毎週のようにVTuber関連のライブやイベントが開催されている2019年の秋。
明日10月6日(日)には、人気バーチャルアイドルときのそらがVeats Shibuyaで1stワンマンライブ『Dream!』を開催する。

ときのそらと、親友で裏方の友人A(えーちゃん)の対談後編では、二人で目指してきた目標への大事な一歩であるファーストワンマンライブ直前の思いなどを語ってもらった。

(前編はこちら
バーチャルアイドルときのそらと親友で裏方友人A「Dream!」前日対談「ペンライトが欲しい」
ときのそらの衣装などをデザインしたイラストレーターおるだんによる、ときのそら1stワンマンライブ『Dream!』のメインビジュアル。優しく包み込むような笑顔と神々しい雰囲気が印象的

私がずっと見てきた「ときのそら像」の反映されたライブにしたい(友人A)


──友人Aさんは、以前のインタビューで、ファーストアルバムの制作時にはプロデューサー兼ディレクターのような立場だったと仰っていましたが、ワンマンライブにはどういった立場で関わっているのですか?

友人A ワンマンライブに関しても同じような形で関わらせていただいてます。もちろん、全部が全部、私だけでやっているわけではなくて、いろいろな方に協力していただいているのですが、何かを決めるときの判断は、できるだけするようにしています。やっぱり、「ときのそら ファーストワンマンライブ Dream!」という名前がある以上は、私が昔からずっと見てきた「ときのそら像」の反映されたライブにしたい。それって、本当に最初から今までのときのそらを、近くで見ている私だからできることなのかなと思うので。演出やセトリなども含めて全般的に、私が一から監修しています。

──二人で、どんなライブにしたいかを話す機会は、やはり多いのでしょうか?

友人A 何よりも、そらともさんに満足してもらえるライブにしたいという気持ちは二人とも同じですね。

そら うんうん。

友人A セトリや演出などに関しては、そらからこういう風にしたいという意見をもらいつつも、細かなところはけっこう任せてもらっている気がします。

──そんな中でも、そらさんから具体的に「こんなことをしたい!」とか、「こんなライブグッズは欲しい!」などと提案したことがあれば、ライブのネタバレにならない範囲で教えてください。

友人A そらは、前からずっと「ペンライトが欲しい」って言ってたよね。

そら そうなんです! ライブと言えばペンライトってイメージがあったし、どうしても、(オリジナルの)ペンライトをそらとものみんなに振って欲しくって。

友人A だから、ビクターさんとの打ち合わせでも、私から「絶対にペンライトは作ってください」と相談していました。
これは完全に裏話になるんですけど。グッズの中でもオリジナルのペンライトは特に製作に時間がかかるものだったみたいで結構厳しかったのですが、「ペンライトだけは絶対にお願いします!」と言っていました(笑)。
バーチャルアイドルときのそらと親友で裏方友人A「Dream!」前日対談「ペンライトが欲しい」
会場のVeats Shibuyaでは、ときのそらのシルエットが描かれた公式オリジナルペンライト(3500円)や、『Dream!』Tシャツ(3500円)など、1stワンマンライブを記念したグッズも数多く販売

──他のグッズと同じタイミングに発注したのでは間に合わないものだったのですね。でも、無事に発売されるようで良かったです。

そら 豪華なペンライトができましたー。わたしも、4、5本欲しいってずっと言ってます(笑)。壊れたとき用に。

──そらさんの夢がまた一つかなったわけですね。

そら やったー。

友人A 先ほど、お話ししたように、そらともさんに満足して欲しいという思いがありつつ、私の目線から言うと、そらがやりたいと言ったことをなるべく実現させたいという気持ちは大きいので。ペンライトは、うっかりギリギリになって、ちょっとバタバタしましたけれど(笑)。

──ペンライトは、当日使うだけでなく、ライブの記念にもなりますしね。


そら わたしもライブで記念に買うのはペンライトってタイプです!
バーチャルアイドルときのそらと親友で裏方友人A「Dream!」前日対談「ペンライトが欲しい」
ときのそらと友人AのSDイラスト。ライブ会場では、このイラストを使用した『Dream!』SDアクリルキーホルダー(1500円)も販売

『でいどり〜む』に関しては、みんなのライブにお呼ばれした感覚(そら)


──ワンマンライブ『DREAM』当日の昼間には、同じ会場で開催される『ホロライブ オン ステージ -でいどり〜む-』にも出演します。夜のワンマンの前に、ホロライブの仲間と一緒にステージに立てることについては、どのようなお気持ちですか?

そら 『でいどり〜む』に関しては、みんなのライブにわたしもお呼ばれしたみたいな感じなので。「1日2本のライブを頑張ります!」というよりは、ワンマンの前に仲間のお祭りに参加させてもらうみたいな感覚です。仲の良い子と一緒にステージに立てるのは嬉しいし、先にステージに立てることで、ワンマンに対してのプレッシャーがちょっと減るかなという気もするので、すごく楽しみですね。
バーチャルアイドルときのそらと親友で裏方友人A「Dream!」前日対談「ペンライトが欲しい」
10月6日(日)の13時30分からVeats Shibuyaで開催される『ホロライブ オン ステージ-でいどり〜む-』では、ロボ子さん、夜空メル、さくらみこ、AZKiらホロライブの仲間たちと共演

友人A そらは、喋っていると緊張しないタイプなので良いことだと思います。黙ってると、緊張するんだよね?

そら うん。ひたすら喋ってたい(笑)。しんとしてると、周りから見えない圧を感じるので、喋って緊張を紛らわせたいんです。

友人A そうだったんだ(笑)。私は喋ってると緊張するタイプなんですけど、そらは、昔から、本番前もずっと喋ってるタイプでなんです。私やスタッフさんに話しかけたり。

──機械の準備などをしているときに、話しかけられると操作を間違えたりしそうですが……。

友人A 私も、よく生放送前に話しかけられて間違えてました。
パソコンに違うコードを繋げたりして(笑)。

そら めっちゃ面白かった。

友人A 「ちょっと待って! 今、準備してるから、3秒だけ待って!」って。

そら でも、「1、2、3」ってカウントしたり。

──その3秒さえも黙ってくれない。

友人A 本当にずっと喋ってるんですよね。びっくりするくらい。

そら わたしが喋らなくのは、倒れる時だね。

友人A 喋れないと、具合が悪くなっちゃうんだ?

どこで観ている人にも「楽しかった!」と言ってもらえるライブに(そら)


──初めてのワンマンライブを、「アーティストときのそら」にとって、どんなライブにしたいと思いますか?

そら 最終的な目標に行くまでの通過点の一つではあるんですけれど、皆さんの前で初めて1人でやるという本当に記念すべきライブでもあるので。今回のライブが集大成とまではいかなくても、「ときのそらって、こういうアイドルなんです!」ということが伝わるようなライブになると思いますし、これからの私を決めて行くライブなのかなって。なので、みんなに向けての自己紹介になるようなライブになると良いなって思っています。もちろん、ずっと応援してくれているそらともさんにも、改めてアイドルとしての私を紹介できるようなライブにしたいって気持ちがあります。

──えーちゃんさんは、親友であり裏方として、どんなライブを見たいし、その実現を支えたいと思っていますか?

友人A 裏方として答えるなら、成功させてファンの皆さんに「ときのそらのファーストワンマンライブって、これが正解だったよね」と思ってもらえるような、期待に応えるライブにしたいという気持ちが一番です。
そらとも第一号としての立場で答えるなら、そらが悔いなくライブを楽しめて「楽しかった!」と言ってくれたら、それで良いみたいな気持ちですね。それで、これからもまだまだ続いていく活動に向けての自信をつけてくれたらな、と思います。

──「Dream!」は、池袋HUMAXシネマズでのライブビューイングや、ニコニコ生放送での有料配信も決定しています。より大勢のファンの人にライブを観てもらえるようになったことについての感想も教えてください。

そら 本当にありがたいことに、Veats Shibuyaさん分のチケットが大好評で、それがきっかけでライブビューイングやニコ生が決まったので、たくさんの方に期待していただいているのが嬉しいのと同時に、全部の会場を集めたら、すごい人数になると思うので、どの会場の人も楽しめるようなライブにしなくちゃという気持ちが芽生えました。Veats Shibuyaさんがメインの会場にはなるのですが、ライブビューイングやニコ生で観て下さる人も、ライブを観てくれていることに変わりはないので。どこで観ている人にも「大満足! 楽しかった!」と言ってもらえるライブにしたいなと思います。

──Veats Shibuyaとライブビューイングのチケットは完売していますが、ニコ生のネットチケットはライブ当日でも購入可能ですね。

そら 今回のライブは、ファーストアルバムを引っ提げてのライブになっているので、アルバムの曲を生で聴いてみたいと思ってくださった方たちには、ぜひ観てもらいたいですし。ファンの人と一緒に楽しむのがライブだと思うので。ぜひ、リアルタイムの楽しさをニコニコ生放送などで一緒に楽しんでもらえたら、嬉しいです。

そらが夢に近づくサポートができたら嬉しいという気持ちです(友人A)


──先日デビュー2周年を迎えて、このファーストワンマンライブも3年目の活動の一つとなるわけですが、この3年目はどんな1年にしたいと思っていますか?

そら 3年目はライブをたくさんやりたいという気持ちが一番あります。
今もそうですけれど、ありがたいことにいろいろなイベントやフェスに呼んでいただいているので、そういう意味で、生でファンの皆さんに会う機会も多いから、みんなの前で最高のパフォーマンスをたくさんできる1年にしたいという気持ちです。実現したい夢としては、やっぱり全国ツアーとか! まだ「横浜アリーナ!」とは言えないと思うので、この1年でそれに向けて着実に積み重ねていきたいですね。全国とか、5大都市とかに行って、各地のそらともさんに会ってみたいです。それと合わせて、新しいアルバムとかも出せたら良いなと思います。

──そんな大きな目標を聞いて、裏方のえーちゃんさんとしては、どのようなお気持ちですか?

友人A 私が走り回るだけで実現することであれば、もちろん、いくらでもサポートするよ、と思っているので。アイドルとしての夢をどんどん追いかけていくそらの横で一緒に走りつつ、ファン目線でも応援しているという今の立場でずっと居続けたいなと思っています。まず、そらがそんなに大きな夢を具体的に語ること自体、初期では有り得なかったので。「横アリに行きたい」と言ってはいましたけれど……。例えば、最初の頃、「キズナアイさんとコラボしたい」とか夢のように語っていたことが実現したり、そういう姿を間近で見られることは、すごく嬉しいです。ただ、自分としては、裏方という存在の私が今みたいに表に出てきたりするのって、アイドルやファンの方の立場から見ると、あまり必要無いことなんじゃないかなって思ったりすることもあって。でも、「いて良かったな」と思ってもらえるように、そらが夢に近づくサポートができたら嬉しいという気持ちです。

──「いて良かったな」と思ってもらえるように、というのは、そらさんから? それとも、そらともから?

友人A どっちもですね。
もちろんそらは、前から「えーちゃん、えーちゃん」って頼ってくれて、いろんなことも「一緒にやろうよ」と言ってくれているので。

そら うん。

友人A それは、ありがたいことなんですけれど。自分は、アーティストやパフォーマーとしてのそらの役にちゃんと立っているのかな、って思うことはあります。だから、そらともさんからも、ときのそらの活動の一部になっていると思ってもらえたら、存在している意味があるのかなって思ったりはしますね。もちろん、「なってるよ」と言って下さる方はたくさんいるのですが、そう思い続けてもらえるように、謙虚に頑張っていきたいです。

──当たり前のことを確認するような質問になりますが、えーちゃんさんが一緒に頑張っていることは、そらさんにとっても刺激になったり、支えになったりしているところは大きいですか?

そら もちろん大きいですね。最初からずっと一緒に進んで来て。えーちゃんは、今は立場的に、私だけでなくホロライブみんなのことも見ていて。わたしもいろいろな後輩の子と関わるようになってきて。二人とも立ち位置は違うけれど、ホロライブを支える立場になっていると思うんですよね。そういう時、隣に同じ時期から一緒に頑張って来たえーちゃんがいるのといないのとでは、全然違います。

友人A そっかあ。

そら あ、えーちゃんが照れてる(笑)。

友人A 普段、二人でこういう話はしないので(笑)。

(取材・文=丸本大輔)

■ときのそら 1st ワンマンライブ『Dream!』配信情報
放送日時:2019年10月6日(日)18:00開場 / 18:30開演
視聴ページ:https://live.nicovideo.jp/gate/lv321581290
視聴チケット:
【会員】5,000pt (円)
【非会員】5500pt (円)
*生放送終了後、10月13日(日)23:59までタイムシフト視聴可。(購入期限は同日18:00まで)
編集部おすすめ