『ストリートファイター 6』で格ゲー体験が変わった。その理由を聞いてほしい

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  • author 小暮ひさのり
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『ストリートファイター 6』で格ゲー体験が変わった。その理由を聞いてほしい
Image: CAPCOM

俺より強いやつに会いに行く必要はあるのか?

格闘ゲームとしてはあまりにも有名な「ストリートファイター」シリーズ。その最新作が『STREET FIGHTER 6(以後スト6)』

さまざまなゲームやエンタメがあふれる中で、「新しい時代の格闘ゲーム」を切り開くべく登場したタイトルは期待感も高く、リリース時に僕はこんな思いを記事にしました。

『ストリートファイター 6』で、きっと格ゲー体験が変わる。その理由を聞いてほしい

ゲームジャンルは「ストリートファイター」。いよいよ2023年6月2日、対戦格闘ゲームの大ムーブメントを作り上げた「ストリートファイター」シリーズの最新作である...

https://www.gizmodo.jp/2023/06/camcom-street-fighter-6-will-change-kakuge-experience.html

ざっくりまとめるとスト6には、

・コマンド入力が難しくてもボタンひとつで必殺技が出せる

・アバターを育てて世界を探索できるストーリーモードがある(しかもそのキャラで戦える)

・柔軟な設定項目で、ハンディキャップのある人もプレイしやすくなっている

・総じて「格闘ゲームを再び広めよう」という熱意を感じる

といった、「さぁ、新作だ。殴り合え」といった暴力イズジャスティスとはまた違うゲームが、丁寧に作られていたのです

その世界、発売から半年でどうなったのか? 改めて文字にしてみようと思います。あらかじめお断りしておきますが、主に格闘ゲームの広がりについての視点がメインです。


1.こんなに格ゲーがエンタメ化するなんて思ってもいなかった

イベントきっかけでプロ格闘ゲーマーとストリーマー/VTuberのコラボもよく行なわれるように
Video: Daigo the BeasTV/YouTube

まず驚いたのがゲームの盛り上がりです。

Vtuberや実況者、これまで他のゲームで盛り上がっていた人たちも、『スト6』面白そうだぞ!と、続々と入ってきてくれたのが本当に衝撃的。

しかもプレイして実況して、視聴者もそれを見てコメントして一緒になって楽しんで…! と、格ゲーがまるで一体感のあるライブのように盛り上がっているのです。

これまで格闘ゲームの配信で盛り上がるのって、大きな大会。もしくは一部のトッププレーヤーの配信くらいでしたけど、今ではぽこじゃかと大会が企画・開催されるほどエンタメ化

ゲームジャンルの中で「格闘ゲーム」が先細りになっていくのを実感していた、格ゲー歴30年のおじさんな僕からしたら、嬉しさで自然と涙がこぼれ落ちます。


2.格ゲーのユーザー数がリアルに増えたことを実感している

SNSを眺めていると、10代20代といった若い世代や、昔格ゲーやってたよ!という復帰勢も含め、本当に幅広い層が『スト6』しているんです。

大きな広がりを見せて、ひとつの遊ぶ手段、コミュニケーション手段として成立していて、目指していたであろう「いろいろな人が触れやすい格闘ゲーム」にちゃんとなっているんだなを実感しました。

スクリーンショット2023-12-2716.22.11
Image: CAPCOM

ワンボタンで必殺技が出る「モダン」操作の戦略に苦手意識を持つ声も聞こえますが、格ゲー全体の導入ラインを下げたと考えると、カプコンの英断だったと思います。


3.「対戦ありがとうございました」が優しくて嬉しい

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Image: CAPCOM

ゲーム内のヴァーチャルゲーセン「バトルハブ」では、さまざまなファイターがゲーセンの台を囲んで対戦できるのですが、対戦後に

・「対戦ありがとうございました」

・「GG(グッドゲーム=いい試合だった!)」

とか、定型文だとしても挨拶が飛び交うのが、なんだか、とっても優しい世界。

まぁ、実際は「この◯◯野郎がッ、次こそぶっ◯◯◯! いいですね!」みたいにハラワタ煮えかえっていると思うんですけどね。でも、それをグッと抑えて「対戦ありがとうございました」を言えるみんなが偉い。


4.読み合いが回るゲームシステムもよくできていて面白い

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Image: CAPCOM

システム的にはちょっと複雑です。でも、状況ごとにリスク・リターンの読み合いがちゃんと回るようになっていて、すごくよくできていると思いました。

そりゃあ昔のゲームに比べると見るゲージも増えましたし、状況判断が難しいところも感じます。でも、常に100点の答えを出さなくても対戦は楽しめますし、キャラのバランスも悪くないと思いますね。

正直、強キャラは居ます。

プロシーンを見るとキャラが偏るところもありますが、このキャラかっこいい! とか、このワザを決めたい!とかのカジュアルな理由で好きなキャラ使っていいと思いますよ。


俺より強いやつに会いに行く必要はない。楽しさを求めて遊んでみてよ

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Image: CapcomChannel/YouTube

かつての格闘ゲームは、強くなることがゴールでした。

コンボの基礎練習して、読み合いで強い選択肢を選べる格ゲー力を鍛えて、俺より強いやつに会いに行く。…が、格ゲー上手くなるためのルートで、それがメインコンテンツ。

でも、今はプロを目指そうとか思ってないなら、別にそんなことしなくていいですからね。

楽しいと思ったキャラ使って、楽しくプレイして、そこの人たちと体験を共有して。「あー楽しかった! じゃあ、推しの実況見るか〜!」くらいの感覚でも全然楽しめますから、この『スト6』という格闘ゲームの新しいムーブメントは。

話題作『ストリートファイター6』を始めるために必要なもの

戦う前にやるべきこと、まとめました。公式世界大会の1位賞金が100万ドル(日本円換算約1億4000万円)。国内でも、Vtuberと配信者・プロゲーマーとを交え...

https://www.gizmodo.jp/2023/12/how-to-start-street-fighter-6.html

Source: カプコン