ドイツ農相、「飢餓を武器にしている」とロシア非難
(CNN) ドイツのエズデミル農相は12日までに、ウクライナの港湾を封鎖し穀物などの輸出を妨害しているロシアの措置に触れ、「飢餓を武器として巧妙に使っている」と非難した。
ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問する際にテレビ局の取材に述べた。ロシアは最低の種類の戦争に関与しているとし、代替の輸出経路などの確保には途方もない資金の負担が生じると主張。
「ウクライナの港湾と船舶の安全を確保し得る、信頼が出来てかつ効果的な軍事的な保証の措置もないまま、ウクライナがプーチン(大統領)の言葉に頼るのは向こう見ずな行為」と断定。「私はプーチンの言葉を決して信用しない。悪評の高いうそつきだ」ともこき下ろした。
穀物の大手輸出国でもあるウクライナは平時なら、生産する穀物の約4分の3を海外へ回している。欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のデータによると、ウクライナの穀物輸出の約9割は黒海の港湾が拠点となっている。
国連によると、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて食糧供給や価格面で世界規模の壊滅的な影響が出始めており、飢餓あるいは飢餓に近い状態に追い込まれる住民は最多で4900万人に達する可能性がある。