWebサイトなどでの展開のほか、2005年から段階的に256種類のカードが販売されており、そこにはさまざまなパズルや問題が書かれていた。その各問題の答えは、現実世界のどこかに隠された「The Cube」と呼ばれるアイテムのヒントとなっている。「The Cube」を最初に見つけたプレイヤーには10万ポンドを進呈することが謳われた。

 プレイヤーは各カードに書かれた謎を解くため、さまざまなメディアや現実世界を探索する。そして最終的に「The Cube」はあるプレイヤーによって2007年初頭に森から発見され、専用Webサイトは2008年に閉鎖した。「The Cube」が発見された様子は、当時のBBCでも報じられている。

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(画像は謎の日本人サトシ~世界が熱狂した人探しゲーム~ – NHKより)

 ここで『Perplex City』は終了したかに思われたが、最後まで誰も解けなかった未解決のカードが3つ残っていた。このうち256種類のカードのうち、2006年に発売した最後のナンバーである「パズル#256」のカードが一部のプレイヤーから注目を集めることになった。

 そのカードには、どこかの野外で撮影した日本人と思われる男性の顔写真が映し出されており、名前は「サトシ」。そして日本語で「私を見つけなさい」と書かれている。

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(画像は謎の日本人サトシ~世界が熱狂した人探しゲーム~ – NHKより)

 この「サトシ」を撮影した場所は、背景からフランス・アルザス地方のカイゼルスベルクであることは早い段階から突き止められていたが、その後の進展はなかった。

 当時、さまざまなプレイヤーが『Perplex City』の謎を解いているとき、それぞれの謎について情報交換するWebサイトがプレイヤーによって作られていた。そのなかにサトシを追う「findsatoshi.com」というサイトが、Laura E.Hallさんによって2006年に開設されていた。

 情報共有のファンサイトは時間によってどんどん閉鎖していったが、サトシは未解決問題だっため「findsatoshi.com」は存続することになる。しかし「findsatoshi.com」にてサトシをいまだに探していることが関心を集めることはあっても、決定的な進展はなかった。

※以下の記述は結末に触れています。

「謎の日本人サトシ」を追うゲームが14年の時を経て解決。その軌跡を追うドキュメンタリー『謎の日本人サトシ~世界が熱狂した人探しゲーム~』がNHK BSで1月21日22時に放送へ_005
(画像は謎の日本人サトシ~世界が熱狂した人探しゲーム~ – NHKより)

 急展開を見せたのは2020年12月だ。Redditユーザーのth0mayさんが、AI顔認識画像検索アプリ「PimEyes」を使用して、2018年にオンラインで投稿されたサトシに似ている男性の写真を見つけ出した。それをきっかけにしてサトシと思われるより鮮明な写真やメールアドレスまで相次いで発見された。

 前述した「findsatoshi.com」の管理人であるLaura E.Hallさんがそこにメールを送ると、その男性は自分がサトシであることを認めた。こうしてサトシのカードのリリースから14年もの謎がついに解かれたこととなった。

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(画像は謎の日本人サトシ~世界が熱狂した人探しゲーム~ – NHKより)

 「findsatoshi.com」には、ついに見つけ出されたサトシさんのコメントも出されており、カードゲームのことを完全に忘れていた」としつつ、自分を見つけ出そうとしてくれた多くのプレイヤーに感謝を述べている。

 もともとカードの問題を作ったクリエイターは、「すべての物事の関連性は6ステップ以内につながっている」とする、仮説「六次の隔たり」をもとにサトシを見つけ出すことが想定していた。だが、結果としてAI顔認識アプリという最新テクノロジーが決定打となり、サトシは発見されることになった。

 ドキュメンタリー『謎の日本人サトシ~世界が熱狂した人探しゲーム~』では、このユニークなゲームの顛末を紹介。さらなる事態の詳細にも触れられるようだ。番組は、NHK BSにて1月21日(金)22時に放送予定なので、気になった人は視聴してみてはいかがだろうか。

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ライター
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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