こんな名言を知ってるかい。
「女の子が銃器を持つと夢が広がる。」
(作・たまごまご。

どうもこんにちは。ヌルいミリタリーオタクのたまごまごです。どのくらいヌルいかというと、ミリタリー雑誌までは買わないけど「MC☆あくしず」は買うくらいのヌルさです。好きなアサルトライフルはG3、好きな拳銃はマウザーC96です。
「セーラー服と機関銃」をはじめ、女の子+ミリタリーの組み合わせは多くの男性のロマンであります。小説・映画・アニメ・マンガなどで、銃を持ったヒロインが大活躍する作品は無数にありますし、多くのファンが熱狂しました。有名どころだと「ガンスリンガーガール」「ブラックラグーン」「ヨルムンガンド」などでしょうか。
しかし。銃器は痛い! 死ぬ!
まあ当たり前ですけどね。銃器自体殺人のためにつくられた兵器ですもの。物騒よくない!せんそうはんたい! でも銃器+女の子はかっこいい……うっとり。
じゃあどうすればいいか?
人の死なない銃器+女の子マンガが流行ればいい!
というわけで、現在「人の死なない銃器+女の子」マンガがぷちブームです。

銃器を持って、人死にがほとんどない作品として有名なの所では「ストライクウィッチーズ」などがありますが、もっとゆるーく。何かと明確に戦うわけでもない程度のゆるさで楽しみたい。
今回は今注目の話題作を三つ紹介いたします。
 
青春しながらサバゲする!『特例措置団体ステラ女学院中等部 C3部』
C3部と書いて「シーキューブ」と読みます。ヒロインの蓮都(れんと)はお嬢様中学校に入学し、素敵な先輩達との出会いを夢見て美術部に入部しますが、そこはコミケに向けてマンガを描く、実質マン研でした。と思ったらそれもカモフラージュで、本当の姿はエアガン装備に身を包んで学園警備に駆けまわるサバゲ活動だった!
ややこしいわ!
ところがこれがふんわりした4コマで描かれると、意外なほどスルッと楽しめます。ようは「学園生活」も「マンガ作成」も「サバイバルゲーム」も彼女たちに取っては同列に「楽しい」ことなんです。
ここであえて本物の銃器ではなくてトイガン・エアガンを持ってきたのはいいですね。だって絶対撃ちあっても死なないもん。え? 中学生がエアガン・トイガンなんて危ないって? 大丈夫、このあと紹介する作品はもっと物騒ですから。
コンセプトデザインがいいんです。本来ならばサバゲの時ってそれなりの汚れてもいい・防御に適した装備を全身にしないといけないんですが、彼女たち普段の制服の上に防具と銃器を持って出撃するんですよ。
ブレザーにホルスター(拳銃ケース)とゴーグルつけて、それぞれのお気に入り銃器を手にして駆け回る姿が最高にキュート!
キャラも突撃小銃タイプ、遠距離スナイパー、近接戦闘型とそれぞれ役割が分かれているのも面白い。出てくるエアガンも本当に売っているものばかりなので、サバゲ入門としてももってこいです。

銃器が人間になっちゃえばいいじゃない『うぽって!!』
今度はエアガンではなく本物の銃器です。が、ヒロイン達は銃器の擬人化という超変化球マンガがこの「うぽって!!」です。
出てくるのはアメリカM16Aの「いちろく」さん、ベルギーFNCの「ふんこ」さん、イギリスL85A1の「える」さん、スイスSG550の「しぐ」さん、と本当にあった実銃を擬人化。セーラー服でガンガンとマジ拳銃を撃ち合います。
撃ち合いますがなんせ本人達自身が銃ですから、当たっても死にません。やったね! でもかっこいいので一応防具はつけます。
本来であれば反動で女の子の体力では撃てないようなアサルトライフルでも片手で振り回せます。本人が銃ですから。
この作品が面白いのは、「キャラ=銃」の設定があるため、銃に関わる歴史や因縁がそのままマンガで反映されていることです。たとえばイギリスの小銃「L85」は幅広く使われた銃ですが、非常にジャムる(装弾不良・撃った後の弾が挟まって抜けず、次が撃てない)ことが多い上に、割れやすくマガジンも勝手に抜け落ちるという欠陥品。
その設定をそのまま生かし、「える」ちゃんは劣等生だけどがんばり屋、という熱いキャラになっています。またソビエトのAK47型とアメリカのM16型はベトナム戦争で因縁の対決をした銃器同士。闘志を燃やす対決を見せてくれます。
見せてくれますがやっぱり本人たちは銃なので、いくら撃っても死にません。安心! 「C3部」がサバゲ入門書だとしたら、こちらは有名銃器がかなり出ているので、銃火器知識入門としても役に立つと思います。

せんそうはんたい!(戦車を装弾しながら)『みりたり!』
最後におそらく今回の中で一番使用火薬量+破壊量が半端無く多い、ミリタリー4コママンガ「みりたり!」を紹介します。
ある日平凡なぼくの元に女の子がやってきて……というのは少年漫画の王道的夢物語ですが、残念ながらやってきたのはガチ銃器を身にまとい、戦車で乗り込んできた二人の少女でした。
書類ミスとゲーム知識で、偶然軍隊の傭兵として力量を発揮してしまった父のせいで、敵国から命を狙われるハメになった主人公。それを守るためにやってきた凄腕傭兵少女なのですが、街中で銃を撃ちまくるのは迷惑以外の何者でもない。しかもガチの銃火器なので、家もぶっ壊れてしまいます。
戦車を乗り回してショットガンで突撃するのが得意な暴走少女ルトガニコフ中尉と、冷静沈着でサディスティックなハルカ少尉。二人ともかわいいです。
が、ぶっちゃけ帰ってくれという状態。
また敵国の、ガトリングガンを軽々と振り回すシャチーロフ軍曹も登場して、飛び交う銃弾の数半端なし。普通なら死体だらけになりそうなシーンです。
が、誰も死なない。安心のギャグクオリティ。戦争をテーマにしつつも「ガキンチョたちの大騒ぎ」レベルになっているので、気楽に楽しめます。
帯についているキャッチコピーが「せんそうはんたい!」「へいわがいちばん!」「にちじょうだいすき!」。おまえが言うなという感じでツッコミ力を求められる作品です。
このマンガ面白いのはミリタリー豆知識が柱の部分に全て入っていること。
「一分間に1200発を発射できるイングラムM10は1.5秒でマガジンが空になるから気をつけよう。」
「コンドームは本当に、湾岸戦争で銃に砂が入らないように使われていたらしいぞ!」
「ブービートラップには普通の手榴弾より起爆の早い黄燐手榴弾を使うといいぞ!」
明日使えるムダ知識だらけ。えーと、えーと……あんまり役にたちません!でもミリタリー好きな人なら出てくる数多くの銃器やミリタリ小ネタだけでニヤニヤできるはずです。

こんなライトな「銃器+女の子面白いよね!」という作品、めきめき増えております。
まだ大ブームというほどではないですが、シリアス展開の少ない、でもミリタリー好きには楽しい、気楽なミリタリネタの楽しみ方として広がっていく予感がします。
自分はまだサバゲやったことないんですが、とりあえず吉祥寺にあるというシューティングバーには行ってみたいですね。
みなさんもどうぞ、安全で楽しいミリタリライフを!
(たまごまご)
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