カタール航空機、トルコ上空の乱気流で12人負傷
(CNN) カタールの首都ドーハからアイルランドの首都ダブリンに向かっていたカタール航空の旅客機がトルコ上空で乱気流に遭い、12人が負傷した。
同機は26日午後1時前、空港警察や消防隊が待機するダブリンに着陸した。
ダブリン空港は、乗客6人と乗員6人が負傷し、このうち8人は病院へ運ばれたと発表。空港の業務に影響はなく、同機がドーハへ戻る便も予定通り運航されるが、出発は遅れる見通しだと述べた。
カタール航空はCNNへの声明で、同機は無事ダブリンに到着したが、少数の負傷者が出て手当てを受けていると述べ、内部調査が開始されたことを明らかにした。
これに先立ち、21日にはロンドン発シンガポール行きのシンガポール航空機が激しい乱気流に巻き込まれ、心臓発作を起こしたとみられる男性が死亡、乗客104人が負傷していた。
航空機が乱気流に見舞われるケースは、米国内だけで年間約6万5000件、強い乱気流は5500件に上り、今後さらに増える可能性がある。
英レディング大学の大気科学者、ポール・ウィリアムズ教授は2022年、CNNとのインタビューで、気候変動が乱気流に及ぼす影響を指摘。コンピューター・シミュレーションの結果として、強い乱気流は今後数十年で2~3倍に増える可能性があると述べた。特に、嵐や雲などの兆候がみられず突然起きる「晴天乱気流」という現象に注目していた。