北九州市のマクドナルドで中学生男女2人が刺され、15歳の女子生徒が死亡した事件。犯人は、いまだ逃走を続けている。そんななか、福岡県内の複数の自治体に、“犯人を名乗る人物”から脅迫文が届いていたことが分かった。
警察は“土地勘のある人物の可能性もある”とみて捜査
福岡・北九州市のマクドナルドで、中学生の男女2人が刺された事件で亡くなった中島咲彩さん。
記者リポート:
出棺の時刻となりました。亡くなった咲彩さんの棺が霊柩車へと乗せられます。
17日午前11時から中島さんの告別式が営まれ、親族や同級生が最後の別れを惜しんだ。
16日夜の通夜では、参列した同級生から悲しみの声が聞かれた。
亡くなった中島さんの同級生:
最初びっくりして、ああ咲彩ちゃんなんだなと思ってめっちゃ悲しかったです。本当に皆のムードメーカーみたいな感じです。すごく優しい子でした。
被害に遭った2人が通っていた中学校では、17日から登校が再開された。
警察が上空からも警戒を続ける中、生徒は保護者の車に送迎されるなどして登校していた。
中島さんらが通っていた中学校の保護者:
(娘は)小学校からの同級生だったので、本人もショック受けてて、きょう本当は「登校したくない」って言ってたんですけど。
「なんで咲彩じゃないとダメだったんかな」って、本人も家で泣いていた。
市の教育委員会によると、市内の学校などでは、16日4168人、17日も2124人が事件への不安などを理由に登校を控えていて、影響が広がっている。
事件発生から間もなく丸3日が経過。男の行方を追う捜査員の姿は、現場すぐ近くの住宅街にあった。
黄色いサンダルのようなものを履き、軽装で逃走した男について、警察は“土地勘のある人物の可能性もある”とみて捜査している。
近隣住民に広がる不安の声
事件が起きたマクドナルドの裏側は、一軒家や集合住宅が連なる団地が広がっている。
住民にも不安が広がっていた。
地元住民:
いやいや、この辺でしょ。だってサンダルでしょ?遠くから来てサンダルですかね、動機は分からないけど。
地元住民:
マンモス団地って言われるくらい(人が多い)。
地元住民:
軽装っていうので、近くに住んでるんじゃないかってちょっと思ってて…。
記者リポート:
このあたりは街灯がありませんね。夜になると暗いということです。建物が多くあって、生け垣があって、いろんな遮蔽物があって、視界が遮られる様子ですね。
現場周辺の公園からは人の姿が消え、ひっそりとしていた。
地元住民:
もう先生からも外には出るなって言われているようで、全く(人の)姿を見ないです。声も聞かないですからね。
事件当日、現場から150mほど離れた団地内の公園では、刃物を持った不審人物の目撃情報もあった。
母親:
(子供が)「公園で包丁を持った人がおったよ」って感じで。
小学生児童 :
(Q.何時くらい?)
(昼の)1時から5時くらいです。
母親:
怖かった?すぐ逃げたんやろ?
小学生児童:
すぐ逃げた。怖かったんです。
住民からは、男の情報を公開してほしいとの声も出ている。
地元住民:
すぐ捕まりそうな感じやったけど。(情報が)あまりにも少なすぎる、(情報が)無いっていうか。
地元住民:
警察がもうちょっと情報を出してくれたら…。
“犯人を名乗る人物”からの脅迫文が…
さらにこの事件に関連し、福岡県内の複数の自治体に16日、“犯人を名乗る人物”からの脅迫文が届いていたことが分かった。
脅迫文は「北九州で中学生2人を刺したのは自分だ。12月20日までに登下校中を狙って小・中学生複数人を包丁で刺し殺す」とした上で、大手銀行の札幌支店の口座番号とともに、「1千813万円を振り込め」と記載されていたという。
いたずらの可能性もあるが、各自治体は警察に通報し、登下校中の見回りを強化するなどの対策をしている。
(「イット!」12月17日放送より)