空中浮遊するインタラクティブ物体。未来の3DインターフェースをMITメディアラボが発表(動画)

    • X
    • Facebook
    • LINE
    • はてな
    • クリップボードにコピー
    • ×
    空中浮遊するインタラクティブ物体。未来の3DインターフェースをMITメディアラボが発表(動画)

    子供の頃に思い描いた未来の世界。それがSF映画から飛び出して現実のモノになる瞬間って、いつもワクワクしますよね。

    タッチスクリーンや音声認識、ジェスチャー操作など、ここ数年でコンピュータの新しい入力インターフェースも身近なものになってきました。そんな中、入出力のインタラクション(相互作用)を備えた空中浮遊物体の3Dインターフェースシステムが、MITメディアラボから発表されています!

    ZeroN」と呼ばれるこのシステムは、視覚トラッキングシステム、プロジェクター、球体操作用の電磁石を統合的にコントロール。また、人とのインタラクションを効率よく処理できるように、動的メモリの確保を持続的に行うよう設計されています。

    さて、このシステムが持つ三次元空間では、スチール球体を動かして人とコンピュータがコミュニケーションできるようになっています。たとえば、人がこの空間内で球体を動かすとコンピュータがその動きを記憶し、球体の浮遊コースを瞬時にプログラミング。そして球体から手を離すと、今度はその球体が宙に浮かんだまま正確な動きを再現してみせるのです。

    球体の座標を動的かつ正確にコントロールできるということは、浮遊する球体に対してプロジェクターで映像を投影できるということでもあります。だから、地球儀を置いて球体を月の軌道上に浮遊させ、動く座標をもとに月の表面がどう見えるか投影ことだってできちゃいます。

    いやーーー。これはスゴいっ。

    そんなZeroNシステムですが、「動かす」だけでなく「留める」能力も持ち合わせている優れモノ。一定の場所に球体を浮かべるようにプログラミングすれば、球体を棒ではじいても自動的に元の場所に戻ってくるんですね。また、0.18重力ポンド(80重力グラム)の力で引っ張ってもびくともしません。

    さらに、この動画ではバーチャルカメラとしての使い方も提案されています。小さな建築モデルの上に球体を浮かべて動かすと、その位置関係をもとに「見えているはずの光景」をスクリーンに映し出してくれます。空中を自由に舞う球体から、現実では見られない世界を探索するとか、めちゃくちゃアツい!

    無限の可能性に満ちたこのインターフェース。今後どのように発展していくのか非常に楽しみですね!

    Rumi(Andrew Tarantola/米版